教員紹介(機械工学科)

髙峯 大輝
TAKAMINE Taiki   メール：

  • 職名
    助教  

  • 専門分野
    流体工学，ターボ機械

  • 現在の研究課題と概要
    1. キャビテーション流れの数値流体力学（CFD）による予測

      　キャビテーションとは，ポンプや水車内の高速流など，局所的な低圧部において水の圧力が飽和蒸気圧を下回ると気泡が発生する現象です．これが発生すると騒音や異常振動，また気泡が崩壊する際に放出される衝撃波によって材料が損傷する壊食などが発生するため，ポンプメーカーでは設計段階において実験的にポンプのキャビテーション性能を検討するのが一般的ですが，数値流体解析（CFD）を用いた高精度なキャビテーション流れの解析が可能となれば，大きなコスト削減を達成できます．近年のコンピュータの性能向上には目覚ましいものがありますが，それでも，キャビテーションによって発生する大小さまざまな気泡の生成／崩壊，移流やサイズの変化，気泡間の相互作用などをすべて再現することは現実的ではなく，気泡が微小空間に均一に分布するものと仮定する「均質媒体近似」に基づいたモデル化が用いられるのが一般的です．従来のモデルでは気泡の大きさや数が全く変化しないものとして取り扱われていますが，実際のキャビテーション流れでは大小さまざまな気泡が，その大きさを変化させながら流されていきます．本研究グループでは，気泡の大きさや数が空間に不均一に分布している影響を再現できるモデルの開発・検証などを目的として翼型まわりの流れを対象とした数値解析を実施しており，最終的にはポンプなどの流体機械へ適用してその有効性を実証することを目指しています．

  • 研究業績（主要３件）
    1. T. Takamine, S. Nakano, S. Watanabe and H. Watanabe,
      “Influence of Axial Rotor Offset on Axial Thrust Characteristics of a Centrifugal Pump at Low Flow Rates”,
      　International Journal of Fluid Machinery and Systems (IJFMS), Vol.13 No.4, November 2020
    2. T. Takamine, D. Furukawa, S. Watanabe, H. Watanabe and K. Miyagawa,
      “Experimental Anasysis of Diffuser Rotating Stall in a Three-Stage Centrifugal Pump”,
      International Journal of Fluid Machinery and Systems (IJFMS), Vol.11 No.1, November 2018
    3. T. Takamine and S. Watanabe,
      “Numerical Investigation of the Influence of Impeller-Diffuser Gap (A and B Gaps) on Unsteady Flow in a Centrifugal Pump at Part Flows”,
      Proc. ASME-JSME-KSME 2019 Joint Fluids Engineering Conference, No. 5372, August 2019

  • 所属学会，協会
    1. 日本機械学会
    2. ターボ機械学会

  • 担当教科
    流体力学，機械工学実験，設計製図，卒業研究

  • 顧問
    未定

  • 受賞・学術賞