電子工学科の実験実習用PCを紹介します!

目次
昨年行われた入試説明会で、「電子工学科に入学した場合、共通で購入するPCなどはあるのでしょうか?」という質問をいただきました。
小中学校では1人1台PCの教育も始まっていますが、現時点では神戸高専や電子工学科から、PC購入を必須としたり、1人1台貸し出したりといったことはしていません。
しかし、必須ではありませんが、電子工学科としてはPCの購入を推奨しております。
一方で、PCと一概に言っても中古で数千円の物から数十万円もするものまで、世の中には様々なPCがあるため、 入学に合わせた購入を考えているけどどんなPCを選べばいいかわからない… といった方もおられるかと思います。
そこで今回は、電子工学科の実験実習用に導入されているPCを紹介していきたいと思います。
一つの参考情報としてご覧ください。
なお、電子工学科として推奨するスペックについては、 後日、2023年版を公開しますので是非、参考にしてください!
PCを持っていた方が良い理由
PCの紹介の前に、そもそもどうしてPCを持っておいたほうが良いのかについてのお話です。
まず、神戸高専では1年生から、実験実習のレポート提出が非常に多くあります。
このレポートは(学科にもよりますが電子工学科では)レポート作成にPCを利用しても良い(むしろ推奨)としています。
そのため、日々のレポート作成の際にはもちろん有効に活用できます。
企業に就職したり研究の論文を執筆したりするときには、書類や論文はPCで作成するのが基本です。早いうちにPCを使った報告書作成に慣れておくのも重要なことです。
また、プログラミングの授業はもちろん、実験実習でもPCを利用するものが多数あります。
『学校で習ったことを家でも試してみたい』『授業中に終わらなかった課題を家でも進めたい』と思ったときにもPCがあると便利です。
PCのご紹介
それでは電子工学科の実験実習で使用しているノートPCを紹介していきたいと思います。
詳細な数字までは記載できませんが、購入当時のおおよその金額も記載しますので購入を検討されている方の参考になれば幸いです。
1. ASUS / TUF Gaming FX505DT-R7G1650AS

CPU | AMD / Ryzen 7 3750H |
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メモリ | 16GB |
グラフィックボード | GTX1650 |
SSD | MVNe 512GB |
導入時期 | 2020年12月 |
2020年度に導入されたPCの1つで、電子工学科の 実験実習用PC としては最新のものです。
「学校の設備でゲーミングPC?」と思われる方もいるかもしれません。しかし、ゲーミングPCは基本的には高性能なCPUやグラフィックボードを搭載しているため、遊びを目的とせずとも所謂「ハイスペックなPC」としての振る舞いが可能です。
特に、ノートPCながらGPUを搭載しているこちらのPCは、実験実習でのプログラミングのほかに『AI技術者習得のための勉強会』の上級コースでも使用されています。
……ちなみにこれはオマケ要素にはなるのですが、ゲーミングPCではおなじみの発光ギミックもあり、綺麗に光ります。全台並べてみた写真もございますので是非『ギャラリー』ページもご覧ください。
スペックを見てもとても良い機種ですが、お値段は6桁に行かないくらいでした。コストパフォーマンス面では、現在でも非常にお得だったと言える機種です。
2. Lenovo // Thinkpad E15 (Gen2)

CPU | AMD / Ryzen 5 4500U |
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メモリ | 16GB |
グラフィックボード | なし |
SSD | MVNe 256GB |
導入時期 | 2020年11月 |
こちらも2020年度に導入されたPCの1つで、主にマイコンやロボットを扱うような実験実習でプログラミングを行う際に使用しています。
Lenovoの『Thinkpad』シリーズはキーボードの操作性にこだわっているとも言われ、キーボード中央の赤い"トラックポイント"(マウスカーソルが操作できるスティックのようなもの)が特徴的です。
テンキー搭載モデルのため、やや大きめの機種ですが本体は(1の機種と比べると)軽めでバッテリー駆動の時間も長いため、ロボットを動かす実験でコースまでPCを持ち運んでリアルタイムで調整したり、中には立って片手でPCを持って操作したりするような学生もいます。
Thinkpadシリーズの中ではエントリーモデルとされる本機種も、お値段は5桁後半というところでした。
3. Lenovo // Thinkpad E550, E560, E570

