(BACKto)フーリエ変換技術目次

フーリエ変換の性質


(5.3)フーリエ変換の性質2(周波数軸上での移動則)

 g(t)のフーリエ像関数をG(f)としましょう。
exp(2πif1t)のフーリ像関数はδ(f-f1)なので、次式が成立します。

*はたたみこみを意味します.
証明は省略ですが、G(f)*δ(f-f1)~G(f-f1)になり、G(f-f1)はG(f)を周波数軸上正方向にf1移動させたものになります。
 従って、G(f)のフーリエ成分がオーディオ周波数領域にあり、f1がラジオ周波数領域にある場合、g(t)・sin(2πif1t)のフーリエ成分はラジオ周波数領域に移動することになり、この信号は電波となって空中を伝播できます。これが各種の変調の基本原理で、sin(2πif1t)は搬送波、g(t)は変調波と呼ばれます。
 なお、2つの信号の積は2つの信号の和をダイオードやトランジスタの非線形領域に入れることによって行うことができます。


(FORWARD)(5.4)フーリエ変換の性質4(たたみこみ)