科 目 | 世界史 ( World History ) | |||
---|---|---|---|---|
担当教員 | 町田 吉隆 | |||
対象学年等 | 電気工学科・5年・通年・選択・2単位 | |||
学習・教育 目標 |
工学系複合プログラム | JABEE基準1(1) | ||
C3(100%) | (a),(b) | |||
授業の概要 と方針 |
清代史から中国社会の特質について考える。「中華帝国」の完成期であると共に、「西洋の衝撃」を受けて辛亥革命へと至る変革期でもあったこの時代には現代の中国を理解する鍵が内包されていると言える。通史を鳥瞰しつつ、簡単な史料を用いて、政治・経済・社会・文化の各様相を虫瞰する。 | |||
到 達 目 標 |
1 | 【C3】 中国の歴史、地勢、民族構成、自然環境の概要を説明することができる。 | 2 | 【C3】 「中華帝国」の政治・行政のしくみを理解し、背景にある政治思想を理解することができる。 | 3 | 【C3】 前近代の中国経済の特色と、「西洋の衝撃」を受けてそれが変容する過程を理解することができる。 | 4 | 【C3】 漢民族の法意識と社会観を理解し、史料を通じて清代社会の様相を具体的に捉えることができる。 | 5 | 【C3】 翻訳された文学や評論などを読むことによって、前近代中国の社会・文化と20世紀初めにおける社会・文化の変容を理解することができる。 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
評 価 方 法 と 基 準 |
到 達 目 標 毎 |
1 | 中国史の時代区分、中華人民共和国の行政区画と民族構成、自然環境の特色について、年表や地図を用いて説明できるかを期末試験で評価する。 | |
2 | 清代中華思想、法制、中央官制、地方官制、科挙制が理解できているかを期末試験で評価する。 | |||
3 | 中国の農村と都市の関係、手工業と商業、資本主義の萌芽論争、貿易問題、アヘン戦争、その後の経済構造の変容が理解できているかを期末試験で評価する。 | |||
4 | 裁判制度と世論の関係、儒教倫理と商業資本、民衆信仰と秘密結社および共同体をめぐる論争を理解できているかを期末試験で評価する。 | |||
5 | 『韃靼漂流記』、『鹿洲公案』、『聊齋志異』などの前近代の小説や魯迅、章太炎の評論を読み、中国社会および近代化とは何かについて考察するレポートを作成させ評価する。 | |||
6 | ||||
7 | ||||
8 | ||||
9 | ||||
10 | ||||
総 合 評 価 |
到達目標1,2,3,4に関する試験成績を80%、到達目標5のレポート20%で評価する。 | |||
テキスト | ||||
参考書 | 『明と清』三田村泰助著(河出書房新社) 『清帝国』増井経夫著(講談社) |
|||
関連科目 | ||||
履修上の 注意事項 |
その他の参考書、視聴覚教材については授業中に紹介する。 |
週 | 上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など) |
---|---|
1 | 地誌・時代区分・民族(1) |
「華夷」秩序による空間概念、現実の地誌概観、断代史と正史の編纂、「近世」はいつ始まるか、多民族社会としての現代中国、少数民族問題。 | |
2 | 地誌・時代区分・民族(2) |
「華夷」秩序による空間概念、現実の地誌概観、断代史と正史の編纂、「近世」はいつ始まるか、多民族社会としての現代中国、少数民族問題。 | |
3 | 地誌・時代区分・民族(3) |
「華夷」秩序による空間概念、現実の地誌概観、断代史と正史の編纂、「近世」はいつ始まるか、多民族社会としての現代中国、少数民族問題。 | |
4 | 明清交替(1) |
明朝の衰退原因、女真族の台頭、太祖ヌルハチの人となり、流寇という現象、日本人の見た明清交替、江南の人々が見た明清交替、明末清初の文化。 | |
5 | 明清交替(2) |
明朝の衰退原因、女真族の台頭、太祖ヌルハチの人となり、流寇という現象、日本人の見た明清交替、江南の人々が見た明清交替、明末清初の文化。 | |
6 | 明清交替(3) |
明朝の衰退原因、女真族の台頭、太祖ヌルハチの人となり、流寇という現象、日本人の見た明清交替、江南の人々が見た明清交替、明末清初の文化。 | |
7 | 法と支配(1) |
