科 目 | 応用数学U ( Applied Mathematics II ) | |||
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担当教員 | 佐野 英樹 非常勤講師 | |||
対象学年等 | 都市工学科・4年・通年・必修・2単位【講義】 ( 学修単位III ) | |||
学習・ 教育目標 |
A1(100%) | |||
JABEE 基準1(1) |
(c),(d) | |||
授業の概要 と方針 |
前期は,一階常微分方程式,定数係数二階線形同次常微分方程式,定数係数二階線形非同次常微分方程式を講義し,その解法を学習する.後期は,フーリエ級数,ラプラス変換の定義を講義し,その解法を学習する. | |||
到 達 目 標 |
1 | 【A1】 3年次までの数学Iの内容を理解する. | 2 | 【A1】 変数分離形,同次形,完全形,線形の一階常微分方程式の解法を理解する. | 3 | 【A1】 一階常微分方程式の工学的応用例を通じ,その解法を理解する. | 4 | 【A1】 定数係数二階線形同次常微分方程式の定義を理解し,その工学的応用例を通じてその解法を理解する. | 5 | 【A1】 定数係数二階線形非同次常微分方程式の解法を理解する. | 6 | 【A1】 フーリエ級数の定義を理解し,その工学的応用例を通じてその解法を理解する. | 7 | 【A1】 ラプラス変換の定義を理解し,その工学的応用例を通じてその解法を理解する. | 8 | 9 | 10 |
評 価 方 法 と 基 準 |
到 達 目 標 毎 |
1 | 3年次までの数学Iの内容が理解できているかを,最初の授業で行う実力試験で評価する. | |
2 | 変数分離形,同次形,完全形,線形の一階常微分方程式の解法が理解できているか中間試験(前期)・レポートで評価する. | |||
3 | 一階常微分方程式の工学的応用例の解法が理解できているか中間試験(前期)・レポートで評価する. | |||
4 | 定数係数二階線形同次常微分方程式の解法を理解できているか定期試験(前期)・レポートで評価する. | |||
5 | 定数係数二階線形非同次常微分方程式の解法を理解できているか定期試験(前期)・レポートで評価する. | |||
6 | フーリエ級数の定義,およびその工学的応用例を通じてその解法を理解できているか中間試験(後期)・レポートで評価する. | |||
7 | ラプラス変換の定義,およびその工学的応用例を通じてその解法を理解できているか定期試験(後期)・レポートで評価する. | |||
8 | ||||
9 | ||||
10 | ||||
総 合 評 価 |
成績は,試験85% レポート10% 4年次最初に行う実力試験5% として評価する.100点満点とし60点以上を合格とする.試験成績は4回の試験の平均点とする.事前学習では教科書を読み,各自で理解できないところを整理しておくこと.事後学習では講義後に与えられた演習課題を解き,指定された期日までにレポート課題として提出すること. | |||
テキスト | 「書き込み式 工学系の微分方程式入門」:田中聡久(コロナ社) 「新 応用数学 改訂版」:高遠 節夫 監修(大日本図書) (応用数学Iと共通) 「新 応用数学 問題集 改訂版」:高遠 節夫 監修(大日本図書) (応用数学Iと共通) |
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参考書 | 「新編 高専の数学3」:田代嘉宏(森北出版) 「今日から使える微分方程式」:飽本一裕(講談社) 「フーリエ解析」:馬場敬之・高杉豊(マセマ) 「ラプラス変換」:馬場敬之・高杉豊(マセマ) |
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関連科目 | 数学I,応用数学I | |||
履修上の 注意事項 |
履修者には,到達目標を達成するために努力する義務があります.レポートは課題を与えた次の授業までに提出することを原則とし,遅れたものは減点対象とする.中間試験もしくは定期試験までに提出しなかったレポートがある場合,レポート点を0点とするので全てのレポートを必ず提出すること. |
回 | 上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など) |
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1 | オリエンテーション,実力試験 |
本講義の授業計画について説明する.3年次で学習した数学Iの内容について実力試験を実施する. | |
2 | 微分方程式の基本 |
微分方程式の解を求めるにあたり,基本的な用語説明や微分・積分の定義など,基本的な事柄を理解する. | |
3 | 変数分離形・同次形一階常微分方程式 |
一階常微分方程式において,変数分離形と同次形について解を得ることができる. | |
