2024 年度構造力学Ⅲ シラバス

【 2024 年度授業概要】
科　　　目			構造力学Ⅲ ( Structural Mechanics III )
担当教員			伊原茂教授
対象学年等			都市工学科・4年・後期・必修・2単位【講義】 ( 学修単位II )
学習・教育目標			A4-S2(100%)
JABEE 基準1(1)			(d),(g)
授業の概要と方針			4年生の構造力学では，主に不静定構造物を解く方法について学ぶ．2～3年時で学んだ構造力学の基礎知識が前提になっている．授業では，不静定構造物の解法とエネルギー原理を中心に講義する．構造物を設計するときの構造解析に用いる仮想仕事の原理等について理解を深める．授業では，演習問題を豊富に取り入れて，力学計算の内容を細かく解説する．
到達目標		1	【A4-S2】仮想仕事の原理を用いて各種構造物の変形を求めることができる．
		2	【A4-S2】相反定理，ミューラーブレスラウの定理とその応用が理解できる．
		3	【A4-S2】ひずみエネルギーによる解析法が理解できる．
		4	【A4-S2】カステリアーノの定理により不静定構造物が解法できる．
		5	【A4-S2】不静定構造物の解析法が理解できる．
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評価方法と基準	到達目標毎	1	仮想仕事の原理を用いて各種構造物の変形を求めることができるか中間試験，レポートで評価する．
		2	相反定理，ミューラーブレスラウの定理とその応用が理解できるか中間試験とレポートで評価する．
		3	ひずみエネルギーによる解析法が理解できるか，定期試験とレポートで評価する．
		4	カステリアーノの原理により不静定構造物が解法できるか定期試験とレポートで評価する．
		5	不静定構造物の解法計算ができているか，定期試験とレポートで評価する．
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	総合評価		成績は，試験80%　レポート20%　として評価する．試験80%の内訳は，中間試験40%，定期試験40%とする．100点満点とし60点以上を合格とする．
テキスト			崎元達郎：構造力学（下），第2版，不静定編，森北出版
参考書			福本ロ秀士編著，岡田清／監修：構造力学I(ニューパラダイムテキストブック)，東京電機大学出版局「基礎から学ぶ構造力学」，藤本一男他（森北出版）「構造力学(II)」，岡村宏一（鹿島出版会）「構造力学(2)」，村上正ほか著（コロナ社）
関連科目			構造力学I（2年），構造力学II（3年），橋梁工学（4年前期），構造力学IV（5年）
履修上の注意事項			1)学習単位IIの科目である．2)授業60%＋授業時間外学習40%の理解となるように授業難易度を設定．3)期限内に提出されなかった課題は0点の評価．4)授業開始5分前には受講準備を整えること．5)授業中のスマホ・携帯等の取り扱いは試験時と同様とする．

【授業計画（構造力学Ⅲ ）】
回	上段：テーマ／下段：内容（目標、準備など）
1	構造力学復習
1	3年次構造力学を復習し，構造力学の理解度を把握する．
2	剛体の仮想仕事の原理
2	仕事とエネルギー，仮想仕事の概念を説明し，仮想変位の原理の応用として梁の支点反力を求める．
3	弾性体の仮想仕事の原理
3	仮想仕事の原理の一般式の誘導について説明する．仮想仕事の原理による弾性変形の解法について説明する．
4	はりに対する単位荷重法の応用
4	片持ちばりの変位を求める計算例を示し説明する．
5	トラスに対する単位荷重法の応用
5	静定トラスの節点変位を求める計算例を示し説明する．
6	相反定理
6	相反定理の基礎式を示すとともに，マクスウエルの相反定理を用いた影響線を求める方法を説明し，演習を行う．
7	ミューラー・ブレスラウの原理
7	ミューラー・ブレスラウの原理を用いた断面力の影響線を求める方法を説明し，演習を行う．
8	中間試験
8	1回～7回の授業内容より試験をする．
9	中間試験の解答・解説，弾性体のひずみエネルギー
9	中間試験の解説をする．弾性体の応力，ひずみ，ひずみエネルギーについて説明し，具体例を挙げてひずみエネルルギーを算定する．また課題を課す．
10	カステリアーノ定理(1)
10	カステリアーノの第2定理を説明し，片持ちばりを例にたわみの算定方法を示す．
11	カステリアーノ定理(2)
11	カステリアーノの第2定理を用いた計算問題の解法（1）およびカステリアーノの第1定理を説明する．
12	カステリアーノ定理(3)
12	不静定次数の数え方，カステリアーノの第2定理を用いた計算問題の解法（2）について説明する．
13	最小仕事の定理（1）
13	最小仕事の定理を用いた不静定力の解法について説明する．
14	最小仕事の定理（2）と余力法（1）
14	最小仕事の定理を用いた計算問題の演習を行う．また，余力法を用いて不静定力を求める．
15	余力法（2）
15	連続ばりや不静定ラ-メンに余力法を適用し，最終課題の仕上げを行う．
備考	後期中間試験および後期定期試験を実施する．本科目の修得には，30 時間の授業の受講と 60 時間の事前・事後の自己学習が必要である．事前学習では，次回の授業範囲について教科書を読み，各自で理解できないところを整理しておくこと．事後学習では，授業最後に課題を配付するので，指定期日までにレポート提出すること．