2022 年度通信方式シラバス

【 2022 年度授業概要】
科　　　目			通信方式 ( Communication Systems )
担当教員			小矢美晴教授
対象学年等			電子工学科・4年・通年・必修・2単位【講義】 ( 学修単位III )
学習・教育目標			A4-D4(100%)
授業の概要と方針			通信方式についての概念を学び，アナログ及びディジタル通信方式の構成と要素，信号の周波数帯域などについて学習する．さらに通信の際に生じる雑音についても学習する．
到達目標		1	【A4-D4】通信方式の基本的事項を理解できる
		2	【A4-D4】アナログ通信方式の変調・復調を説明できる
		3	【A4-D4】ディジタル通信方式の変調・復調を説明できる
		4	【A4-D4】各種雑音が説明できる
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評価方法と基準	到達目標毎	1	通信方式に関する基本的事項が理解できているかどうかを前期中間試験とレポートにより評価する
		2	AM変調とFM変調方式の理論と回路の入出力関係が理解できているかどうかを前期中間試験及び前期定期試験とレポートにより評価する
		3	標本化定理や時間多重方式などに関する事項が理解できているかどうかを後期中間試験とレポートにより評価する
		4	通信路における雑音に関する概念を理解できているかどうか後期定期試験とレポートにより評価する
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	総合評価		成績は，試験90%　レポート10%　として評価する．なお，試験成績は，4回の試験(前期中間，前期定期，後期中間，後期定期)の算術平均とし，試験とレポートあわせて100点満点とし60点以上で合格とする．
テキスト			「通信方式入門」：宮内一洋(コロナ社)
参考書			「電気通信工学」：重井芳治(朝倉書店)
関連科目			D2「論理回路」，D3「電気数学」，D4「応用数学I」及び「電子回路I」
履修上の注意事項			D2「論理回路」，D3「電気数学」，D4「応用数学I」及び「電子回路I」を理解すること．

【授業計画（通信方式）】
週	上段：テーマ／下段：内容（目標、準備など）
1	通信方式とは，通信方式の構成と要素
1	通信方式の構成と要素を理解し，説明できる．
2	情報伝送速度と符号速度，周波数スペクトルと電力スペクトル
2	情報量，情報伝送速度と符号速度，デシベル表示，周波数スペクトルと電力スペクトル，インピーダンス整合，1オーム系を理解し，説明できる．
3	ベースバンド伝送と搬送波伝送
3	ベースバンド伝送と搬送波伝送を理解し，説明できる．
4	AM波の変調
4	振幅変調の基本原理について理解し，説明できる．
5	乗積変調器および平衡変調器
5	乗積変調器および平衡変調器についての基本事項を理解し，説明できる．
6	種々の振幅変調方式
6	DSB-AM，DSB-SC，SSB，VSB-AMなどの振幅変調方式を理解し，説明できる．
7	AM波の復調回路
7	包絡線検波回路を用いて復調回路について理解し，説明できる．
8	中間試験
8	第1週～第7週までの講義内容について中間試験を行う．
9	中間試験の返却及び角度変調について
9	中間試験の解答及び解説を行う．角度変調には，周波数変調と位相変調があることを説明できる．
10	FM変調について
10	FM変調について理解し，ベッセル関数の使い方について説明できる．
11	PM変調について
11	PM変調について理解し，説明できる．
12	FMおよびPMの等価性について
12	FMとPMについて，違いや等価性を説明できる．
13	狭帯域および広帯域角度変調
13	角度変調の周波数帯域幅，狭帯域および広帯域角度変調を理解し，説明できる．
14	FM波，PM波の変調回路
14	FM波，PM波の変調回路を理解し，説明できる．
15	FM波，PM波の復調回路
15	FM波，PM波の復調回路を理解し，説明できる．
16	ディジタル通信方式の構成と特徴
16	ディジタル通信方式の基本的構成，特徴を理解し，説明できる．
17	標本化および標本化定理
17	標本化および標本化定理について理解し，説明できる．
18	PCM方式
18	PCM方式について理解し，説明できる．
19	PCMの符号化雑音
19	PCMの符号化雑音について理解し，説明できる．
20	種々の符号化方式
20	DPCM，DM，ADPCM，ADMなどの符号化方式を理解し，説明できる．
21	時分割多重化，フレーム同期およびスタッフ同期
21	時分割多重化における多重化フレームの構成，多重化回路の動作と構成，多重化分離回路の構成と動作，スタッフ同期を理解し，説明できる．
22	基本的な伝送路符号および低周波遮断の影響
22	基本的な伝送路符号と低周波遮断の影響を理解し，説明できる．
23	中間試験
23	第16週～第22週までの講義内容について中間試験を行う．
24	中間試験の解説とパルス信号
24	中間試験の解答及び解説を行う．符号間干渉の原因となるパルス信号について理解し，説明できる．
25	符号間干渉
25	符号間干渉の原因について説明できる．
26	再生中継回線の構成と劣化要因
26	再生中継回線の構成と劣化要因，タイミング回路の構成と劣化要因について理解し，説明できる．
27	符号誤り率
27	符号誤り率について理解し，説明できる．また，ガウス雑音を用いた符号誤り率の計算を理解し，説明できる．
28	搬送波ディジタル伝送における各種変調方式
28	搬送波ディジタル伝送におけるASK，PSK，QAM，FSKなどの変調方式を理解し，説明できる．
29	信号空間ダイアグラム
29	信号空間ダイアグラムを理解し，各特性の比較と基本的な回線構成ができる．
30	科目総まとめ
30	通信方式の学習内容を踏まえて通信の現状について説明する．
備考	前期，後期ともに中間試験および定期試験を実施する．本科目の修得には，60 時間の授業の受講と 30 時間の事前・事後の自己学習が必要である．