科 目 | 都市工学実験実習 ( Laboratory Work in Civil Engineering ) | |||
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担当教員 | 上中 宏二郎 教授, 伊原 茂 教授, 鳥居 宣之 教授, 柿木 哲哉 教授, 野並 賢 教授 | |||
対象学年等 | 都市工学科・4年・前期・必修・2単位【実験実習】 ( 学修単位I ) | |||
学習・ 教育目標 |
A4-S2(10%), B1(10%), C1(20%), C2(20%), C4(30%), D1(10%) | |||
JABEE 基準1(1) |
(b),(d),(e),(f),(g),(h),(i) | |||
授業の概要 と方針 |
本実験実習では,3年次までに学修した知識(教養・専門)を総動員して,問題解決にあたる能力(=エンジニアリング・デザイン能力)を養うことを目的とする.各分野の実験を通じて,工学的な感覚を磨き,構造,水理,土質など専門基礎科目の一層の理解を深める.実験実習班はクラスを4班に編成して週毎に巡回し,各専門分野の実験装置で理論の理解と実際問題への応用・展開能力を養うと同時に,各種テーマを班員と協力しながら行うことで,チームワーク力や協調性を養う. | |||
到 達 目 標 |
1 | 【C1】 創造教育:橋の構造および材料の特徴を理解し模型の製作と載荷実験を通じて創造力を養い力学の理解を深め報告できる.コストやデザインなど総合的に優れた橋梁を設計できる. | 2 | 【C4】 土質:土の力学的性質を求める実験を通じて,実験方法を理解し遂行することでレポートが作成できる. | 3 | 【C4】 水理:水の物理特性・力学特性についての実験を4つ行い,その中の1つに関して理論的検討を行い,報告書の作成,添削を通して水理実験に関するレポートの作成できる. | 4 | 【A4-S2】 橋梁の構造を理解し,耐荷力の大きい橋梁模型を制作できる. | 5 | 【B1】 橋梁設計の思考の過程をポスターにまとめるとともに,載荷試験の際に説明できる. | 6 | 【D1】 設備・機器の取り扱いに注意し,安全に実験に取り組むことができる. | 7 | 【C4】 班の構成員と協力して実験を行うことができる.決められた期限内に実験報告書が書ける. | 8 | 【C2】 与えられた課題に対して, 工学基礎や専門分野の知識を応用し, かつ情報を収集して戦略を立てることができる.また,チームとして協働し,解決に必要な判断と決定を行なうことができる. | 9 | 10 |
評 価 方 法 と 基 準 |
到 達 目 標 毎 |
1 | 製作模型の耐荷力の値とデザイン(橋としての形状と構造の独創性)により評価する.またそれらをレポートにまとめその内容,橋梁模型のデザインの新規性と力学的な合理性によりアンケート投票により評価する. | |
2 | 土の力学的性質について実験方法の理解度及び報告書作成の評価は,レポート(実験目的,方法,結果,考察等)の内容で評価する. | |||
3 | 水の物理特性・力学特性についての理解度及び報告書作成の評価は,レポート(実験目的,方法,結果,考察等)の内容で評価する. | |||
4 | 載荷試験を行って荷重値(最大強度)により評価する. | |||
5 | ポスターの思考記述内容をアンケート投票により評価する. | |||
6 | 安全に実験が行われているか,各実験の課題で評価する. | |||
7 | 班の構成員と協力して実験が行なわれているか,各実験の遂行状況で評価する.実験ごとの報告書(レポート)ならびに課題の提出状況で評価する. | |||
8 | 複合的な知識用いてデザインし工学的諸問題を解決することができるかをアンケート,最大強度,作品より評価する. | |||
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10 | ||||
総 合 評 価 |
成績は,レポート60% アンケート(創造実験)20% 最大強度(創造実験)20% として評価する.レポート成績60%の内訳は土質実験30%,水理実験30%とする.総合評価を100点満点とし各実験・演習で60点以上獲得することを合格基準とする.提出期限が守られない課題は評価しない.また,未提出の課題があると成績を評価しない(0点). | |||
テキスト | [創造実験]プリント [水理実験]「水理実験解説書」(土木学会) [土質実験]「土質試験基本と手引き 第二回改訂版」(地盤工学会) |
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参考書 | 「橋(1)」堀井ほか(彰国社) 「PEL水理学」神田ほか(実教出版) 「土質試験のてびき」(土木学会) 「土質試験の方法と解説 第一回改訂版」(地盤工学会) |
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関連科目 | 構造力学,水理学,土質力学,橋梁工学 | |||
履修上の 注意事項 |
実験は,構造力学,水理学,土質力学など専門基礎知識に基づいて,工学的現象を正しく理解することにある.また実験はチ−ムワーク(班別)で実施するので再実験はできないことが原則である.さらに,レポートの提出の期限を厳守すること. |
回 | 上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など) |
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1 | S4都市工学実験実習の実施方法についてオリエンテーション |
S4実験実習は1,創造実験 2,土質実験 3,水理実験の3つを実施する.クラスを1/4づつA班,B班,C班,D班に分け,創造実験は2班一緒に2週ごとに,土質および水理実験は4週毎のローテションで実施する. | |
