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(4)複素フーリエ級数


 周期Tで繰り返す関数g(t)のフーリエ級数は、複素指数関数を使えば次の級数になります。このような級数を複素フーリエ級数といいます。

〜は、g(t)の不連続点においては複素フーリエ級数がg(t)に一致しないかもしれないことを意味します。An、Bnは前節(3.3)で定義したものと同じ。Cnは複素数で、複素フーリエ係数と呼ばれます。Cnを求める積分範囲は繰り返し周期Tの範囲であればどこからどこまででもかまいません。
 次の図は、このような合成の概念図です。

 この合成は、正弦波、余弦波の代りに回転を表す関数(単位回転関数(複素指数関数))を使っています。また、nに正負の整数を使っています。複素フーリエ級数は、フーリエ級数より表現が簡単だということが分かります。複素フーリエ級数は、原理的にはフーリエ級数と同じで、フーリエ級数の数学的な一般化と言えます。


(FORWARD)(4.1)パーセバルの定理と移動則