| 科 目 | 光応用計測 ( Optical Measurement ) | |||
|---|---|---|---|---|
| 担当教員 | 河合 孝太郎 准教授 | |||
| 対象学年等 | 電気電子工学専攻・1年・後期・選択・2単位【講義】 | |||
| 学習・教育 目標 |
A4-AE3(100%) | |||
| 授業の概要 と方針 |
光波の位相,強度,偏光,コヒーレンスを利用した光計測技術の基礎から最新の応用事例までを網羅して解説する.物理光学の理論が,実際の産業界や研究開発においてどのように高精度な計測手法として実装されているかを理解することを目標とする.特に,非接触・非破壊・高精度という光計測の利点を活かした特徴的なシステム設計を理解するために,計測原理の理解と誤差要因などの定量的評価に重点を置いて解説する. | |||
| 到 達 目 標 |
1 | 【A4-AE3】 光計測の基礎,光の特徴,光学の基礎事項について,理解し,説明できる. | 2 | 【A4-AE3】 光学系での結像特性,光計測の基本的な手法について,理解し,説明できる. | 3 | 【A4-AE3】 干渉計測,レーザ利用の光計測手法,長さ・距離の計測について,理解し,説明できる. | 4 | 【A4-AE3】 形状・粗さの計測,変位・変形・振動の計測について,理解し,説明できる. | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
| 評 価 方 法 と 基 準 |
到 達 目 標 毎 |
1 | 光計測の基礎,光の特徴,光学の基礎事項について,理解し,説明できるかをどうかを,定期試験で確認する. | |
| 2 | 光学系での結像特性,光計測の基本的な手法について,理解し,説明できるかを,定期試験で評価する. | |||
| 3 | 干渉計測,レーザ利用の光計測手法,長さ・距離の計測について,理解し,説明できるかを,定期試験で評価する. | |||
| 4 | 形状・粗さの計測,変位・変形・振動の計測について,理解し,説明できるかを,定期試験で評価する. | |||
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| 総 合 評 価 |
成績は,試験85% レポート15% として評価する.試験成績は,中間試験と定期試験の相加平均をとる.60点以上を合格とし,小数点以下は切り捨てる. | |||
| テキスト | 「光計測入門」:左貝潤一著(森北出版) | |||
| 参考書 | 「ヘクト光学」:Eugene Hecht著(丸善出版) 「Principles of Optics」:Max Born, Emil Wolf 共著(CAMBRIDGE UNIVERSITY PRESS) 「応用光学 光計測入門」:谷田貝 豊彦 著(丸善出版) 「最新 光三次元計測」:吉澤 徹 著(朝倉書店) 「光計測ポケットブック」:日本光学測定機工業会 編(朝倉書店) |
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| 関連科目 | 光エレクトロニクス(電子工学科5年),電気材料(電気工学科5年),光波電子工学(専攻科1年) | |||
| 履修上の 注意事項 |
本授業は,光波を計測に応用する技術について,定量的な内容も含め講義する.応用寄りの内容になっている一方で,基本原理の理解には光学の基礎理論の理解が不可欠となる.本授業内でも初歩的な理論については取り扱うが,詳細な光学理論の習得のために,光波電子工学(専攻科1年)を履修しておくことが望ましい. | |||
| 上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など) | |
|---|---|
| 1 | 光計測の定義と光の特徴 |
| 光計測の定義,光の4つの特性(強度・波長・位相・偏光)と測定量の関係について概説する.また,計測目的に応じた適切な光の特性の選択指針についても触れる. | |
| 2 | 光学の基礎理論 |
| 光速と屈折率,光波の複素振幅表示,干渉・回折・偏光の基礎について説明する.特に光計測における光波の「位相」の重要性について説明する. | |
| 3 | 光学系での結像特性と計測精度 |
| 薄肉・厚肉レンズの結像公式,球面反射鏡,およびザイデル5収差について説明する.結像性能が計測精度(分解能や歪み)に与える影響と,計測用光学系設計の留意点について解説する. | |
| 4 | 幾何学的光計測手法(三角測量と光切断法) |
| 球面反射鏡による結像特性,レンズの収差,レンズとプリズムの位相変換作用を解説する. | |
| 5 | 精密焦点検出と顕微鏡計測 |
| 非点収差法,臨界角法,オートコリメータによる微小変位計測について説明する.また,共焦点レーザ顕微鏡の原理と,回折限界を超えるための光学的な工夫について解説する. | |
| 6 | 2光束干渉計測の基礎 |
| マイケルソン/マッハツェンダー/フィゾー等の各種干渉光学計の構成と,干渉縞の形成原理について説明する.実環境における干渉縞の安定性と振動ノイズの影響や精度についても触れる. | |
| 7 | 光の可干渉性(コヒーレンス) |
| 時間的・空間的コヒーレンスの物理的な意味と,可干渉性が干渉縞のコントラスト(可視度)に与える影響について解説する.計測目的に応じた光源のスペクトル幅の選定方法を説明する. | |
| 8 | 中間試験 |
| 中間試験までの授業内容に関する試験を実施する. | |
| 9 | 位相シフト干渉法による高精度計測 |
| 干渉縞の強度分布から位相情報を直接抽出する位相シフト法の原理とアルゴリズムについて説明する.ピエゾ素子による走査と,ナノメートルオーダーの面形状計測への応用について解説する. | |
| 10 | 光ヘテロダイン干渉法と周波数計測 |
| 2つの異なる光周波数を用いた光ヘテロダイン検波の原理について説明する.位相情報を時間(ビート周波数)に変換することで得られる超高精度な計測手法について説明する. | |
| 11 | 低コヒーレンス干渉法と光干渉断層計(OCT) |
| 白色干渉計の原理と,医療分野において生体断層画像計測に用いられるOptical Coherence Tomography (OCT)技術について説明する.分散補償の重要性と,時間ゲートによる深さ分解能の実現方法について解説する. | |
| 12 | 回折格子・プリズムを用いた分光計測・FTIR |
| 分光器の基礎と分光計測の応用と意義について説明する.さらに,分光器の分解能,スリット幅と回折限界の関係,応用の一つとしてFTIRを解説する. | |
| 13 | 偏光計測(エリプソメトリ)と材料評価 |
| 偏光状態の変化を利用して屈折率や膜厚を決定するエリプソメトリの原理を学ぶ.Jones行列を用いた偏光計測系の解析と,光学異方性材料の評価手法について解説する. | |
| 14 | 光ファイバセンサ:FBG(ファイバーブラッググレーティング)と分布型計測 |
| 光ファイバ自体をセンサとして用いる歪み・温度計測技術と,インフラモニタリングへの応用について説明する. | |
| 15 | 先端光計測技術の動向 |
| 近年研究されている光計測技術について紹介し,それらの原理について最新論文などを引用しながら解説する. | |
| 備 考 |
後期中間試験および後期定期試験を実施する. 本科目の修得には,30 時間の授業の受講と 60 時間の事前・事後自己学習が必要である.事前学習では,次回の授業範囲について教科書等を読み各自で理解できないところを整理しておくこと.事後学習では,授業中に説明された問題等の復習を行うと共に,授業最後に課題が出された場合は指定期日までにレポートを提出すること. |