2024 年度土質力学Ⅲ シラバス

【 2024 年度授業概要】
科　　　目			土質力学Ⅲ ( Soil Mechanics III )
担当教員			鳥居宣之教授
対象学年等			都市工学科・4年・後期・必修・2単位【講義】 ( 学修単位II )
学習・教育目標			A4-S1(20%), A4-S2(80%)
JABEE 基準1(1)			(d),(g)
授業の概要と方針			本講義は，担当教員の地盤工学の実務経験を踏まえて，前期で学習した土質力学IIに引き続き，地盤工学の安定問題である「基礎の支持力」ならびに「斜面の安定」について学習する．また，実務では土質力学の知識を総合して地盤工学の諸問題を解決することが必要である．第9回目以降の講義では，これまで学習してきた土質力学の知識を活用して実務での諸問題へ適用する方法について学習する．
到達目標		1	【A4-S2】基礎の支持力の概念ならびに基礎の支持力と沈下量の評価方法が理解できる．
		2	【A4-S2】斜面の安定解析手法が理解できる．
		3	【A4-S1】実務への土質力学の適用（斜面の安定性評価）が理解できる．
		4	【A4-S1】実務への土質力学の適用（基礎の設計）が理解できる．
		5	【A4-S1】実務への土質力学の適用（土圧問題）が理解できる．
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評価方法と基準	到達目標毎	1	基礎の支持力の概念ならびに基礎の支持力と沈下量の評価方法を理解できているかを中間試験ならびに定期試験，レポートで評価する．
		2	斜面の安定解析手法を理解できているかを中間試験ならびに定期試験，レポートで評価する．
		3	実務への土質力学の適用（斜面の安定性評価）が理解できているかを定期試験ならびにレポートで評価する．
		4	実務への土質力学の適用（基礎の設計）が理解できているかを定期試験ならびにレポートで評価する．
		5	実務への土質力学の適用（土圧問題）が理解できているかを定期試験ならびにレポートで評価する．
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	総合評価		成績は，試験90%　レポート10%　として評価する．なお，試験成績は，中間試験(40%)と定期試験(60%)とする．総合評価は100点満点で60点以上を合格とする．レポートは提出期限を厳守すること．なお，内容の不備や提出遅れは減点とする．
テキスト			「基礎からの土質力学」：常田賢一他（理工図書）（土質力学I・IIで使用したもの）「理解を深める土質力学320問」：常田賢一他（理工図書）（土質力学I・IIで使用したもの）講義時に適宜配付する補足資料
参考書			「図解　わかる土質力学」：菊本統，西村聡，早野公敏（学芸出版）「解いてわかる　土質力学」：近畿高校土木会（オーム社）「土質力学入門」：三田地利之（森北出版）「わかる土質力学220問」：安田進，片田敏行，後藤聡，塚本良道，吉嶺充俊（理工図書）「土質試験基本と手引き第二回改訂版」：地盤工学会（丸善）
関連科目			土質力学I，土質力学II，数学I，数学II，物理，都市工学実験実習（土質系実験）
履修上の注意事項			土質力学I，土質力学IIで学習した内容を理解しておくこと．各自予習のうえ授業に臨み，講義後は十分理解を深めるよう復習すること．講義中・試験時にコンパス，分度器，定規，関数電卓を使用するので，準備をしておくこと．中間試験もしくは定期試験までに提出しなかったレポートがある場合，レポート点を0点とするので，全てのレポートを必ず提出すること．

【授業計画（土質力学Ⅲ ）】
回	上段：テーマ／下段：内容（目標、準備など）
1	オリエンテーション，基礎の支持力(1)
1	本講義の授業計画について説明する．基礎の支持力の考え方ならびに構造物の基礎形式，浅い基礎の支持力について学習する．
2	基礎の支持力(2)
2	前回に引き続いて，浅い基礎の支持力について学習する.
3	基礎の支持力(3)
3	深い基礎の支持力について学習する．
4	基礎の支持力(4)
4	基礎の支持力に関する演習問題を行う．
5	斜面の安定（1）
5	すべりの発生形態および破壊機構と，無限長斜面の安定解析手法について学習する．
6	斜面の安定(2)
6	円弧すべり法と図解法について学習する．
7	斜面の安定(3)
7	斜面の安定性に関する演習問題を行う．
8	中間試験
8	第1～7回までの内容に関する中間試験
9	中間試験解説，実務への土質力学の適用（土の基本的性質と締固め，透水）
9	中間試験の解答・解説を行う．土の基本的性質と締固め，透水に関する演習問題とその解説を行う．
10	実務への土質力学の適用（土の有効応力と圧密）
10	土の有効応力と圧密に関する演習問題とその解説を行う．
11	実務への土質力学の適用（土のせん断特性と土圧）
11	土のせん断特性と土圧に関する演習問題とその解説を行う．
12	実務への土質力学の適用（地盤調査と地盤内応力，支持力，斜面安定）
12	地盤調査と地盤内応力，支持力，斜面安定に関する演習問題とその解説を行う．
13	実務への土質力学の適用（ため池の湛水時の安全性評価）
13	ため池の湛水時の安全性評価問題を通じて，実務への土質力学のアプローチ手法と具体的な解決方法について学習する．
14	実務への土質力学の適用（軟弱な粘性土地盤での造成および建築計画の検討）
14	軟弱な粘性土地盤での造成および建築計画の検討問題を通じて，実務への土質力学のアプローチ手法と具体的な解決方法について学習する．
15	実務への土質力学の適用（砂質土地盤での直接基礎築造のための地盤評価）
15	砂質土地盤での直接基礎築造のための地盤評価問題を通じて，実務への土質力学のアプローチ手法と具体的な解決方法について学習する．
備考	後期中間試験および後期定期試験を実施する．本科目の修得には，30 時間の授業の受講と 60 時間の事前・事後の自己学習が必要である．事前学習では，教科書並びに講義プリントを読み，各自で理解できないところを整理しておくこと．また，事後学習では，講義後に与えられた演習課題を解き，指定された期日までにレポート課題として提出すること．