4 | 一階非斉次常微分方程式 |
非斉次型の一階線形常微分方程式について解を得ることができる. | |
5 | 一階常微分方程式に帰着できる方程式 |
ベルヌーイ方程式,ロジスティック方程式など,式変形によって一階線形微分方程式に帰着できる式について解を得ることができる. | |
6 | 完全形一階常微分方程式 |
∂P/∂y=∂Q/∂xが成立つとき,完全形微分方程式であるという.完全形の関係式を用いて積分を行えば,解を得ることができる. | |
7 | 一階常微分方程式の応用 |
一階常微分方程式に関する問題について演習を行う. | |
8 | 中間試験 |
一階常微分方程式の中間試験を実施する. | |
9 | 中間試験解説・定数係数二階線形斉次常微分方程式 |
中間試験の解答・解説を行う.一つの独立変数のみの関数に関する二階の導関数を含んでいる方程式を二階常微分方程式という.二階微分方程式の係数が定数のとき,定数係数二階線形斉次常微分方程式という.特性方程式の根が,2つの実根,重根,および虚数根の場合に応じて,一般解がそれぞれ与えられる. | |
10 | 変数係数二階線形斉次常微分方程式 |
二階常微分線形方程式の係数p,qが定数でないとき,変数係数二階線形斉次常微分方程式という.オイラーの方程式,定数変化法が適用できる場合について,解を得ることができる. | |
11 | 未定係数法を用いた定数係数二階線形非斉次常微分方程式(1) |
非斉次項が多項式,sin(mx),cos(mx)で与えられる二階線形常微分方程式に未定係数法を適用したときの定理を理解する. | |
12 | 未定係数法を用いた定数係数二階線形非斉次常微分方程式(2) |
オイラーの公式を理解し,非斉次項がexp(x)で与えられる二階線形常微分方程式に未定係数法を適用したときの定理を理解する. | |
13 | 演算子法を用いた定数係数二階線形非斉次常微分方程式(1) |
微分演算子法の基礎を理解する.非斉次項が多項式,sin(mx),cos(mx)で与えられる二階線形常微分方程式に演算子法を適用したときの定理を理解する. | |
14 | 演算子法を用いた定数係数二階線形非斉次常微分方程式(2) |
非斉次項がg(x)・exp(x)で与えられる二階線形常微分方程式に未定係数法を適用したときの定理を理解する. | |
15 | 二階常微分方程式の応用 |
二階常微分方程式に関する問題について演習を行う. | |
16 | フーリエ級数と三角関数の公式 |
周期性を有する関数を周期の異なる三角関数の無限級数で表す方法をフーリエ級数と呼ぶ.フーリエ級数の理解に必要な三角関数の公式についての知識を得る. | |
17 | 周期2πのフーリエ級数 |
周期2πの関数について,フーリエ係数およびフーリエ級数を求めることができる. | |
18 | 一般周期のフーリエ級数とフーリエ正弦級数,フーリエ余弦係数 |
一般的な周期を有するフーリエ級数およびフーリエ正弦級数,フーリエ余弦係数を求めることができる. | |
19 | フーリエ級数の成立条件,パーセバルの等式 |
フーリエ級数が収束する条件,ギブスの現象,およびパーセバルの等式を理解する. | |
20 | 複素フーリエ級数 |
複素フーリエ係数および複素フーリエ級数を求めることができる. | |
21 | 偏微分方程式へのフーリエ級数の適用 |
熱伝導方程式,ラプラス方程式,波動方程式など偏微分方程式の解を得る際の,フーリエ級数の適用例を理解する. | |
22 | フーリエ級数の応用 |
演習問題を通じて,フーリエ級数を理解する. | |
23 | 中間試験 |
フーリエ級数の中間試験を実施する. | |
24 | 中間試験解説・ラプラス変換の定義 |
中間試験の解答・解説を行う.微分方程式を解く際に代数方程式を解く要領で解を求めるためにラプラス変換を用いることがある.そのために必要なラプラス変換の定義を理解する. | |
25 | 単位ステップ関数,デルタ関数とラプラス変換の諸法則 |
単位ステップ関数,デルタ関数の定義を理解する.またラプラス変換の相似性と移動法則を証明しながら理解する. | |
26 | ラプラス変換の微分・積分法則 |
ラプラス変換の微分法則と積分法則を証明しながら理解する. | |
27 | 逆ラプラス変換 |
部分分数分解の方法を理解し,逆ラプラス変換の解法を理解する. | |
28 | ラプラス変換の微分方程式への適用 |
ラプラス変換を用いて線形微分方程式を解く方法を例題を通じて理解する. | |
29 | たたみこみのラプラス変換 |
たたみこみのラプラス変換について,その解法を例題を通じて理解する. | |
30 | ラプラス変換の応用 |
演習問題を通じて,ラプラス変換を理解する. | |
備 考 |
前期,後期ともに中間試験および定期試験を実施する. 本科目の修得には,60 時間の授業の受講と 30 時間の事前・事後の自己学習が必要である. |