入出力部の追加

 教科書の本文ではプログラムの根幹,つまり,計算の部分の記述しかなく,データの入出力についてはいっさい記述がない.よって,実際にプログラムを動かすには入出力部分を付け加える必要がある.Fortranは慣れると数値の桁数など,指定通りにきっちりと出力することが出来て便利であるが,初心者にとってはこれがかえって厄介である.教科書の付録(p.140,“A.5 入出力”)にも入出力部の記述はあるが,以下にデフォルトのデバイス(キーボード・画面から)とデフォルトのフォーマット(データそのまま)で入出力をする方法を載せておく.

 Fortranでは入力に“READ”,出力に“WRITE”を用いる.READ(*,*) MとすればMにキーボードから入力した数値を入力し,WRITE (*,*) Mとすれば画面にMの値を出力してくれる.例えば,MとNに数値を入力し,Gを出力する場合は,

READ(*,*) M
READ(*,*) N
・・・(略)・・・
WRITE (*,*) G
END

とすれば良い.しかし,これではプログラムを走らせたとたんにいきなり入力となり,どの変数の入力であるかもわからない(実際にはコンピュータがフリーズしてしまったかと勘違いもする).そこで,どの変数を入力しようとしているのか等,出力すると使いやすくなる.WRITEの括弧の中の後ろのアスタリスクを'(A)'にし,出力したい文字列を''で囲む,つまり,WRITE(*,'(A)') 'XXXX 'とするとXXXXが画面に出力される.

WRITE(*,'(A)') ' M = '
READ(*,*) M
WRITE(*,'(A)') ' N = '
READ(*,*) N
・・・(略)・・・
WRITE(*,'(A)') ' Answer '
WRITE (*,*) G
END

このプログラムを実行させると,以下のように画面には表示される.

[c4-00@a-02 c4-00]$ XXXXXX.out
M =
560
N =
870
Answer
10.
[c4-00@a-02 c4-00]$


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