科 目 | 物理 ( Physics ) | |||
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担当教員 | 大多喜 重明 教授 | |||
対象学年等 | 応用化学科・2年・通年・必修・2単位 ( 学修単位I ) | |||
学習・教育 目標 |
A2(100%) | |||
授業の概要 と方針 |
物理的な事物・現象についての観察,実験や課題研究などを通して,物理学的に探究する能力と態度を育てるとともに基本的な概念や原理・法則の理解を深め,それを活用する能力を育成する.第二学年では,演示実験を行いながら,熱力,電磁気,波動の基礎を教授する. | |||
到 達 目 標 |
1 | 【A2】 温度と熱について理解し,実験などで,その活用ができる. | ||
2 | 【A2】 電磁気について理解し,実験などで,その活用ができる. | |||
3 | 【A2】 波動の基本的な性質を理解し,活用できるようにする. | |||
4 | 【A2】 直接測定量と間接測定量の区別ができ,それぞれの誤差の見積もりができる. | |||
5 | 【A2】 図書館や情報センター等を利用して必要な情報を入手し,課題についての説明が自分のことばを取り入れて出来る. | |||
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評 価 方 法 と 基 準 |
到 達 目 標 毎 |
1 | 学校で定めた期間に行うテストと適時行うレポートで,授業内容の理解度を評価する.テストでは,基礎60%,応用40%の割合で出題し,75%正答を標準とする.学生実験とレポートで,その活用を評価する. | |
2 | 学校で定めた期間に行うテストと適時行うレポートで,授業内容の理解度を評価する.テストでは,基礎60%,応用40%の割合で出題し,75%正答を標準とする.学生実験とレポートで,その活用を評価する. | |||
3 | 学校で定めた期間に行うテストと適時行うレポートで,授業内容の理解度を評価する.テストでは,基礎60%,応用40%の割合で出題し,75%正答を標準とする.学生実験とレポートで,その活用を評価する. | |||
4 | 母平均の区間推定と誤差の伝播則を理解し,計算が出来る.レポートで評価する. | |||
5 | レポートで評価する. | |||
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総 合 評 価 |
成績は,試験70% レポート30% として評価する.試験成績は,試験の平均点とする.レポート提出では,良いものを提出することが大事であるが,〆切を守ることも重要である.試験成績とレポート成績で総合評価する.100点満点で評価し,60点以上を合格とする. | |||
テキスト | 「高専の物理[第5版]」和達三樹監修(森北出版) 「エクセル物理I+II 三訂版」(実教出版) |
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参考書 | 「高専の応用物理[第2版]」小暮陽三監修(森北出版) 「新・物理入門」山本義隆著(駿台文庫) 「理化学辞典」長倉三郎他編集(岩波書店) 「理科年表」国立天文台編集(丸善) 「高専の物理問題集[第3版]」田中冨士男編著(森北出版) |
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関連科目 | 国語,数学I,数学II | |||
履修上の 注意事項 |
テキストに従って,予習をすること.問題演習を行い,学んだことを定着させることも大切である.授業では数式をよく使う,また,人の考えを受け取る力と自分の考えを伝える力も必要である.「数学」や「国語」もよく勉強すること. |
週 | 上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など) |
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1 | 温度と熱 |
絶対温度,熱,内部エネルギーなどの概念を理解する.熱量の単位[cal]と仕事の単位[J]の換算を元に,簡単な問題を解けるようにする. | |
2 | 熱量 |
熱力学に特有な「熱量」「熱容量」「比熱」の概念を理解し,簡単な問題を解けるようにする. | |
3 | 比熱の測定 |
物体間での熱量の出入りから,比熱を求める問題を考える. | |
4 | 理想気体 |
理想気体について成り立つ,ボイルの法則,シャルルの法則,ボイル・シャルルの法則を確認し,理想気体の状態方程式を使えるようにする. | |
5 | 気体の分子運動論 |
力学の概念を駆使し,気体の分子運動論を理解する.理想気体の質量と温度から,気体分子一個あたりの2乗平均速度を求められるようにする. | |
6 | 熱力学第一法則 |
