(BACKto)フーリエ変換技術目次

(5.4)フーリエ変換の性質4


(5.4.1a)疑似インパルスの作り方

 下図は疑似インパルスとその応答H(f)の絶対値のdB表示です。

デルタ関数であるインパルスは、現実には作成することはできません。そこでシステムで問題とする周波数領域において大体白色ノイズの周波数特性であるような、疑似的なインパルスを作成します。
ハイレベルの時間間隔をAとすると、-6dB(つまり約1/2)に下がる周波数は約0.6/Aとなります。Aが1マイクロ秒のパルスならこれは600KHzとなります。
 実際測定を行うとき、単発矩形波ではやりにくいので、ある周期Tで繰り返した矩形波を用います。そのフーリエ成分は連続した周波数でなく1/T間隔の周波数にとびとびに存在します。従って、その応答のフーリエ成分も連続した周波数でなく1/T間隔の周波数にとびとびに存在します。Tを十分な長さの時間にすれば、周波数特性はほぼ連続周波数に対するものになります。

(FORWARD)(5.4.1)性質4の利用1(線形システムの伝達特性)