2 | [AB班]設計1,[C班]土の一面せん断試験, [D班]直角三角堰の検定と水面波の測定 |
[創造実験]設計用資料をもとに説明を受けた後に,小グループに分かれ製作物の概略設計を行う.[土質実験]供試体を作製し,定まった1つの面でその供試体をせん断し,その面上のせん断応力とせん断強さを調べる.[水理実験]直角三角堰の越流水深と流量を測定する./水面波を観察し,波高,波長や波速を測定する. | |
3 | [CD班]設計1,[A班]土の一面せん断試験, [B班]直角三角堰の検定と水面波の測定 |
[創造実験]設計用資料をもとに説明を受けた後に,小グループに分かれ製作物の概略設計を行う.[土質実験]供試体を作製し,定まった1つの面でその供試体をせん断し,その面上のせん断応力とせん断強さを調べる.[水理実験]直角三角堰の越流水深と流量を測定する./水面波を観察し,波高,波長や波速を測定する. | |
4 | [AB班]設計2,[D班]土の一面せん断試験, [C班]直角三角堰の検定と水面波の測定 |
[創造実験]引き続き製作物の詳細設計を行う.[土質実験]供試体を作製し,定まった1つの面でその供試体をせん断し,その面上のせん断応力とせん断強さを調べる.[水理実験]直角三角堰の越流水深と流量を測定する./水面波を観察し,波高,波長や波速を測定する. | |
5 | [CD班]設計2,[B班]土の一面せん断試験, [A班]直角三角堰の検定と水面波の測定 |
[創造実験]引き続き製作物の詳細設計を行う.[土質実験]供試体を作製し,定まった1つの面でその供試体をせん断し,その面上のせん断応力とせん断強さを調べる.[水理実験]直角三角堰の越流水深と流量を測定する./水面波を観察し,波高,波長や波速を測定する. | |
6 | [AB班]製作1,[C班]土の一軸圧縮試験, [D班]ベンチュリメーターによる流量の測定 |
[創造実験]各自設計図に基づき材料の裁断・加工を行う.[土質実験]供試体を作製し,その自立する供試体に対して拘束圧が作用しない状態で圧縮し一軸圧縮強さを調べる.[水理実験] ベンチュリメーターの実験を通してベルヌイの定理の理解を深める.流量係数の測定を通じオリフィスからの流出に伴う力学機構を学ぶ. | |
7 | [CD班]製作1,[A班]土の一軸圧縮試験, [B班]ベンチュリメーターによる流量の測定 |
[創造実験]各自設計図に基づき材料の裁断・加工を行う.[土質実験]供試体を作製し,その自立する供試体に対して拘束圧が作用しない状態で圧縮し一軸圧縮強さを調べる.[水理実験] ベンチュリメーターの実験を通してベルヌイの定理の理解を深める.流量係数の測定を通じオリフィスからの流出に伴う力学機構を学ぶ. | |
8 | [AB班]製作2,[D班]土の一軸圧縮試験, [C班]ベンチュリメーターによる流量の測定 |
[創造実験]各自設計図に基づき部材接合を行う.[土質実験]供試体を作製し,その自立する供試体に対して拘束圧が作用しない状態で圧縮し一軸圧縮強さを調べる.[水理実験] ベンチュリメーターの実験を通してベルヌイの定理の理解を深める.流量係数の測定を通じオリフィスからの流出に伴う力学機構を学ぶ. | |
9 | [CD班]製作2,[B班]土の一軸圧縮試験, [A班]ベンチュリメーターによる流量の測定 |
[創造実験]各自設計図に基づき部材接合を行う.[土質実験]供試体を作製し,その自立する供試体に対して拘束圧が作用しない状態で圧縮し一軸圧縮強さを調べる.[水理実験] ベンチュリメーターの実験を通してベルヌイの定理の理解を深める.流量係数の測定を通じオリフィスからの流出に伴う力学機構を学ぶ. | |
10 | [AB班]製作3,[C班]土の三軸圧縮試験, [D班]実験データの整理解析 |
[創造実験]引き続き各自設計図に基づき部材接合を行って模型を形作る.[土質実験]供試体を作製し側圧を加えこれに上下方向の軸圧を加えて圧縮し,土の強度定数を調べる.[水理実験] 実験値と理論値を比較するなどして,それぞれの特徴や違いを学ぶ.パソコンを用いてデータを表やグラフなどに整理する. | |
11 | [CD班]製作3,[A班]土の三軸圧縮試験, [B班]実験データの整理解析 |
[創造実験]引き続き各自設計図に基づき部材接合を行って模型を形作る.[土質実験]供試体を作製し側圧を加えこれに上下方向の軸圧を加えて圧縮し,土の強度定数を調べる.[水理実験] 実験値と理論値を比較するなどして,それぞれの特徴や違いを学ぶ.パソコンを用いてデータを表やグラフなどに整理する. | |
12 | [AB班]製作4,[D班]土の三軸圧縮試験, [C班]実験データの整理解析 |
[創造実験]引き続き各自設計図に基づき部材接合を行って模型を形作る.[土質実験]供試体を作製し側圧を加えこれに上下方向の軸圧を加えて圧縮し,土の強度定数を調べる.[水理実験] 実験値と理論値を比較するなどして,それぞれの特徴や違いを学ぶ.パソコンを用いてデータを表やグラフなどに整理する. | |
13 | [CD班]製作4,[B班]土の三軸圧縮試験, [A班]実験データの整理解析 |
[創造実験]引き続き各自設計図に基づき部材接合を行って模型を形作る.[土質実験]供試体を作製し側圧を加えこれに上下方向の軸圧を加えて圧縮し,土の強度定数を調べる.[水理実験] 実験値と理論値を比較するなどして,それぞれの特徴や違いを学ぶ.パソコンを用いてデータを表やグラフなどに整理する. | |
14 | [ABCD班]載荷実験 |
小グループごとに,製作した模型を載荷台に据え空気圧ジャッキにより荷重をかけて耐荷力を測定する. | |
15 | まとめ・報告書 |
3種類の実験とくに創造実験について,これまでの検討内容をまとめ報告書を作成する. | |
備 考 |
中間試験および定期試験は実施しない. |