システム情報工学科の教育の特徴(詳細)
柔軟な履修システム
本学科の教育課程においては、必修科目だけでも養成する人物像に必要な基礎的な知識・技術が網羅されています。しかし、学生の興味や将来のキャリアプランに応じて選択科目を履修することで、以下のように、より専門性の高い実践的技術者を目指すことができるようにしています。
- 1) ソフトウェア分野により特化した実践的技術者
- 2) ハードウェア分野により特化した実践的技術者
- 3) ソフトウェアとハードウェアの両方をバランスよく学んだ総合的な実践的技術者
以下に、それぞれの履修モデルについて説明していきます。
3つの履修モデル
1)実践的ソフトウェア技術者育成履修モデル
対象学生
ソフトウェア開発やデータサイエンスに関する知識・技術を重点的に学び、情報システムの設計・開発に強い技術者を目指す学生
特徴
ソフトウェア応用(ソフトウェア開発)群とソフトウェア応用(データサイエンス)群から選択科目を多く履修するモデルです。インタフェース工学やシステム工学を学ぶことでユーザビリティや情報システム全体の設計能力を高め、情報技術応用を学ぶことで最新の情報技術トレンドを習得することができます。
必要な選択科目例
- – インタフェース工学
- – システム工学
- – 情報技術応用
- – 学外実習
目指すキャリアパス
- – システムエンジニア、ソフトウェア開発者
– データサイエンティスト、AIエンジニア
– Webサービス開発者、モバイルアプリケーション開発者
2)実践的ハードウェア技術者育成履修モデル
対象学生
コンピュータのハードウェア設計や電子工学に関する知識・技術を重点的に学び、IoTデバイスや組込みシステムの開発に強い技術者を目指す学生
特徴
ハードウェア応用群から選択科目を多く履修するモデルです。電気磁気学や電子回路の理解を深め、実際のハードウェア設計能力を高めるとともに、一部のソフトウェア科目も履修し、ハードウェアとソフトウェアの連携に対応できる能力を養成することができます。
必要な選択科目例
- – 電気磁気学b
– 電子回路
– 量子情報技術
– 学外実習
目指すキャリアパス
- – ハードウェアエンジニア、組込みシステム開発者
– IoTデバイス開発者
– 電子機器設計エンジニア
3)実践的総合技術者育成履修モデル(総合情報技術者)
対象学生
ソフトウェアとハードウェアの両方をバランスよく学び、システム全体を俯瞰できる総合的な技術者を目指す学生
特徴
ソフトウェア応用群とハードウェア応用群から均等に科目を選択し、システム工学を学ぶことでシステム全体の設計・構築能力を高め、幅広い知識を活かして多様な技術課題に対応できる能力を養成します。
必要な選択科目例
- – システム工学
– 情報技術応用
– 電気磁気学b
– 学外実習
目指すキャリアパス
- – システムアーキテクト
– プロジェクトマネージャー
– 技術コンサルタント
– 研究開発エンジニア
実践的な学習環境
これらの履修モデルは、必修科目をベースとしながら、選択科目を学生の興味や将来のキャリアプランに合わせて選ぶことで専門性を高めることができます。
充実した教育設備
本学科では、質の高い実践的教育を支える多種多様な設備を用意しています。
- – 高性能サーバ: 高専の中ではトップクラスの性能を誇り、大規模データ処理やAI・機械学習の研究開発に対応
– モーションキャプチャ装置: 人間の動作解析やVR/ARアプリケーション開発に活用
– 基板加工機・レーザ加工機・3Dプリンタ: 電子回路から筐体まで、ハードウェア全体の設計・製作が可能
– 通信実験用設備: 最新の通信技術やネットワーク技術の実験・検証が可能
– クリーンルーム: 半導体デバイスや精密電子部品の製造・評価に対応
これらの最先端設備により、学生は産業界で実際に使用されている技術環境に近い条件で学習することができ、卒業後即戦力として活躍できる実践的なスキルを身につけることができます。
特に、実験・実習科目や卒業研究を通じて、講義で学んだ知識を実践的な技術として身につけることを重要視しています。