【 2024 年度 授業概要】
科   目 知的材料解析 ( Intelligent Analysis of Materials )
担当教員 朝倉 義裕 教授
対象学年等 機械システム工学専攻・1年・前期・選択・2単位【講義・演習】
学習・教育
目標
A4-AM1(100%)
授業の概要
と方針
画像処理を応用した材料解析技術について講義と演習を行う.材料学的な観点にたち,画像情報からの特徴抽出戦略について解説し,画像処理プログラミングの演習を交えて理解を深める.



1 【A4-AM1】 現在行われてる様々な材料の解析手法について理解する.
2 【A4-AM1】 画像処理を応用した材料解析技術について理解する.
3 【A4-AM1】 画像処理の基本技法について理解し,そのソフトウェアを作成できる.
4 【A4-AM1】 画像処理を利用した材料解析を行うために必要な特徴抽出の戦略を見出す力をつける.
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1 材料の解析手法について理解できているか,試験により評価する.
2 画像処理を応用した材料解析技術について自ら調査し理解できているか,輪講の発表と質疑及びレポートと試験により評価する.
3 基本的な画像処理について理解し,実際にプログラムを作成できるか,レポート,試験及びプレゼンテーションにより評価する.
4 課題を解析した結果に関するレポート及びプレゼンテーションにより評価する.
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成績は,試験40% レポート20% プレゼンテーション40% として評価する.100点満点中60点以上を合格とする.受講者自らの問題設定とその解決能力を養うことを重視するため,輪講・プレゼンテーションでの発表・討議に重点をおいた評価を行う.また,これらを単位認定の必須条件とする.輪講の評価はプレゼンテーションの評価に含める.
テキスト webなど
参考書 「コンピュータ画像処理」:田村秀行(オーム社)
「画像の処理と認識」:安居院猛,長尾智晴(昭晃堂)
「OpenCV4基本プログラミング―さらに進化した画像処理ライブラリの定番」:北山 洋幸(カットシステム)
「C言語による画像処理入門」:安居院猛,長尾智晴(昭晃堂)
「画像処理工学(第2版)」:村上伸一(東京電機大学出版局)
関連科目 情報処理,材料工学
履修上の
注意事項
講義は一部輪講形式で行う.C言語がある程度問題なく使用できること.特に,関数,配列,ファイルの入出力について理解していること.受講人数に応じて一部授業計画を変更することがある.

【授業計画( 知的材料解析 )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 材料解析と画像処理(1)
材料解析における画像処理・解析の主な手法(破断面テクスチャ解析,KIKUCHIパターン解析,ひずみ計測,形状認識等)について概要を説明する.受講者の輪講テーマを決める.
2 材料解析と画像処理(2)
各々の輪講テーマについて発表してもらい,ディスカッションを行い理解を深める.
3 材料解析と画像処理(3)
2回目と同じ
4 コンピュータ画像処理の概要
自由に使用することができる画像処理ソフトの紹介を行う.コンピュータ内部での画像の表現,色の表現,サンプリングについて講義と演習を行う.
5 二値画像処理(1)
デジタル画像のヒストグラムと二値画像のしきい値設定について講義と演習を行う.画像処理を行う上で必要となる近傍,連結,ユークリッド距離の概念について講義を行う.
6 二値画像処理(2)
グレイスケール画像,及び,二値画像に対するフィルタ処理について講義と演習を行う.
7 二値画像処理(3)
二値画像のフィルタ処理について演習を行う.連結処理,ラベリング処理について講義と演習を行う.
8 中間試験
1〜7回目の内容について中間試験を行う.
9 二値画像処理(4)
中間試験の解答・解説を行う.Hough変換の概要と利用例について講義を行う.Hough変換を行うソフトウェアを作成する.
10 多値画像処理(1)
グレイスケール画像,カラー画像における処理と特徴抽出手法について講義と演習を行う.
11 多値画像処理(2)
立体物を扱う距離画像解析について概説する.知的画像解析といわれる手法について例を挙げて概説する.
12 材料解析演習(1)
1〜3人のグループに分け,与えられた課題について画像解析による材料解析を行う.SEM(走査型電子顕微鏡)の原理と使用方法を説明する.
13 材料解析演習(2)
1〜3人のグループに分け,与えられた課題について画像解析による材料の解析を行う.
14 材料解析演習(3)
13回目と同じ
15 プレゼンテーション
与えられた課題に対する解析方法と結果について,画像解析の戦略と実現方法を中心にグループごとに発表・討論を行う.


前期中間試験を実施する. 本科目の修得には,30 時間の授業の受講と 60 時間の事前・事後自己学習が必要である.中間試験の時期は講義の進度に応じて変更することがある.プレゼンテーションは定期試験相当として評価する.事前学習:シラバスの授業計画の該当週の内容を確認し,関連項目を予習しておく.事後学習:講義時間中に達成できなかった項目を自習する.プレゼンテーショ資料の作成を行う.