373 研究室に興味を持つ学生の皆様へ

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    2013年 version

はじめに

 本ページは, 神戸高専 電気工学科4年生以下の学生で, 本研究室への配属を検討している人に向けたメッセージです. そのため, 5年生の卒業研究(以下では, 卒研と略する. )に関連した内容が多くなります. 専攻科で本研究室を検討している人は個別に対応しますので, ご一報下さい.

卒研の目的

 卒研の目的は何か?2013年のシラバス によると, 「特定のテーマを設定し, 授業等で修得した知識と技術を総合して自主的かつ計画的に指導教官のもとで研究を行う. 研究を通じて, 問題への接近の方法を理解し, 文献調査や実験, 理論的な考察などの問題解決の手順を修得して, 総合力およびデザイン能力を高める. また, 研究成果を口頭で発表し論文にまとめることでコミュニケーション能力を身につける. 」ということが卒研の方針です. 要約すると, 1. 研究する(できるようになる), 2. 発表する(できるようになる), ということです.

 この目的を達成するためには, 1. 「文献調査, 実験, 数値計算, 理論」, 2. 「文章執筆およびプレゼンテーション作成, 口頭発表, 質疑応答」が必要です. 研究室配属されてから, それぞれの能力を習得(修得)してもらいます.

スケジュールと卒研内容

 上述の項目を達成するために, 2013年度は, 以下のようなスケジュールを考えています.

 研究室配属(4月)から夏休み(7月下旬)まで

 いきなり, 研究を扱うのではなく, これまでの勉強や実習で学んできたことを活かして(思い出して), 課題に取り組んでもらいます. ここでは, 卒研準備課題と呼びます. 2013年度の卒研準備課題は, 電源回路, 発振回路, C言語による数値計算(Runge-Kutta法), 半導体素子(MOSFET)の静特性, ゲートドライブ回路(フォトカプラ)です.

 それぞれの卒研準備課題について期間を設けて, 最終日には, 各人に発表を行なってもらいます. 発表時には, 卒研報告書を書く練習として, 資料を準備してもらいます.

 また, 並行して, 全員に関連する分野の勉強会を実施します. 勉強会は輪講形式で行ない, 毎回, 卒研生が講師を務めます. この勉強会は, 特別な事情がない限り1年を通して進めます.

 夏休み(7月下旬)から中間報告会(10月中旬)

 卒研準備課題を通して, 理論, 実験, 数値計算を学んだ卒研生に, 具体的な研究テーマを設定し, 取り組んでもらいます. (研究テーマに関しては, 後述します. )  夏休みですので, それぞれの計画に合わせて進めてもらいます. そのため, それぞれの状況報告などは個別に行ないます.

 9月からは, 中間報告会に向けて, 夏休みの成果をまとめます. この成果次第では, (神戸高専 電気工学科の代表として) 外部の研究発表会に推薦される可能性がありますので, 全力を尽くして下さい.

 中間報告会(10月中旬)から年末

 中間報告会で質問を受けた内容を含めて, 今後の課題を明確にし, 年末までの研究計画を立てます. そして引き続き, 研究に取り組んでもらいます.

 年末から最終報告会(2月下旬*)

 年末までの研究経過状況およびその成果を鑑みて, 卒研としてどのようにまとめるかを決定します. そして, 卒研報告書の執筆および最終報告会の資料作成に移ります. 成果が不十分であれば, 状況により実験や数値計算を並行して行ないます.

 卒研報告書を完成させ, 最終報告会で十分な質疑応答ができれば, はれて神戸高専卒業となります. (ただし, 単位が足りていれば…)

 *卒業研究報告書の提出も同時期

研究テーマ

 基本的には, 電力変換制御工学に関連した内容から研究テーマを創出します. 卒研生の希望や南の考えの中で決めていく予定です.

卒研室にいる時間

 「いつ卒研室に居なければいけませんか?」や「夏休みはありますか?」という質問を受けることがあります. 時間割の卒研の時間は, 最低限, 卒研室および実験室に居て下さい. 5年生は時間割の空き時間が多くあります. その時間を自分で考え, 有効に使って下さい. もちろん, 夏休みは来たいときに来て, 休みたいときに休んで下さい. ただし, 全く連絡がなく居ないことが多いと, 心配しますので, あらかじめ休む予定をお知らせ下さい. 自分の時間を自分で管理することも研究を実施する上で必要な能力になります. 遊ぶときには遊ぶことに集中する, 仕事(勉強や研究)をするときには, 仕事に集中する. 生活にメリハリをつけて下さい.

おわりに

 本ページに書いたことは, あくまで一教員・一研究者としての意見に過ぎず, 神戸高専, 学科の意見ではありません. また, 教員としても研究者としてもまだまだ未熟ですので, 卒業研究のスケジュール, 内容(特に卒研準備課題), 考え方を随時, 改善していきます.


   2013年6月14日 南 政孝
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