都市工学関連の読み物
ここに挙げる書籍は本校図書館に所蔵されているかどうか定かではないが、宇野研究室には常備されている。書 名 | 作者名 | 出版社 | 内容・コメント等 |
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複合汚染 | 有吉佐和子 | 新潮文庫 | 農薬の害を日本では初めて訴えた記念碑的な本 |
熱い河 | 三宅雅子 | 講談社 | パナマ運河建設に携わった若き河川技術者「青山士(あきら)」氏の物語 |
大地の河 | 関正和 | 草思社 | 四万十川をはじめとする多自然型川づくりのお話(河川技術者としての熱い情熱が感じられる書である) |
高熱随道 | 吉村昭 | 新潮文庫 | 昭和15年に完工した黒部渓谷第3ダム 隧道(トンネル)工事のお話 |
金環食 | 石川達三 | 岩波現代文庫 | 九頭竜ダム(福井県)での汚職をネタにした作品。談合の実態がよくわかる |
京都インクライン物語 | 田村喜子 | 山海堂 | 京都再生を目指して計画された明治期の一大プロジェクト・琵琶湖疏水事業のお話 |
関東大震災 | 吉村昭 | 文春文庫 | 大正12年9月1日に関東地方を襲った未曾有の災害を克明に描いたノンフィクション |
三陸海岸大津波 | 吉村昭 | 中公文庫 | この本は津波災害のすさまじさを数字として単純に示すのではなく、生々しいタッチで読者に語りかけてくる |
芙蓉の人 | 新田次郎 | 文春文庫 | 富士山頂に気象観測所を建てた野中夫妻の物語 |
新幹線をつくった男 | 高橋団吉 | 小学館) | 島秀雄の1世紀近い技術者人生を,さまざまな資料を駆使して描いた労作。「新幹線は事故を起こしません。そのように作りましたから」という島の言葉には,鍛えられた技術者の自信が感じられる |
ホワイトアウト | 真保裕一 | 新潮文庫 | ダムを舞台にしたミステリー小説だが,ダム構造の描写が詳しくてためになる |
黒部の太陽 | 木本正次 | 信濃毎日新聞社 | 黒四ダムのお話 |
悲劇の紫雲丸 | 高松洋平 | 成山堂 | 本四連絡橋架橋推進のきっかけとなった鉄道連絡船の事故 |
洞爺丸はなぜ沈んだか? | 上前淳一郎 | 文藝春秋 | 青函トンネル建設推進のきっかけとなった鉄道連絡船の事故 |
闇を裂く道 | 吉村昭 | 文春文庫 | 新丹那トンネル建設の物語 |
空白の天気図 | 柳田邦男 | 新潮文庫 | 原爆投下直後の広島、枕崎台風などの被害について、気象台の職員の側からの“天災、人災”の被害報告 |
川は生きている 道は生きている 森は生きている | 富山和子 | 講談社青い鳥文庫 | これら3冊は小学生の社会科副読本として書かれたものだが、高専生、大人が読んでも十分に面白い |
地球環境報告 地球環境報告2 | 石弘之 | 岩波新書 | 地球環境問題を考えるための入門書 |
沈黙の春 | レイチェル・カーソン | 新潮文庫 | 自然保護と化学公害追求の先駆的書物 |
われらをめぐる海 | レイチェル・カーソン | ハヤカワ文庫 | 海の神秘を教えてくれる1冊 |
海辺 | レイチェル・カーソン | 平凡社 | カーソンの原点ともいうべき本書は、海辺のさまざまな環境と生物たちの生態をあますところなく紹介し、伝えてくれる |
奪われし未来 | シーア コルボーン他 | 翔泳社 | 環境ホルモンの存在を世に知らしめた1冊 |
メス化する自然 | デボラ キャドバリー | 集英社 | 「奪われし未来」とおなじく,環境ホルモンについて書かれた1冊 |
ウォーター−世界水戦争− | マルク ド・ヴィリエ | 共同通信社 | 我々が当たり前のように毎日使っている水は、今大きな危機に瀕している…。水を追って世界中を歩き、各地の水系の歴史的背景や現在の問題について、水という物質の基本的性質や水循環も絡めて解説した書 |
