実験設備
当研究室では、光学顕微鏡やレーザーを用いて、新しい光ナノテクノロジーを開発しています。実験室は学生の居室を兼ねているため、大型暗室(サイエンテックス製)の中に光学系を設置しています。暗室のサイズは W3.8xD2.8xH2.0mで、中にはシグマ光機の2.2x1.2mの光学定盤(コンプレッサー付き)が鎮座しています。
光学顕微鏡には IX83(Olympus) を使用しています。これで光マニピュレーション(光ピンセット)や、ナノ粒子のイメージングおよび顕微分光計測の実験を行っています。
3種類のCWレーザー光源を保有しており、波長はそれぞれ 664nm, 1064nm, および1560nmです。これらのレーザーは、顕微鏡のバックポートから入射させて使用します。この他、蛍光イメージング用のUV-LED照明(Thorlabs, 倒立顕微鏡のヘッドに取り付けるタイプ)もあります。
分光計測には、ファイバー小型分光器のSilver nova (Stellarnet社)を使用しています。小型ですがTEC冷却を備えており、計測目的に合わせてスリットも交換できて、単一金属ナノ粒子のプラズモン共鳴スペクトルも測定可能です(あまり粒径が小さいものは難しいですが・・・)。
遠心分離機や超音波洗浄機など、顕微鏡観察の試料調製に必要な機材はある程度そろっています。
この他、ナノ粒子の電磁場や熱移動のシミュレーションのために、フルタワー型のワークステーション(CPUx2, メモリ256GB)と有限要素法ソフトウェア(COMSOL Multiphysics)を保有しています。