| 科 目 | 表面計測 ( Measurement of Surface ) | |||
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| 担当教員 | 石崎 繁利 | |||
| 対象学年等 | 機械システム工学専攻・1年・前期・選択・2単位 | |||
| 学習・教育 目標 |
工学系複合プログラム | JABEE基準1(1) | ||
| A4-3(100%) | (d)1,(d)2-a,(d)2-d,(g) | |||
| 授業の概要 と方針 |
本講義では、表面計測に利用される各種装置について解説する。表面粗さの定義および表面観察に用いられる一般的な光学顕微鏡から高い分解能を持つ電子顕微鏡や走査型プローブ顕微鏡などの原理を理解させる。また、オージェ電子分光法やX線光電子分光法について解説し、これらの原理を理解させる。 | |||
| 到 達 目 標 |
1 | 【A4-3】 表面粗さの定義を理解できる。 | 2 | 【A4-3】 光学顕微鏡の仕組みを理解できる。 | 3 | 【A4-3】 電子顕微鏡の仕組みを理解できる。 | 4 | 【A4-3】 走査型トンネル顕微鏡の原理を理解できる。 | 5 | 【A4-3】 原子間力顕微鏡の原理を理解できる。 | 6 | 【A4-3】 オージェ電子分光法およびX線光電子分光法の原理を理解できる。 | 7 | 8 | 9 | 10 |
| 評 価 方 法 と 基 準 |
到 達 目 標 毎 |
1 | 表面粗さに関する算術平均高さ、最大高さ、輪郭曲線要素の平均長さ、負荷長さのパラメータなどについて理解できているか中間試験および期末試験で評価する。 | |
| 2 | 一般的な光学顕微鏡の原理やレンズの収差、倍率と焦点深度の関係などについて理解できているか中間試験および期末試験で評価する。 | |||
| 3 | 電子ビームが物質に入射すると透過電子、2次電子、反射電子、X線などが生じる。これらの現象および電子顕微鏡の構造と原理について理解できているか中間試験および期末試験で評価する。 | |||
| 4 | トンネル効果および走査型トンネル顕微鏡の構造と原理について理解できているか期末試験で評価する。 | |||
| 5 | 物体間に働く力および原子間力顕微鏡の構造と原理について理解できているか期末試験で評価する。 | |||
| 6 | オージェ電子分光法の原理およびX線光電子分光法の原理について理解できているか期末試験で評価する。 | |||
| 7 | ||||
| 8 | ||||
| 9 | ||||
| 10 | ||||
| 総 合 評 価 |
到達目標1,2,3,4,5,6の中間試験または期末試験100%で評価する。 | |||
| テキスト | プリント |
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| 参考書 | 「顕微鏡のおはなし」:朝倉健太郎(日本規格協会) 「走査型トンネル顕微鏡」:御子柴宣夫(電子情報通信学会) 「表面分析入門」:吉原一紘(裳華房) |
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| 関連科目 | ||||
| 履修上の 注意事項 |
電子工学、計測工学で学習した内容を理解している必要がある。 | |||
| 週 | 上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など) |
|---|---|
| 1 | 顕微鏡の歴史、固体表面の性質 |
| 授業概要と方針および評価方法について詳しく説明する。その後、顕微鏡の歴史と固体表面の性質について解説する。 | |
| 2 | 表面粗さの定義 |
| 表面粗さに関する算術平均高さ、最大高さ、輪郭曲線要素の平均長さ、負荷長さのパラメータなどについて解説する。 | |
| 3 | 光学顕微鏡(1)収差、開口数、分解能 |
| レンズの球面収差、コマ収差、非点収差、歪曲収差、像面湾曲について解説する。さらに開口数や分解能について解説する。 | |
| 4 | 光学顕微鏡(2)一般的な光学顕微鏡の原理、倍率と焦点深度、照明装置、汎用顕微鏡 |
| 一般的な光学顕微鏡の原理や倍率と焦点深度の関係、さらに照明装置や生物顕微鏡や金属顕微鏡などの汎用顕微鏡について解説する。 | |
| 5 | 光学顕微鏡(3)特殊な光学顕微鏡 |
| 実体顕微鏡や解剖顕微鏡、測定顕微鏡、レーザを使った顕微鏡、干渉顕微鏡、位相差顕微鏡について解説する。 | |
| 6 | 電子顕微鏡(1)電子ビームと物質の相互作用、透過型電子顕微鏡 |
| 電子ビームが物質に入射すると透過電子、2次電子、反射電子、カソードルミネッセンス、X線、試料吸収電流、オージェ電子などが生じる。この現象について解説すると共に電子顕微鏡の電子ビームに要求される条件やフィラメントおよび透過電子顕微鏡について説明する。 | |
| 7 | 電子顕微鏡(2)走査型電子顕微鏡 |
| 走査型電子顕微鏡の原理やコントラスト、分解能および特長について解説する。 | |
| 8 | 中間試験 |
| 中間試験までの内容について試験を行う。 | |
| 9 | 電子顕微鏡(3)透過型電子顕微鏡と走査型電子顕微鏡の違い |
| 透過型電子顕微鏡と走査型電子顕微鏡の違いについて主に構造や観察可能な試料、分解能などを例に挙げて解説する。一方、電子顕微鏡と光学顕微鏡の構造上の違いなどについても解説する。 | |
| 10 | 走査型プローブ顕微鏡(1)トンネル効果、走査型トンネル顕微鏡 |
| トンネル効果および走査型トンネル顕微鏡の原理について解説する。 | |
| 11 | 走査型プローブ顕微鏡(2)物体間に働く力、原子間力顕微鏡 |
| 物体間に働く力および原子間力顕微鏡の原理について解説する。 | |
| 12 | 走査型プローブ顕微鏡(3)応用分野 |
| 走査型プローブ顕微鏡の応用分野について解説する。さらに走査型トンネル顕微鏡や原子間力顕微鏡以外の走査型プローブ顕微鏡を紹介する。 | |
| 13 | オージェ電子分光法 |
| オージェ電子分光法の原理やオージェ電子スペクトルについて解説し、元素分析がどのようにして行われるのかを理解させる。 | |
| 14 | X線光電子分光法 |
| X線光電子分光法の原理や光電子スペクトルについて解説し、元素分析がどのようにして行われるのかを理解させる。 | |
| 15 | まとめ |
| 授業内容の復習を行う。主に到達目標に関して理解できているか確認する。 | |
| 備 考 |
・中間試験を実施する。 ・期末試験を実施する。 |