科 目 | 電子工学 ( Electronics ) | |||
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担当教員 | 藤井 富朗 | |||
対象学年等 | 電気工学科・3年・通年・必修・2単位 ( 学修単位I ) | |||
学習・教育 目標 |
工学系複合プログラム | JABEE基準1(1) | ||
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授業の概要 と方針 |
電子工学はめざましい発展を遂げている。本講義ではまず真空中および固体中における電子の運動に関する基礎的な事象と定量的扱いを講義し,電子工学にどのように利用されているかを説明する。さらに電子工学応用デバイス等に関してその原理等を解説する。 | |||
到 達 目 標 |
1 | 電子工学の基本となる原子の構造と電子のエネルギー準位等に関する内容を説明できる。 | ||
2 | 基本的な電子管の動作原理を電子のふるまいの観点から説明できる。 | |||
3 | 真空中の電子の運動に関する基本的な計算,光電効果に関する基本的な計算ができる。 | |||
4 | ダイオード,トランジスタ等基本的な半導体デバイスの動作原理を電子のふるまいの観点から説明できる。 | |||
5 | 電子回路で学ぶ増幅,整流作用等の原理が,電子回路やセンサーにどのように利用されているかを説明できる。 | |||
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評 価 方 法 と 基 準 |
到 達 目 標 毎 |
1 | 電子工学の基本となる原子の構造とエネルギー準位等に関する内容正しく説明できることを試験および小テストにより評価する。基本的な問題の60%以上の正解を合格の基準とする。 | |
2 | 基本的な電子管の動作原理を電子のふるまいの観点から説明できることを試験および小テストにより評価する。基本的な問題の60%以上の正解を合格の基準とする。 | |||
3 | 真空中の電子の運動に関する基本的な計算,光電効果に関する基本的な計算ができることを試験,レポートおよび小テストにより評価する。基本的な問題の60%以上の正解を合格の基準とする。 | |||
4 | ダイオード,トランジスタ等基本的な半導体デバイスの動作原理を電子のふるまいの観点から説明できることを試験および小テストにより評価する。基本的な問題の60%以上の正解を合格の基準とする。 | |||
5 | 電子工学で学ぶ原理が,電子回路やセンサーにどのように利用されているかを説明できることを試験,レポートおよび小テストにより評価する。基本的な問題の60%以上の正解を合格の基準とする。 | |||
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総 合 評 価 |
成績は,試験85% レポート5% 小テスト10% として評価する。100点法で60点以上を合格とする。 | |||
テキスト | 「電子工学基礎」:中沢達夫,藤原勝幸(コロナ社) |
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参考書 | 「電子物性の基礎とその応用」:下村武(コロナ社) 「改訂 電子工学」:西村,落山著(コロナ社) 「図解雑学 相対性理論」:佐藤健二監修(ナツメ社) |
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関連科目 | 基礎電気工学,物理および数学 | |||
履修上の 注意事項 |
電子の振舞いに関して量子論的な扱いも導入するので,量子論の入門書等で予習をしておくことが望ましい。 |
週 | 上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など) |
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1 | 電子工学とは何か |
電子工学で学ぶ内容全体を概説する。 | |
2 | 電子工学の歴史1 |
トムソン,ミリカンなど電子の発見の過程を解説する。 | |
3 | 電子工学の歴史2 |
ボーア等など原子の構造の発見の過程を解説する。 | |
4 | 電子の性質 |
電子の性質を概説する。電界中における電子の運動についても解説する。 | |
5 | エネルギーの放出と吸収 |
原子中における電子のエネルギーの放出と吸収解説する。 | |
6 | エネルギー準位 |
原子中における電子のエネルギー準位について解説する。 | |
7 | 電子放出 |
熱電子放出について解説する。 | |
8 | 中間試験(前期) |
1週から7週の内容について試験を行う。 | |
9 | 2極管と整流作用 |
真空管の中で2極管について解説する。また2極管の整流作用についても言及する。 | |
10 | 3極管と増幅作用 |
真空管の中で3極管について解説する。また3極管の増幅作用についても言及する。 | |
11 | 光電子放出 |
光電子放出とそれが起こるための条件について解説する。 | |
12 | 光電管,光電子増倍管 |
光電管,光電子増倍管の動作原理,特長などを解説する。 | |
13 | 光電管,光電子増倍管の応用 |
微弱光の検出等に用いられる光電管,光電子増倍管の応用について解説する。 | |
14 | 電界,磁界中における電子の運動 |
電界,磁界中における電子の運動について解説する。 | |
15 | 演習 |
前期に学んだ内容に関して計算を含む演習を行う。 | |
16 | ブラウン管 |
ブラウン管の構造,動作原理,特徴,応用等に関して解説する。 | |
17 | 導体,絶縁体,半導体 |
導体,絶縁体,半導体の構造の違い等を解説する。 | |
18 | バンド構造 |
固体中の電子のバンド構造を解説する。 | |
19 | 正孔とキャリア |
半導体における電子と正孔,すなわちキャリアについて解説する。 | |
20 | 真性半導体 |
真性半導体の構造,特長等について解説する。 | |
21 | 不純物半導体 |
不純物半導体の構造,特長等について解説する。 | |
22 | p-n接合 |
p-n接合半導体ダイオードと整流作用を解説する。 | |
23 | 中間試験(後期) |
16週から21週の内容について試験を行う。 | |
24 | 半導体ダイオードと整流作用 |
半導体ダイオードについて解説しさらに,整流作用についても言及する。 | |
25 | バイポーラトランジスタの動作原理 |
バイポーラトランジスタの動作原理について解説する。 | |
26 | 電子回路部品としてのトランジスタの増幅作用 |
トランジスタの増幅作用について解説する。 | |
27 | 電子回路部品としてのユニポーラトランジスタの動作原理 |
ユニポーラトランジスタの動作原理について解説する。 | |
28 | センサー部品としての半導体光電変換素子 |
フォトダイオード,APDなどの半導体光電変換素子について解説する。これらはセンサーとして用いられる。 | |
29 | 半導体発光素子 |
LED,EL素子などの半導体発光素子について解説する。 | |
30 | 演習 |
基礎的な計算を含む演習と解説を行う。 | |
備 考 |
中間試験および定期試験を実施する。 |