科 目 | X線工学 ( Engineering of X-ray ) | |||
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担当教員 | 西田 真之 | |||
対象学年等 | 機械システム工学専攻・1年・後期・選択・2単位 | |||
学習・教育 目標 |
工学系複合プログラム | JABEE基準1(1) | ||
A2(50%) A4-1(50%) | (c),(d)1,(d)2-a,(d)2-d,(g) | |||
授業の概要 と方針 |
工学の分野でX線が果たした役割は大きく重要な技術である.この講義ではX線の発生から応用分野までを視野に入れて,周辺技術の知識を補足しその原理と基礎を学ぶ.特に回折現象を利用した結晶工学および分析評価方法について詳しく講義する. | |||
到 達 目 標 |
1 | 【A4-1】 X線の歴史およびX線の利用分野についての知識がある. | 2 | 【A2】 X線の発生と物質との相互作用について理解し説明できる. | 3 | 【A2】 回折現象と結晶工学の基礎的な内容が理解できる. | 4 | 【A4-1】 X線を利用した分析評価技術の原理を説明し,例題レベルの問題を解くことができる. | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
評 価 方 法 と 基 準 |
到 達 目 標 毎 |
1 | X線の歴史およびX線の利用分野についての知識を試験とレポートで評価する. | |
2 | X線発生と物質との相互作用についての理解度を試験で評価する. | |||
3 | 回折現象と結晶工学の基礎的な内容への理解度を試験で評価する. | |||
4 | X線を利用した分析評価技術への理解度を試験で評価する. | |||
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総 合 評 価 |
到達目標1〜4について定期試験80%,レポート20%で評価する. | |||
テキスト | 「X線で何がわかるか」加藤誠軌(内田老鶴圃出版) プリント |
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参考書 | X線回折要論(カリティ) 学術論文 |
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関連科目 | ||||
履修上の 注意事項 |
関連科目:材料力学(本科3,4年),塑性工学(本科5年選択),材料力学特論(本科5年選択),弾性力学(専攻科). 授業中の演習問題はレポートとして提出し,評価の対象とする. |
週 | 上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など) |
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1 | X線の歴史 |
レントゲンがX線を発見してから今日までの,発展とその意義について説明する. | |
2 | X線の基礎1 |
X線の発生,スペクトルの特徴,特性X線について説明する. | |
3 | X線の基礎2 |
X線の吸収,X線の検出,X線障害の防止について説明する. | |
4 | X線透過法 |
X線透過法について説明し,医療,工業,文化財などへの応用例を示す. | |
5 | X線分光法 |
X線分光法について説明し,蛍光分析,EPMA,XAFSなどの原理と利用範囲を紹介する. | |
6 | 結晶工学の基礎1 |
結晶の性質,結晶系,ミラー指数などの結晶工学の基礎事項を説明する. | |
7 | X線の散乱と回折 |
X線の散乱,回折現象,Braggの条件式,構造因子を説明する. | |
8 | 単結晶によるX線回折 |
単結晶によるX線回折の特徴を説明し,単結晶構造解析,結晶方位の決定,X線ポトグラフなどの技術を紹介する. | |
9 | 粉末X線回折法 |
粉末X線回折法の原理を説明する.デバイ環から得られる情報について説明する. | |
10 | 粉末X線回折法による定性分析 |
粉末X線回折法における装置と試料の準備,定性分析について説明する. | |
11 | 演習 |
実測データを用いて物質の同定(定性分析)を行う. | |
12 | 粉末X線回折法による定量分析 |
粉末X線回折法による定量分析定量分析の原理,格子定数の決定について説明する. | |
13 | 粉末X線回折法によるその他の測定 |
不均一ひずみ,結晶化度,小角散乱について説明する. | |
14 | X線による応力測定 |
X線応力測定の基礎とその応用例について説明する. | |
15 | 演習 |
実測データを用いて物質の応力計算を行う. | |
備 考 |
中間試験は行わない.期末試験を行う. 授業中の演習問題はレポートとして提出し,評価の対象とする. |