2006 年度構造力学II シラバス

【 2006 年度授業概要】
学習・教育目標			工学系複合プログラム	ＪＡＢＥＥ基準１（１）
科　　　目			構造力学II ( Structural Mechanics II )
担当教員			嵯峨晃
対象学年等			都市工学科・4年・通年・必修・2単位 ( 学修単位I )
学習・教育目標			A4-2(100%)	(d)1,(d)2-a,(d)2-d,(g)
授業の概要と方針			構造力学IIでは主に不静定構造物を解く方法について学ぶ。また2～3年時で学んだ構造力学Iの基礎知識が前提になっている。授業内容としては，不静定構造物の解法，エネルギー原理を中心に学習する。建設構造物の設計のための構造解析に有効な仮想仕事の原理等について理解する。学習方法としては，演習問題を豊富に取り入れて，力学計算の内容を細かく解説する。
到達目標		1	【A4-2】　不静定構造物の解析法が理解できる。
		2	【A4-2】　三連モーメント法及び四連モーメント法による解析法が理解できる。
		3	【A4-2】　ひずみエネルギーによる解析法が理解できる。
		4	【A4-2】　仮想仕事の原理を用いて各種構造物の変形を求めることができる。
		5	【A4-2】　カステリアーノの定理により不静定構造物が解法できる。
		6	【A4-2】　相反定理，ミューラーブレスローの定理とその応用が理解できる。
		7	【A4-2】　不静定トラスの解析法が理解できる。
		8
		9
		10
評価方法と基準	到達目標毎	1	不静定構造物の解法計算ができているか中間試験，レポート，小テストで評価する。
		2	三連モーメント法及び四連モーメント法が理解，適用でき，連続ばりやラーメンの解法計算ができるか中間試験，レポート，小テストで評価する。
		3	ひずみエネルギーによる解析法が理解できるか中間試験，レポート，小テストで評価する。
		4	仮想仕事の原理を用いて各種構造物の変形を求めることができるか定期試験，レポート，小テストで評価する。
		5	カステリアーノの原理により不静定構造物が解法できるか定期試験，レポート，小テストで評価する。
		6	相反定理，ミューラーブレスローの定理とその応用が理解できるか定期試験，レポート，小テストで評価する。
		7	不静定トラスの解析法が理解できるか定期試験，レポート，小テストで評価する。
		8
		9
		10
	総合評価		成績は，試験70%　レポート10%　小テスト10%　プレゼンテーション10%　として評価する．技術者が身につけるべき専門基礎として，不静定構造物に対するエネルギー原理，特に仮想仕事の原理を使った構造解析法に関する理解度を評価する。
テキスト			「構造力学II」嵯峨晃・武田八郎・原隆・勇秀憲著（コロナ社）
参考書			「構造力学I」嵯峨晃・武田八郎・原隆・勇秀憲著（コロナ社）構造力学（2）宮原良夫・高端宏直著（コロナ社）構造力学（下），崎元達郎（森北出版）
関連科目			構造力学I，
履修上の注意事項

【授業計画（構造力学II ）】
週	上段：テーマ／下段：内容（目標、準備など）
1	不静定構造概説
1	不静定構造について概説する。
2	不静定構造物の解析法
2	不静定構造物の解析法について説明する。応力法と変位法についての説明など。
3	簡単な不静定構造物
3	不静定構造物の解法（余力法）について説明する。簡単な不静定構造を解法をする。
4	ばね支点を有する構造
4	ばね支点で支えられたはりの変形や断面力を求める。格子ばりの理論について説明する。
5	3連モーメントの定理
5	連続ばりの説明。3連モーメントの定理について説明する。
6	3連モーメントの定理の演習1
6	3連モーメントの定理を用いて，連続ばりを解法する（2～3径間連続ばりの解法など）。
7	3連モーメントの定理の演習2
7	3連モーメントの定理を用いて，連続ばりを解法する（固定端のある連続ばりの解法など）。
8	4連モーメントの定理
8	4連モーメントの定理の誘導について説明する。4連モーメントの定理の解法順序など。
9	4連モーメントの定理の演習
9	4連モーメントの定理を用いて，ラーメン構造物を解法する。
10	ひずみエネルギー概説
10	ひずみエネルギーについて概説する。
11	各種のひずみエネルギー原理・定理
11	各種（軸力，曲げ，せん断力）のひずみエネルギーについて説明する。
12	棒部材のひずみエネルギー
12	はり，トラスやラーメンの棒部材のひずみエネルギーについて説明する。
13	ひずみエネルギーの演習1
13	各種構造物（はり，トラスなど）のひずみエネルギーと変形を求める演習問題。
14	ひずみエネルギーの演習2
14	各種構造物（はり，トラスなど）のひずみエネルギーと変形を求める演習問題。
15	中間試験
15	第1週～第14週までの範囲で出題する。
16	仮想仕事の原理概説と一般式
16	仮想仕事の原理の一般式の誘導について説明する。
17	仮想仕事の原理による弾性変形の解法（単位荷重法）
17	仮想仕事の原理による弾性変形の解法（単位荷重法）について説明する。
18	仮想仕事の原理の演習1
18	仮想仕事の原理（単位荷重法）を用いて，各種はりの変形（たわみ，たわみ角）を求める演習問題。
19	仮想仕事の原理の演習2
19	仮想仕事の原理（単位荷重法）を用いて，各種はりの変形（たわみ，たわみ角）を求める演習問題。
20	カステリアーノの定理
20	カステリアーノの定理について概説する。
21	カステリアーノの定理の演習1
21	カステリアーノの定理を用いて，はりの変形（たわみ，たわみ角）を求める演習問題。
22	最小仕事の原理
22	最小仕事の原理について説明する。最小仕事の原理の演習問題など。
23	カステリアーノの定理の演習2
23	カステリアーノの定理を用いて，各種はりの変形（たわみ，たわみ角）を求める演習問題。
24	相反定理
24	相反定理（ベッチィの定理，マックスウェルの定理）について説明する。また構造物の影響線を求めるミューラーブレスローの定理とその応用について説明する。
25	相反定理の演習
25	相反定理（ベッチィの定理，マックスウェルの定理）についての演習問題。
26	不静定トラスの解析法
26	不静定トラスの解析法について説明する。
27	一次不静定トラスの演習
27	一次不静定トラスの部材力を求める演習問題。
28	高次不静定トラスの解析法
28	高次不静定トラスの解析法について説明する。
29	高次不静定トラスの演習
29	高次不静定トラスの部材力を求める演習問題。
30	各種不静定トラスの演習
30	各種不静定トラスの部材力を求める演習問題。
備考	中間試験および定期試験を実施する．