神戸市立工業高等専門学校 都市工学科
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社会基盤の再生と創造
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1960年代の高度経済成長期に高速道路,新幹線をはじめとする各種施設の 社会基盤整備が急ピッチに進められました.しかし,建設後50年以上経過し た橋梁などの施設が今後急増し,修繕などにより大きな負担が生じることが懸 念されています.米国では1980年代初頭,道路が「荒廃するアメリカ」と呼 ばれるほど劣悪な状態に陥りました.わが国でも新しいものを創造するだけで なく,施設を適切に維持管理していかなければなりません.先人のたゆまない 努力の上に築かれた社会基盤を保全し,新たな再生・創造に取り組んでいくこ とが都市工学の大きな仕事になっています.
都市の防災・減災の取り組み
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わが国では,地震,津波,風水害,地すべり,火山噴火など,自然災害がよ く起こります.また,国土が狭い上に多くの人口を抱えているため,都市空間 は地下から地上まで,極限まで利用されています.こうした自然現象や地学的 条件に加え,人間や社会の条件が複雑に影響しあって,自然災害の規模や大き さが決まります.さらには地球温暖化の影響で気候が変化し,台風などの風水 害の大規模化が懸念されています.都市を災害から守り(防災),被害を軽減 (減災)するためには,自然災害がどのように起こるのかを知っておく必要が あります.都市工学では地震や津波,河川の流れ,海の波,地滑り,地盤の液 状化など,自然現象の発生メカニズムも詳しく勉強します.
自然環境の保全と再生
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都市工学では,自動車の排気ガスによる大気汚染や家庭や工場からの排水に よる水質汚濁をいかに改善するかという身近な環境問題から,温暖化防止とい った地球規模の環境問題まで,それらの解決に向かって挑戦しつづけていま す.また,人と生き物との共生を目指して,いま残されている貴重な自然を保 全するととともに,失われた自然を最新の技術によって再生しようとする試み も積極的に行われています.自然豊かな本校キャンパス周辺には,川・海・里 山など,様々なフィールドが用意されています.みなさんも様々な環境問題の 解決にチャレンジしてみませんか.
『建築学』も勉強できます
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地上にあるすべての建築物は,都市基盤の上に建てられています. 都市工学科では,都市工学の土木分野を基軸にして,高学年で建築学の基礎を学ぶこ とができます.建築学は,生活の基盤である衣・食・住の中で,特に住まいをつくる 分野です.安全で,耐久性があり,使いやすいものが一般的に求められています. その他にも機能性,デザイン性,文化性などの多様な要求があります.それらを汲み 取りつつ創造していく力が必要となります.この力は.社会基盤の中心といえる都市 工学の土木と建築の二つの分野を総合的に学ぶことで修得できます.
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