科 目 | 電気電子工学 ( Electrical and Electronics Engineering ) | |||
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担当教員 | 石崎 繁利 教授, 福井 智史 教授 | |||
対象学年等 | 機械工学科・3年A組・後期・必修・2単位【講義】 ( 学修単位II ) | |||
学習・教育 目標 |
A2(30%), A4-M3(50%), D1(20%) | |||
授業の概要 と方針 |
前半の電気工学では,機械工学科の学生が電気電子系科目の基礎を把握することを目的として,電気回路の基礎から発展的な内容までを体系的に学ぶ.後半は電子の運動について説明した後,半導体材料,ダイオード,トランジスタ,レーザ,液晶,太陽電池についてその構造や動作原理などを理解させる. | |||
到 達 目 標 |
1 | 【A4-M3】 電気回路の動作原理を電磁気学の基本法則に基づいて理解できる. | 2 | 【A4-M3】 直流回路の性質と計算方法を理解できる. | 3 | 【A4-M3】 交流回路の性質と計算方法を理解できる. | 4 | 【A2】 真空および原子内での電子の運動を理解できる. | 5 | 【A4-M3】 真性半導体,n形半導体,p形半導体を理解できる. | 6 | 【D1】 エレクトロニクス技術の進歩と人間生活・地球環境の関係を理解できる. | 7 | 【A2】 pn接合ダイオードの構造と動作原理を理解できる. | 8 | 【A4-M3】 バイポーラトランジスタおよび電界効果トランジスタの構造と動作原理を理解できる. | 9 | 【A4-M3】 レーザおよびねじれネマティック型の動作原理を理解できる. | 10 | 【A2】 太陽電池の構造と動作原理を理解できる. |
評 価 方 法 と 基 準 |
到 達 目 標 毎 |
1 | 電気回路の動作原理を電磁気学の基本法則に基づいて理解できているか,中間試験およびレポートによって評価する. | |
2 | 直流回路の性質と計算方法を理解できているか,中間試験およびレポートによって評価する. | |||
3 | 交流回路の性質と計算方法を理解できているか,中間試験およびレポートによって評価する. | |||
4 | 真空および原子内での電子の運動が理解できているか定期試験で評価する. | |||
5 | 真性半導体,n形半導体,p形半導体を理解できているか定期試験で評価する. | |||
6 | 電子回路の進歩と人間生活・地球環境の関係についてレポートを提出させ,理解度を試験で評価する. | |||
7 | pn接合ダイオードの構造と動作原理を理解できているか定期試験で評価する. | |||
8 | バイポーラトランジスタおよび電界効果トランジスタの構造と動作原理が理解できているか定期試験で評価する. | |||
9 | レーザおよびねじれネマティック型液晶の動作原理が理解できているか定期試験で評価する. | |||
10 | 太陽電池の構造と動作原理が理解できているか定期試験で評価する. | |||
総 合 評 価 |
成績は,試験80% レポート20% として評価する. | |||
テキスト | ノート講義(前期). 「電子工学基礎」:中澤達夫(コロナ社) |
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参考書 | 「詳解 電気回路演習 上」:大下 眞二郎(共立出版) 「電気理論II」:松元 崇(学献社) 「電子工学概論」:相川孝作(コロナ社) 「液晶とディスプレイ応用の基礎」:吉野勝美(コロナ社) 「太陽エネルギー工学」:浜川圭弘(培風館) |
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関連科目 | 数学1,数学2,物理,応用物理 | |||
履修上の 注意事項 |
週 | 上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など) |
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1 | 電気回路の考え方,直流回路の基本法則 |
電気回路の動作をどう理解するか,電磁気学および回路方程式に基づいて解説する.またオームの法則・キルヒホッフの法則について再考し,理解を深める. | |
2 | コイルとコンデンサ,ブリッジ回路(1) |
コイルとコンデンサの動作原理を電磁気学の基本法則に基づいて解説する.また基礎的なブリッジ回路の性質と問題の解法を解説する. | |
3 | ブリッジ回路(2),過渡現象(1) |
発展的なブリッジ回路の性質と問題の解法を解説する.また直流回路における過渡現象について,基礎的な事項を解説する. | |
4 | 過渡現象(2),交流回路について |
微分方程式を解くことで,直流回路における過渡現象の解を求める方法を学ぶ.また直流回路と交流回路の違いを解説する. | |
5 | 正弦波交流,交流回路における各種の素子 |
交流電圧の発生原理を題材として電磁誘導の法則を再考し,理解を深める.また交流回路における,抵抗・コイル・コンデンサの作用を解説する. | |
6 | 基礎的な交流回路,正弦波の複素数表示 |
RC回路,RL回路,およびRLC回路の性質を解説する.また交流電圧および交流電流を,複素数によって記述する方法を解説する. | |
7 | ベクトル記号法(1),ベクトル記号法(2) |
ベクトル記号法の基礎的な事項を解説する.またベクトル記号法による交流回路の問題の解法を解説する. | |
8 | 中間試験 |
第1回から第7回までの内容について前期中間試験を行い,理解度を確認する. | |
9 | 中間試験の解説および真空中の電子について解説する. |
中間試験の解説および前期中間試験の解答および解説を行う.その後,電子の運動およびミリカンの実験,電極間の電位差による電子の速度や電子質量の補正についても解説する.また水素原子のスペクトルおよび量子条件と振動数条件を用いてボーアの理論を解説する. | |
10 | 原子内の電子と半導体材料について |
水素原子のスペクトルおよび量子条件と振動数条件を用いてボーアの理論を解説する.さらに真性半導体と不純物半導体について解説する. | |
11 | 基本的なダイオードとその他のダイオード |
pn接合ダイオードの構造と動作原理,さらに電圧電流特性と整流回路について解説する.さらにpn接合ダイオード以外の定電圧ダイオード,可変容量ダイオード,LEDなどについて解説する. | |
12 | バイポーラトランジスタ |
バイポーラトランジスタの構造と動作原理,さらに接地方法について解説する.さらにバイポーラトランジスタの静特性および信号増幅について説明したあと,スイッチング特性について解説する. | |
13 | 電界効果トランジスタ |
バイポーラトランジスタと電界効果トランジスタの違いについて説明したあと,接合形電界効果トランジスタの構造および動作原理について解説する.さらにMOS形電界効果トランジスタの構造と動作原理および特性について解説する. | |
14 | レーザおよび液晶について |
レーザの発振条件,反転分布,光共振器,コヒーレント光について解説する.さらに液晶の種類および異方性,フレデリクス転移について説明したあと,ねじれネマティック型液晶表示の構造と動作原理を解説する. | |
15 | 太陽電池およびまとめ |
太陽電池の構造と原理などについて解説する.その後,中間試験後の内容について復習を行う. | |
備 考 |
後期中間試験および後期定期試験を実施する. 本科目の修得には,30 時間の授業の受講と 60 時間の事前・事後の自己学習が必要である.状況に応じて再試験を実施する場合がある.事前学習では次回の授業範囲について教科書および配布資料を読み,各自で理解できないところを整理しておくこと.事後学習では,授業内容を復習し,興味を持ったことを調べてノート等にまとめておくこと. |