【 2024 年度 授業概要】
科   目 電気磁気学T ( Electromagnetics I )
担当教員 [後期] 橋本 好幸 教授
対象学年等 電子工学科・3年・後期・必修・2単位【講義】 ( 学修単位II )
学習・教育
目標
A4-D1(100%)
授業の概要
と方針
電気磁気学は,電気や磁気に関する各種法則を学習し,様々な電気的・磁気的な現象を体系的に把握する学問である.本講義では,真空中,導体,誘電体における静電界について,ベクトル解析を用いて関係式の導出を行い,それらに関する種々の法則について理解する.



1 【A4-D1】 SI単位系を理解し,正しい単位表示や諸計算ができるようになる.
2 【A4-D1】 クーロンの法則を用いて電荷間の力を計算することができる.
3 【A4-D1】 電位の定義を理解し,導体系における電位を計算することができる.
4 【A4-D1】 ガウスの法則を理解し,導体系における電界を計算することができる.
5 【A4-D1】 導体系における静電容量を計算できる.
6 【A4-D1】 誘電体の特徴や性質について説明できる.
7 【A4-D1】 誘電体中の電界が計算できる.
8 【A4-D1】 誘電体を含んだ系の静電容量が計算できる.
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1 単位を正しく使えるか,中間試験,定期試験およびレポートにより評価する.
2 クーロンの法則で電荷間の力を計算できるか,中間試験およびレポートにより評価する.
3 電位が算出できるかどうか中間試験およびレポートにより評価する.
4 ガウスの法則を用いて電界が算出できるか,中間試験およびレポートにより評価する.
5 静電容量を算出できるか定期試験およびレポートにより評価する.
6 誘電体の特徴や性質について説明できるか,定期試験およびレポートにより評価する.
7 誘電体中の電界が算出できるか,定期試験およびレポートにより評価する.
8 誘電体を含んだ系の静電容量が算出できるか,定期試験およびレポートにより評価する.
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成績は,試験80% レポート20% として評価する.なお,試験成績は,中間試験と定期試験の合計2回の平均点とする.100点満点で60点以上を合格とする.また,各試験が60点未満で再試験を実施する場合は,70点以上で合格とし,当該試験の点数は60点とする.
テキスト 「電気学会大学講座 電磁気学」: 山田直平,桂井 誠(電気学会)
参考書 「電気学会大学講座 電気磁気学問題演習詳解」:桂井 誠(電気学会)
関連科目 数学I,数学II,物理,電子工学序論,電気磁気学II,応用物理
履修上の
注意事項
授業ではベクトル解析を中心に進めていく.履修前に,微分・積分およびベクトルについて十分に理解しておくこと.また,物理において電気磁気学の基礎的な定理について理解しておくことが望ましい.

【授業計画( 電気磁気学T )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 電荷とクーロンの法則
電荷,物質の電気的性質,クーロンの法則について解説する.クーロンの法則を用いて,電荷間のクーロン力が計算できるようになること.
2 真空中にある点電荷による電界
電界とは何かを学習し,真空中に点電荷が存在する場合の電界が計算できるようになる.
3 仕事量と電位
仕事量と電位の関係を理解し,電位とは何を示すかが説明できるようになる.
4 ガウスの定理
ガウスの定理について解説するので,ガウスの定理が説明できるようになる.
5 静電界の計算1
帯電した球や円筒によって生じる電位と電界が計算できるようになる.
6 静電界の計算2
帯電した無限平面,同心球などによって生じる電位と電界が計算できるようになる.
7 演習1
真空中での電界および電位の計算について演習を行う.
8 中間試験
クーロンの法則,電位の定義と導体系における電位の計算, ガウスの法則の理解と導体系における電界の計算について出題する.
9 導体系の有するエネルギーと導体に働く力(中間試験返却を含む)
導体系に蓄えられるエネルギーが計算できるようになる.同様に,導体系に働く力が計算できるようになる.(授業の最初に中間試験の返却と簡単な解説を行う.)
10 静電容量の計算1
静電容量について理解し,導体球,円筒の静電容量が求められるようになる.
11 静電容量の計算2
平行平板,平行導線の静電容量が求められるようになる.また,様々な静電容量の演習問題が解けるようになる.
12 誘電体の性質
誘電体とは何かが説明できるとともに,その性質と分極が生じる原理について理解する.
13 誘電体中の電界
誘電体中の電界が計算できるようになる.誘電体が含まれる場合の静電容量や電位が計算できるようになる.
14 電界のエネルギーと誘電体に働く力
誘電体中に蓄えられるエネルギーが求められる.また,誘電体に働く力が計算できるようになる.
15 演習2
静電容量,誘電体に働く力,静電エネルギーの計算に関する演習を行う.


後期中間試験および後期定期試験を実施する. 本科目の修得には,30 時間の授業の受講と 60 時間の事前・事後の自己学習が必要である.事前学習では,次回の授業に関する資料を閲覧し,各自で内容を理解しておくこと.事後学習では,当日の授業の復習を行い,理解度を確認すること.また,適宜,課題を配付するので,指定期日までにレポート提出すること.