6.結論
本研究では、実際の天候条件を用いたシミュレーション解析法を提案した。まず初めに、太陽電池の出力を決める重要なファクタの1つである太陽電池の表面温度を考慮したモデルを提案し、出力される電圧、電流に対して実際の測定値とシミュレーション結果の比較を行った。その結果、2つの数値はよく一致しており、提案方式の妥当性が確認された。これにより太陽光発電システムのより現実に近いシミュレーションが可能になったと言える。このシミュレーションが行えるという結果より、太陽電池の容量やインバータの種類など様々な条件の下での解析が経済的に安価に出来るということがわかる。次に最大電力追従制御も含めた太陽光発電システムの解析を行い、本研究では最大電力追従制御において従来制御とは異なる方式として基準電圧制御方式を提案した。その結果、基準電圧制御方式が太陽電池の出力電圧において電圧変動率も低く、常に安定して理想的な動作点に追従できるということがシミュレーション結果より得られた。この結果、本研究で提案する基準電圧制御方式の有効性が確認できた。