【 2024 年度 授業概要】
科   目 光エレクトロニクス ( Optoelectronics )
担当教員 荻原 昭文 教授 【実務経験者担当科目】
対象学年等 電子工学科・5年・後期・選択・2単位【講義】 ( 学修単位II )
学習・教育
目標
A4-D2(100%)
授業の概要
と方針
光の偏光や干渉,コヒーレンス特性,光増幅など光の持つ固有の性質,光電子デバイスやレーザなどの構造や特徴,原理等を理解し,光エレクトロニクスの基礎を修得する.本講義は担当教員の企業における光デバイスの研究開発経験を踏まえて教授する.



1 【A4-D2】 光エレクトロニクスの発展による光通信・光記録などとの関係や,電磁界基礎方程式と光の伝搬や, 反射・透過及び偏光特性について理解し, 説明できる.
2 【A4-D2】 光共振器や,光と電子の相互作用,光の吸収・発光現象について理解し,コヒーレント特性について説明できる.レーザの基本構造と特徴について理解し,レーザの発振原理等について説明できる.
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1 光エレクトロニクスの発展と光通信・光記録などとの関係や, 光の伝搬,反射・透過及び偏光特性等に関する理解度を中間試験とレポートにより評価する.
2 光共振器や,光の吸収・発光現象,レーザ光の発振原理やコヒーレント特性などの理解度を定期試験とレポートにより評価する.
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成績は,試験85% レポート15% として評価する.なお,試験成績は,中間試験と定期試験の平均点とする.100点満点で60点以上を合格とする.なお,再試験を行う場合には最高60点で評価する.
テキスト 「新版 光エレクトロニクス入門」:西原 浩他 著(コロナ社)
参考書 「光エレクトロニクスの基礎」:桜庭 一郎他 著(森北出版)
関連科目 半導体工学(本科4年),光波電子工学(専攻科1年)
履修上の
注意事項
 

【授業計画( 光エレクトロニクス )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 ガイダンスおよび光エレクトロニクスの発展
授業の進め方,到達目標と評価方法などを説明する.また,レーザの発明に伴う光エレクトロニクスの発展の経緯と応用分野について理解する.
2 光ファイバ通信,光半導体加工技術
光ファイバ通信の概要と半導体加工技術における光技術の重要性を理解する.
3 平面波の伝搬,偏光
平面波の伝播定数や媒質中の屈折率や波長,偏波方向について理解する.
4 導波路中の伝搬条件
導波路中の伝搬や境界での反射,TE波やTM波による伝搬などについて理解する.
5 大気中の光ビームと光ファイバ
ガウスビームのスポットサイズの定義や光導波路としての光ファイバの構造と光学特性について理解する.
6 誘電体界面での光の反射と透過
誘電体境界面での光の反射と透過に関する関係式の導出過程について理解する.
7 反射鏡
金属反射鏡と誘電体反射膜反射鏡との構造の違いによる反射特性について理解する.
8 中間試験
中間試験までの授業内容に関する試験を行う.
9 中間試験解答とファブリペロー共振器
中間試験の結果を確認する.ファブリペロー共振器の概要について理解する.
10 ファブリペロー共振器における伝搬特性
ファブリペロー共振器中での多重反射に基づく光の伝搬を表す式の導出過程について学習し,共振条件について理解する.
11 光と電子の相互作用
半導体のバンド構造中での電子のエネルギー分布に伴う光と電子の相互作用について理解する.
12 光の発光と吸収のメカニズム
半導体材料種類に基づくバンド構造に基づく光の吸収や,直接遷移と間接遷移型の違いによる発光現象との関係について理解する .
13 自然放出と誘導放出
電子エネルギーの確率分布関数に基づく熱平衡状態や反転分布状態について学習し, 自然放出や誘導放出によるコヒーレント特性の違いについて理解する.
14 レーザの基本構造
レーザの基本構造と種類について学習し,レーザの特徴などについて理解する.
15 レーザ発振の原理
共振器中での光の伝搬や利得の影響について学習し,レーザ発振について理解する.


後期中間試験および後期定期試験を実施する. 本科目の修得には,30 時間の授業の受講と 60 時間の事前・事後の自己学習が必要である.事前学習では,次回の授業範囲について教科書等を読み各自で理解できないところを整理しておくこと.事後学習では,授業中に説明された問題等の復習を行うと共に,授業最後に課題が出された場合は指定期日までにレポートを提出すること.