【 2025 年度 授業概要】
科   目 日本言語文化論 ( Japanese Language and Culture )
担当教員 武久 真士 講師
対象学年等 全学科・5年・前期・選択・1単位【講義】 ( 学修単位I )
学習・教育
目標
C3(80%), D2(20%)
授業の概要
と方針
本授業では,近代詩や短歌,俳句,歌詞などひろく「韻文」をテキストとして,文学作品を精読するとはどのような営為であるのかということについて学ぶ.受講生は講師が解説する方法論を参考に,提示された作品に対する自分なりの解釈を立ち上げることが求められる.読解に際しては,グループでの作業も行う.文学作品を題材として,他者と協同し意見を交換し合う能力を涵養することも本授業の重要な目的である.



1 【C3】 日本の文学・文化の特徴について適切に説明できる
2 【C3】 日本の文学・文化の歴史に関する正しい知識と理解を有し,適切に説明できる
3 【D2】 文学作品を精読し,自分なりの理解を適切に表現できる
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1 日本の文学・文化の特徴に関する知識について,中間・定期試験とレポートで評価する
2 日本の文学・文化の歴史に関する知識について,中間・定期試験とレポートで評価する
3 文学作品を読む能力が身についているか,中間・定期試験とレポートで評価する
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成績は,試験70% レポート30% として評価する.到達目標1~3についての試験70%,到達目標1~3に関するレポート30%として評価,100点満点で60点以上を合格とする.
テキスト 授業内容に応じたプリントを配布する
参考書 松本和也ら編『テクスト分析入門』(ひつじ書房)
廣野由美子『批評理論入門』(中公新書)
西原大輔編『一冊で読む日本の近代詩500』(笠間書院)
鮎川ぱて『東京大学「ボーカロイド音楽論」講義』(文藝春秋)
豊崎由美・広瀬大志『カッコよくなきゃ,ポエムじゃない!』(思潮社)
関連科目 第1,2,3年「国語」
履修上の
注意事項
 

【授業計画( 日本言語文化論 )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 ガイダンス/文学作品を精読するとはどのようなことか
授業について概説し,本授業における「精読」の定義について解説する
2 三好達治・立原道造
三好達治・立原道造の作品を精読し,どのような詩であるか自分の言葉で表現する
3 最果タヒ・水沢なお
最果タヒ・水沢なおの作品を精読し,どのような詩であるか自分の言葉で表現する
4 現代短歌
岡野大嗣や木下龍也など塚本邦夫以降の現代短歌を精読し,どのような短歌であるか自分の言葉で表現する
5 北原白秋・萩原朔太郎
北原白秋・萩原朔太郎の作品を精読し,どのような詩であるか自分の言葉で表現する
6 米津玄師
米津玄師の作品を精読・精聴し,どのような音楽であるか自分の言葉で表現する
7 谷川俊太郎・大岡信
谷川俊太郎・大岡信の作品を精読し,どのような詩であるか自分の言葉で表現する
8 中間試験
中間試験を実施する
9 鮎川信夫・田村隆一
鮎川信夫・田村隆一を中心に,戦争に対して詩人がどのように向き合ったのかを学びつつ,彼らの作品を精読し,どのような詩であるか自分の言葉で表現する
10 宮沢賢治・入沢康夫
宮沢賢治がのちの詩人に与えた影響を学びつつ,彼らの作品を精読し,どのような詩であるか自分の言葉で表現する
11 吉本隆明
吉本隆明を中心に,50~60年代の詩が社会とどのようにかかわりをもったのかを学びつつ,彼ら彼女らの作品を精読し,どのような詩であるか自分の言葉で表現する
12 VOCALOID
VOCALOID楽曲の歌詞が言語表現としてどのように近代詩と質の違うものを示しているか学びつつ,作品を精読・精聴し,どのような音楽であるか自分の言葉で表現する
13 小野十三郎・金時鐘
小野十三郎・金時鐘を中心に,詩人と社会運動との関係について学びつつ,彼らの作品を精読し,どのような詩であるか自分の言葉で表現する
14 令和の詩
主に2010年代以降に発表された詩を概観し,詩の現在地がどのようなものであるか知る
15 本講義のまとめ
授業の総括を行う


前期中間試験および前期定期試験を実施する.