【 2024 年度 授業概要】
科   目 熱機関論 ( Theory of Heat Engine )
担当教員 橋本 英樹 教授
対象学年等 機械システム工学専攻・1年・前期・選択・2単位【講義】
学習・教育
目標
A4-AM2(100%)
授業の概要
と方針
熱エネルギーを動力に変換する熱機関に関して,熱力学の基礎事項を理解し,理論サイクルとの関係ならびに性能に関する物理・化学過程について理解を深める.理解を深めるため毎回演習をおこなう.工業英語によるコミュニケーション基礎能力をつけるため,配布プリントは英文とする.



1 【A4-AM2】 熱工学の基本事項(熱力学法則・エンタルピー・エントロピー等)を理解して,その応用技術について考察できる思考力をつける.
2 【A4-AM2】 熱機関の種類による熱エネルギーの変換技術を理解する.
3 【A4-AM2】 熱機関内で起こりうる気体流動現象を熱力学の理論から導き,現象を理解する.
4 【A4-AM2】 熱機関における気体流動現象での化学的・物理的過程を理解する.
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1 熱工学の基本事項およびその応用技術を理解して,考察できる思考力をつけているか小テスト・中間・定期試験とレポートから評価する.
2 熱エネルギーの変換技術(各種熱サイクル)を理解しているかを,小テスト・中間・定期試験とレポートから評価する.
3 熱機関内での気体流動現象を理解しているかを.小テスト・中間・定期試験とレポートから評価する.
4 気体流動の分子運動および化学反応を理解しているかを小テスト・中間・定期試験とレポートから評価する.
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成績は,試験80% レポート10% 小テスト10% として評価する.100点満点で60点以上を合格とする.
テキスト 「熱力学」:高城他(大阪大学出版会)
プリント(英文)
参考書 「THERMO-DYNAMICS 」:J. F. Lee and F. W. Sears (Addison-Wesley)
関連科目 熱力学I,II,流体力学I,II,熱流体工学,熱・物質移動論(専攻科)
履修上の
注意事項
4・5年での熱力学I,II及び熱流体工学を基礎に,熱力学を理解して,熱機関でのサイクル論および気体流動現象を理解する.

【授業計画( 熱機関論 )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 熱力学の基礎事項
流れ(flow)・圧力(pressure)・温度(temperature)と状態量(properties)・熱平衡(thermodynamics equilibrium ) 相変化(phase change)の理解
2 熱力学第1法則
熱力学第1法則(The first law of thermodynamics)熱(heat)と仕事(work)の関係
3 理想気体の状態式
理想気体の状態式(equation of state for ideal gas)・状態変化(change of states)と気体の分子運動論(kinetic theory of gas)の関係
4 熱力学第2法則
熱力学第2法則(The second law of themodynamics)とエントロピ(entropy)の関係とカルノーサイクル(Carnot cycle)の理解
5 蒸気の性質・状態変化とエクセルギー
エクセルギー(exergy)の定義,蒸気の性質(characteristics of steam)・状態変化(change of states)と有効エネルギー(avalable energy)の理解
6 燃焼と蒸気原動所サイクルシステム
反応(combustion reaction)とランキンサイクル(Vapor Power Cycle System (Rankine cycle))の関連
7 冷凍サイクル
冷凍機プロセス(Refrigeration Process)と熱システムの理解
8 ガス動力サイクル(1)
内燃機関のサイクル論(Analysis of Internal Combustion Engine Process)オットーサイクル(Otto cycle)の理解
9 ガス動力サイクル(2)
ディーゼルサイクル(Internal Combustion Engine Process(Diesel cycle))の理解
10 中間試験
熱力学に関する基礎知識の理解度を調べる.
11 中間試験の解答・解説
中間試験の解答と解説を行う.また,上記中間試験までの学習内容について復習する.
12 ガス動力サイクル(3)
ガスタービンサイクル(Gas turbine Cycle(Brayton cycle))の理解
13 熱機関内での気体流動現象(1)
流体の動力学(Dynamics of fluid flow)と流体の特性(Characteristics of fluid flow)関連
14 熱機関内での気体流動現象(2)
音速(Sonic velocity・超音速(Super sonic)とマッハ数(Mach number)の理解
15 熱機関内での気体流動現象(3)
衝撃波(Shock Wave)の特性(property)及び現象(Phenomena)の理解


前期中間試験および前期定期試験を実施する. 本科目の修得には,30 時間の授業の受講と 60 時間の事前・事後自己学習が必要である.状況に応じて再試験を実施する場合がある.事前学習では,授業中に配布する資料に目を通し.次回の授業範囲で理解できないところをまとめておくこと.事後学習では,授業内で出題する問題について,レポートにまとめて提出すること.