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(3)フーリエ級数


 繰り返す波f(t)の繰り返し周期をTとするとき、そのf(t)は次のような級数で合成できます。

右辺の級数はフーリエ級数と呼ばれます。ただし三角関数の各係数は

で求められます。これらの係数はフーリエ係数と呼ばれます。
フーリエ係数を求める積分範囲は繰り返し周期Tと同じであればどこからどこまででもかまいません。

 f(t)とフーリエ級数を結ぶ記号〜は、
f(t)が連続であればフーリエ級数と一致するが、
f(t)に不連続点がある場合には、その点でf(t)とフーリエ級数とは一致しないかも知れない、という意味。
不連続点ではフーリエ級数は不連続点に限りなく近い2点での二つの値の平均値になります。
また、「現実」のフーリエ級数合成では、不連続点の近傍にはかならず振動が現れ無くなりません(Gibbs phenomenon)。これらの証明は省略。
 現在の工学における現実では、現象を表すアナログ信号f(t)に不連続点がある場合などないので、ここでは不連続点でどうなるかの詳細は省略。

 以下に矩形波(くけいは)のフーリエ級数

と、これを使った「現実」のフーリエ合成、の様子を図示します。
不連続点では不連続点に限りなく近い2点での二つの値の平均値になります。また、不連続点の近傍にはかならず振動が現れ無くなりません。


(FORWARD)(3.1)フーリエ級数の性質