征服王朝としての清朝、中華思想の変容、中央官制と地方官制、前近代中国法制の特色、行政と司法の関係、中国における裁判と公案小説、法思想。 | |
8 | 法と支配(2) |
征服王朝としての清朝、中華思想の変容、中央官制と地方官制、前近代中国法制の特色、行政と司法の関係、中国における裁判と公案小説、法思想。 | |
9 | 法と支配(3) |
征服王朝としての清朝、中華思想の変容、中央官制と地方官制、前近代中国法制の特色、行政と司法の関係、中国における裁判と公案小説、法思想。 | |
10 | 科挙と皇帝独裁(1) |
科挙史概説、官僚と胥吏、科挙のしくみ、受験者群像、科挙制の歴史的意義、皇帝概念の変容、諸皇帝の日常生活、皇帝の孤独。 | |
11 | 科挙と皇帝独裁(2) |
科挙史概説、官僚と胥吏、科挙のしくみ、受験者群像、科挙制の歴史的意義、皇帝概念の変容、諸皇帝の日常生活、皇帝の孤独。 | |
12 | 科挙と皇帝独裁(3) |
科挙史概説、官僚と胥吏、科挙のしくみ、受験者群像、科挙制の歴史的意義、皇帝概念の変容、諸皇帝の日常生活、皇帝の孤独。 | |
13 | 郷紳と豪横(1) |
清代の地域社会、都市と農村の関係、在地有力者としての郷紳、豪横とは誰か、犯罪と治安、地域共同体をめぐる論争、手工業と貿易業、納税か収奪か。 | |
14 | 郷紳と豪横(2) |
清代の地域社会、都市と農村の関係、在地有力者としての郷紳、豪横とは誰か、犯罪と治安、地域共同体をめぐる論争、手工業と貿易業、納税か収奪か。 | |
15 | 郷紳と豪横(3) |
清代の地域社会、都市と農村の関係、在地有力者としての郷紳、豪横とは誰か、犯罪と治安、地域共同体をめぐる論争、手工業と貿易業、納税か収奪か。 | |
16 | 信仰と秘密結社(1) |
M.ウェーバーが考えた中国の宗教、儒教の近世的変容、民衆道徳としての道教、淫祀と善男善女、秘密結社の社会的役割。 | |
17 | 信仰と秘密結社(2) |
M.ウェーバーが考えた中国の宗教、儒教の近世的変容、民衆道徳としての道教、淫祀と善男善女、秘密結社の社会的役割。 | |
18 | 信仰と秘密結社(3) |
M.ウェーバーが考えた中国の宗教、儒教の近世的変容、民衆道徳としての道教、淫祀と善男善女、秘密結社の社会的役割。 | |
19 | アヘン戦争(1) |
イギリス産業革命とインド植民地、紅茶と銀の交換、三角貿易、東インド会社の没落と自由貿易主義、阿片問題、戦争の経過、不平等条約体制。 | |
20 | アヘン戦争(2) |
イギリス産業革命とインド植民地、紅茶と銀の交換、三角貿易、東インド会社の没落と自由貿易主義、阿片問題、戦争の経過、不平等条約体制。 | |
21 | アヘン戦争(3) |
イギリス産業革命とインド植民地、紅茶と銀の交換、三角貿易、東インド会社の没落と自由貿易主義、阿片問題、戦争の経過、不平等条約体制。 | |
22 | 太平天国と同治中興(1) |
洪秀全の人となり、太平天国の理想と現実、常勝軍と郷勇、曾國藩の人となり、中体西用論、洋務運動。 | |
23 | 太平天国と同治中興(2) |
洪秀全の人となり、太平天国の理想と現実、常勝軍と郷勇、曾國藩の人となり、中体西用論、洋務運動。 | |
24 | 太平天国と同治中興(3) |
洪秀全の人となり、太平天国の理想と現実、常勝軍と郷勇、曾國藩の人となり、中体西用論、洋務運動。 | |
25 | 変法と革命(1) |
日清戦争と義和団事件、商業資本の衰退と地域社会の動揺、戊戌の変法、日本留学生の動向、中国同盟会の成立、辛亥革命の開始と結末。 | |
26 | 変法と革命(2) |
日清戦争と義和団事件、商業資本の衰退と地域社会の動揺、戊戌の変法、日本留学生の動向、中国同盟会の成立、辛亥革命の開始と結末。 | |
27 | 変法と革命(3) |
日清戦争と義和団事件、商業資本の衰退と地域社会の動揺、戊戌の変法、日本留学生の動向、中国同盟会の成立、辛亥革命の開始と結末。 | |
28 | 章炳麟と魯迅(1) |
章太炎の人となり、革命の意義、魯迅と日本体験、保守と革命、中国の近代化とは何か。 | |
29 | 章炳麟と魯迅(2) |
章太炎の人となり、革命の意義、魯迅と日本体験、保守と革命、中国の近代化とは何か。 | |
30 | 章炳麟と魯迅(2) |
章太炎の人となり、革命の意義、魯迅と日本体験、保守と革命、中国の近代化とは何か。 | |
備 考 |
中間試験は実施しない。 定期試験は実施する。 |