[自然科学部] 兵庫県立大学「商大祭」で太陽観察会を実施しました (11月1日)

2025/11/07

兵庫県立大学・神戸商科キャンパスの大学祭「商大祭」にて、本校自然科学部が太陽観察会の実施をお手伝いしました。
兵庫県立大学・自然・環境科学研究所 SDGs 推進室の鳴沢真也先生にお誘い頂いての参加です。

商大祭は10月31日から11月2日までの3日間、太陽観察会は11月1日と2日の2日間にわたって開催されましたが、本校自然科学部はそのうち11月1日の観察会を担当しました。
午前中は雲が多く、一時的に小雨が降った時間帯もありましたが、午後になると晴れ間が広がり、商大祭に来られた多くの方に太陽を観察して頂くことができました。

写真1 県立大・鳴沢先生を囲んだ集合写真

写真2 観察中の様子

写真3 「商大祭」の入り口

太陽を肉眼で観察することは通常は危険な行為 (1秒程度見つめるだけでも目に深刻な影響を及ぼしますので、絶対に肉眼では観察しないでください) ですが、自然科学部が所有している「Hα 望遠鏡」や「太陽グラス (遮光板)」といった機材を用いることで安全に観察することができます。”Hα (エイチ・アルファ)” とは、水素ガスから放射される光のひとつで、私たちの目には赤く見えます。太陽全体としては私たちの目には白っぽくみえますが、Hα 望遠鏡を使うと赤い光だけが見えるので、写真4 (撮影: 電気工学科2年・原田さん) のように、赤い太陽が観察できます。

太陽からの Hα 線を観察すると、中学校の理科の教科書にも載せられている、「プロミネンス (紅炎)」を見ることができます。プロミネンスとは、太陽の大気の外側の方にある「コロナ」と呼ばれる層の中に見られる、高温のプラズマです。
午前中には、細い糸のように見えていたプロミネンスですが、お昼過ぎになると、写真5 (撮影: 電気工学科2年・原田さん) のようにアーチ状の綺麗なものが出現しました。ここまで綺麗なプロミネンスが見られることは珍しく、これが見られる時間帯に観察に来られた方は非常に幸運でした。
鳴沢先生の姿を見習いながら説明を工夫し、数時間の間に姿を変える太陽の様子を多くの人々に楽しんで頂くことができ、とても有意義な観察会となりました。

写真4 観察した太陽: 水素ガスから放射される赤い光である “Hα” という光を観察できる望遠鏡を通して撮影したため、赤く写っています。薄らと黒点も写っていますが、見つけられるでしょうか。
(撮影: 電気工学科2年・原田さん)

写真5 プロミネンスの拡大図: ここまで綺麗に見えることは珍しいです。
(撮影: 電気工学科2年・原田さん)

(自然科学部顧問)