内部エネルギーの概念と,熱力学でのエネルギー保存則である「熱力学第一法則」を理解し,等温・定積・定圧の条件の下での熱力学過程を考察する. | |
7 | 熱力学変化とその応用 |
等温・定積・定圧・断熱の条件の下での熱力学変化を考察し,簡単な問題を解けるようにする.また,その応用としてガソリン・エンジンに用いられているオットー・サイクルを紹介する. | |
8 | 中間試験 |
熱力学の全範囲から出題する. | |
9 | 静電気 |
正と負の電荷同士が引き合い,正と正,負と負の電荷同士は反発するという,静電気の性質を理解し,具体的な現象として,静電誘導,誘電分極を理解する. | |
10 | 電界 |
電荷に静電気力を及ぼす空間としての電界を,重力との対比において理解する. | |
11 | 電気力線と電位 |
電荷から出る電気力線が等電位面と直交することを理解する.また,球と平面についてガウスの法則の簡単な計算ができるようにする. | |
12 | コンデンサー |
コンデンサーの仕組みを理解し,誘電体を間に挟んだ場合,直列に接続した場合,並列に接続した場合について,簡単な計算ができるようにする. | |
13 | 直流 |
電池の負極から正極への電子の移動が電流の正体であることを,電流と電荷の速度の関係,オームの法則,抵抗率について理解する.抵抗を直列に接続した場合,並列に接続した場合について,簡単な計算ができるようにする. | |
14 | キルヒホッフの法則 |
複雑な回路において,起電力の代数和が電圧降下に等しいことを理解し,キルヒホッフの法則を適用して,回路を流れる電流を求められるようにする. | |
15 | ジュール熱 |
抵抗において発生するジュール熱について理解する.ジュールの単位とキロワット時の単位との関係を理解し,電力と電力量の簡単な計算が出来るようにする. | |
16 | 半導体 |
珪素の結晶に不純物を混ぜることにより,P型・N型半導体ができることを理解する.その組み合わせとしてのダイオードとトランジスタの働きについて理解する. | |
17 | 電流がつくる磁界 |
電荷の移動=電流が,「右ねじの法則」によって磁界をつくることを理解し,直線電流・円形電流・ソレノイドについて,簡単な計算が出来るようにする. | |
18 | 電流が磁界から受ける力 |
磁界Hと磁束密度B,磁束Φの関係を理解し,フレミングの左手の法則によって,磁界中の電流が受ける力の方向を求められるようにする.また,大きさまで計算できるようにする. | |
19 | ローレンツ力 |
電流が受ける力から,電子1個あたりが受ける力であるローレンツ力が導かれることを理解する.また,それによって,磁界中を移動する荷電粒子が円運動をすることを理解する. | |
20 | 電磁誘導 |
磁界中のコの字型の回路において,導体棒が移動することから,その回路に誘導起電力が生じることを理解する.また,それを拡張し,コイルに対する磁束の変化が,そのまま誘導起電力の発生に結びつくことを理解する.また,直流における自己誘導・相互誘導の現象を理解する. | |
21 | 交流 |
直流に対して,交流の性質を理解し,実行値,誘導リアクタンス,容量リアクタンス,インピーダンスの概念を理解し,簡単な計算ができるようにする. | |
22 | 電気振動と電磁波 |
コイルとコンデンサーの組み合わせにより,電気振動が起きること,それが電磁波の送受信をするために必要な回路であることを理解する. | |
23 | 中間試験 |
電流と磁界の関わり,交流回路を中心に出題する. | |
24 | 学生実験 |
抵抗,コンデンサー,コイルを使って回路を作り,オシロスコープを用いてリサジュー波形を観察し,共振周波数を求める実験を行う. | |
25 | 正弦波 |
周期,角振動数,振動数,波長などの基本的な概念と,波動の基本の形である正弦波の表式を理解し,自在に変形できるようにする. | |
26 | 干渉と重ね合わせの原理 |
波動に特有な現象として,干渉を起こし,重ね合わせの原理により波の振幅が決定されることを理解する.また,具体的に波源からの距離の差によって,強め合う部分・弱めあう部分がどこなのか,判断できるようにする. | |
27 | 自由端・固定端反射 |
固定端と自由端でそれぞれで反射するときに,位相がどうずれるかを理解する.また,定在波について理解する.これらをコンピュータ上とウェーブマシンの実演から,イメージが持てるようにする. | |
28 | 定常波 |
互いに逆向きで同じ波長の進行波から,定常波が生じることを理解する. | |
29 | ホイヘンスの原理 |
波動の伝播の仕方が,ホイヘンスの原理に従っていることを理解し,イメージできるようにする. | |
30 | 波の干渉・回折・反射・屈折 |
波の干渉・回折・反射・屈折波動に特有な現象として,干渉・回折・反射・屈折の現象を理解する.相対屈折率や臨界角の簡単な計算をできるようにする. | |
備 考 |
前期,後期ともに中間試験および定期試験を実施する. |