日本の水はよみがえるか | 宇井純 | NHK出版 | 多くの生命を育んできた水を我々はあまりにも乱暴に扱ってきたのではないか。戦前からの日本の様々な環境問題を「水」という視点から分析し、新たな「水」の思想を導き出す。市民のための環境科学の提唱 |
おいしい水の探求 | 小島貞男 | NHK出版 | 浄水についての入門書。私が高専生の時に、初めに指導教官に紹介して頂いた本 |
水の科学 | 北野康 | NHK出版 | 人が頼っている河川水は、地球上にある水のたった0.0001パーセント。ありふれたはずの水の不思議さ、環境問題のキーワードとなる水の存在を考える。今の視点に立って考えまとめられた新編 |
水の環境戦略 | 中西準子 | 岩波新書 | 水の安全とは何か。途上国の開発をどう保証するか。市民と行政におくる熱いメッセージ |
環境リスク論 | 中西準子 | 岩波書店 | 公害対策の延長線上にありがちな日本の環境政策。100%の安全が幻想と化すなか、現存するリスクをいかに合理的に管理するか。従来の公害政策を再検討した上で、対立の構図を超えた、新しいリスク管理の方法を提示している |
メダカが消える日 | 小沢祥司 | 岩波書店 | なぜメダカが消えようとしているのか。かつて水田や小川にあれほどいたメダカが「絶滅危惧種」に指定された。生態系とは何か、人間にとってそれがなぜ必要なのかを検証、メダカと自然を蘇らせる道を提言する |
日本の渚-失われゆく自然 | 加藤真 | 岩波新書 | 干潟・砂浜・サンゴ礁における生態系と機能,生物多様性についてわかりやすく書かれている |
干潟は生きている | 栗原康 | 岩波新書 | 干潟の入門書 |
干潟のカニの自然誌 | 小野勇一 | 平凡社 | 有明海のカニを主役に、干潟にすむ生物の生態を描く。潮の干満がもたらす塩分濃度や温度の激しい変化に耐える形態や生理はどのように進化したか。ライフワークを平易に語りかける |
干潟の自然誌 | 和田恵次 | 京大出版会 | 干潟のカニに興味のある人には、上の「干潟のカニの自然誌」と合わせてオススメ |
技術官僚 | 新藤宗幸 | 岩波新書 | 公務員になろうと考えている学生に一読を薦めたい |
公共事業をどうするか | 五十嵐敬喜,小川明雄 | 岩波新書 | 「公共事業は止まるか」(五十嵐敬喜,小川明雄・岩波新書)と合わせて読んでおきたい本 |
コンクリートが危ない | 小林一輔 | 岩波新書 | コンクリートの興味のある学生に一読を薦めたい |
ハワイの波は南極から | 永田豊 | 丸善 | 海の波の不思議についてわかりやすく書かれている |
森が消えれば海も死ぬ | 松永勝彦 | 講談社ブルーバックス | 陸と海とを結ぶ生態学。この話題は最近の中学の国語の教科書にも取り上げられている |
リアスの海辺から‐森は海の恋人‐ | 畠山重篤 | 文春文庫 | 森〜川〜海の連続性を考える上で読んでおきたい1冊 |
謎解き・海洋と大気の物理 | 保坂直紀 | 講談社ブルーバックス | コリオリの力、エルニーニョ現象等海洋学を勉強する上で必要な事柄が平易に書かれている |
川の何でも小事典 | 土木学会関西支部編 | 講談社ブルーバックス | 河川工学に興味がある人にオススメ |
いのちを守る地震防災学 | 林春男 | 岩波書店 | 地震防災の入門書 |
生態系を蘇らせる | 鷲谷いづみ | NHKブックス | 大量生産・大量消費という現代社会の危うさと空しさ。保全生態学の第一人者が、生態系を意識する社会の必要性とそのための方途を強く訴える |
感性の哲学 | 桑子敏雄 | NHKブックス | 21世紀は感性の時代といわれる。景観工学に興味のある学生には是非とも読んでもらいたい |
率先市民主義 | 林春男 | 晃洋書房 | 地域防災、防災ボランティアに興味がある学生に是非読んでもらいたい1冊 |
土石流災害 | 池谷浩 | 岩波新書 | 毎年1000件以上も起こるこの土石流災害とはどのようなものか。どう予測し、いかにして防ぐかを専門家がわかりやすく解説している |