CPU | Intel / core i3-5005U |
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メモリ | 8GB |
グラフィックボード | なし |
SSD | SATA 128GB |
導入時期 | 2015年~2016年 |
CPU | Intel / core i3-6100U |
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メモリ | 8GB |
グラフィックボード | なし |
SSD | SATA 256GB |
導入時期 | 2015年~2016年 |
導入時期の都合で型番の違うものが3種類ですが、外観はそっくりなPCです。
2で挙げたThinkpad E15の先代モデルにあたるため先に上げた2つよりも少し古い機種にはなってしまいますが、こちらもSSDに替えたりメモリを増設したりと不自由なく使えるように手を入れてあります。
ArduinoやPICなどマイコン系の実験実習などでの使用がメインです。
実験実習では不要になったファイルや前年度のものは削除してリフレッシュすることが多いのでSSDは128GBでも不自由はありませんが、日常的に使用するのであれば足りないと感じるまでは早いかもしれません
余談ですが、2020年8月のオンラインオープンキャンパスで行った『各学科による質疑応答配信』は各学科にこのPCを使って配信を行ってもらいました。何気に大活躍の機種です。
まとめ
ここまで、3機種ご紹介しました。
なお、ここで紹介したPCはあくまで『実験実習で使用するノートPC』です。
例えば卒業研究や勉強会でAIに関する研究をする場合は紹介したPCよりももっと高性能なPCを使用することもありますし、逆にここまでのスペックを必要としないような研究室などではもう少し簡単なPCであることもあります。
結局なにを見て選べばいいのかというと難しいかもしれませんが、最終的にPC購入は『予算』と『やりたいこと』で買うべきものがかなり変わってくるものです。
PCは、スペックが高いほど出来ることは多いものです。しかし、無理をして高いものを買う必要は全くありません。
実際のところ、レポート作成のためだけであれば上記のPCよりももっと旧型のものでも問題ない場面も多いのは事実です。
一方で、高度な開発がしたい、動画編集や3DCGなどクリエイティブ用途にも使いたい、娯楽で使い込みたい…etc と目的があるのであれば、それに合わせて買うと良いでしょう。
また、実験実習で使用するPCは都度収納したり、他の実験装置と並べて置いたりするために移動が簡単なノートPCがメインですが、用途によってはデスクトップPCのほうが良い場合もあります。
ノートPCが良いかデスクトップPCが良いかというところも、使う人や用途でそれぞれですので自分に合ったものを選んでください。
強いて「これは!」という推奨の要素を挙げると、私は『メモリは8GB以上』のものを選んだ方が快適に使用できると思います。
※電子工学科でも2020年度に、新しいPCは16GB、古いPCは8GBとなるように増設や交換を実施しました
また、これからの電子工学科では実験実習等で自身のノートPCを持ち込んで使用できるような仕組みも順次拡大していく方針です。そのため、実験実習で自分のPCを持ち込んで使用したい場合はもちろん、「どうしてもデスクトップPCが良い」という場合にもノートPCを選んだ方が良いかもしれません。
※もちろん、持ち込めるノートPCが無い学生の方には学科のPCを使って実験をしてもらえますのでその点についてはご安心ください
購入を考えるときは、家電量販店はもちろん、メーカーの商品ページや直販ストアも参考になると思います。是非、自分にあった1台を見つけてください。
なお、入学に合わせてPCを購入したいが機種選びに迷っている…という方は入学後に電子工学科の教職員にご相談いただいて考えても大丈夫です。