【 2023 年度 授業概要】
科   目 都市工学実験実習 ( Laboratory Work in Civil Engineering )
担当教員 野並 賢 教授, 伊原 茂 教授, 水越 睦視 教授, 鳥居 宣之 教授, 上中 宏二郎 教授, 高科 豊 准教授
対象学年等 都市工学科・3年・通年・必修・3単位【実験実習】 ( 学修単位I )
学習・教育
目標
A4-S2(10%), A4-S3(10%), B1(10%), C1(30%), C4(30%), D1(10%)
授業の概要
と方針
2年次までに学習した構造力学I,材料学ならびに,3年次に並行して開講される構造力学II,コンクリート工学,土質力学Iなど土木工学の専門基礎科目の一層の理解を深めるため,各専門分野の実験実習を3班編成の少人数のグループで行う.各種実験実習を班員と協力しながら行うことで,チームワーク力や協調性を養う.また,実験に関わる演習を合わせて行い,各専門分野の理論の理解と実際問題への応用能力を養う.



1 【A4-S2】 数種の室内土質試験ならびに原位置試験ができるようになるとともに試験目的と結果の活用を理解できる.
2 【A4-S3】 セメントの強さ試験,骨材の物理試験,鉄筋コンクリ−ト梁試験ができるようになるとともに試験目的と結果の活用を理解できる.
3 【A4-S2】 RC梁の破壊形式や耐力等を理解できる.はりやトラスの変形特性を理解できる.また,はりの固有振動を理解できる.
4 【B1】 実験内容について,的確な図・表を用いて口頭で説明することができる.
5 【C1】 実験結果を適切に処理し,計算書,図・表等にまとめ結果に対する考察が書ける.
6 【C4】 班の構成員と協力して実験を行うことができる.
7 【C4】 決められた期限内に実験報告書が書ける.
8 【D1】 設備・機器の取り扱いに注意し,安全に実験に取り組むことができる.
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1 実験課題ごとの報告書(レポート)ならびに実験演習課題で評価する.
2 実験課題ごとの報告書(レポート)ならびに実験演習課題で評価する.
3 実験課題ごとの報告書(レポート)ならびに実験演習課題で評価する.
4 各自に与えられた実験課題に関するプレゼンテーションで評価する.
5 実験課題ごとの報告書(レポート)で評価する.
6 班の構成員と協力して実験が行なわれているか,各実験の課題で評価する.
7 実験課題ごとの報告書(レポート)ならびに実験演習課題の提出状況で評価する.
8 安全に実験が行なわれているか,各実験の課題で評価する.
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成績は,レポート90% プレゼンテーション10% として評価する.レポートの評価内訳は,土質実験30%,材料実験30%,実験演習15%,構造実験15%で評価する.総合評価を100点満点とし各実験・演習で60点以上獲得することを合格基準とする.提出期限が守られない課題は評価しない.また,未提出の課題があると成績を評価しない.
テキスト 各実験実習に関する配付プリント
「土質試験 基本と手引き 第二回改訂版」:地盤工学会(丸善出版) 
「土木材料実験指導書 2019年改訂版」:土木学会コンクリート委員会(土木学会)
参考書 「地盤材料試験の方法と解説」:地盤工学会(丸善出版) 
「地盤調査 基本と手引き」:地盤工学会(丸善出版) 
「基礎からの土質力学」:常田賢一共著(理工図書)
「レポート作成の手引き」: 都市工学科 (配付済み)
関連科目 構造力学I・II,材料学,コンクリート工学I・II,土質力学I,都市工学実験実習(S1,S2,S4,S5)
履修上の
注意事項
クラスを3班の少人数に編成して,各実験室へ週ごとに巡回する.安全管理に徹し,相応しい服装で臨むこと.実験実習はチ−ムワーク(班別)で実施することが多いため,個別の再実験は認められない.そのため,出席することが原則である.土質実験,材料実験は通年,実験演習は前期,構造実験は後期に履修する.

【授業計画( 都市工学実験実習 )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 オリエンテーション
各系の実験実習について,実験内容,実験場所,スケジュール,諸注意などを説明する.
2 土質実験1:土の状態を表す諸量を求める実験
土の状態を表す諸量である含水比,土粒子の密度ならびに土の湿潤密度を調べる.
3 土質実験2:土の粒度試験
土を構成している土粒子の粒径の分布状態である粒度を沈降分析ならびにふるい分析により調べる.
4 土質実験3:土の液性限界・塑性限界試験
粘性土の液性限界・塑性限界を調べる.
5 土質実験4:土の透水試験
定水位透水試験により砂質土の透水係数を調べる.
6 土質実験5:突固めによる締固め試験
砂質土を一定の方法によって締め固め,最適含水比と最大乾燥密度を調べる.
7 土質実験6:原位置試験
原位置試験(砂置換による密度試験)によって,現地での地盤の性状を調べる.
8 土質実験7:土の圧密試験(1)
粘性土の圧密定数(圧密係数,体積圧縮係数,圧縮指数,透水係数など)を調べるための圧密試験を行う.
9 土質実験8:土の圧密試験(2)
前回の圧密試験結果を用いて,粘性土の圧密定数(圧密係数,体積圧縮係数,圧縮指数,透水係数など)を調べる.
10 材料実験1:セメントの強さ試験とデ−タ解析(1)
作製モルタルの非破壊試験を行い,実験供試体について考察する.
11 材料実験2:セメントの強さ試験とデ−タ解析(2)
強度試験とともに,非破壊試験との関連を考察する.
12 材料実験3:細骨材の有機不純物試験
山砂,川砂に含まれる不純物を検討する.
13 材料実験4:細骨材の塩化物含有量試験
海砂の塩化物イオン濃度を検討する.
14 材料実験5:鉄筋コンクリ−ト梁の作製と載荷試験(1)
曲げ・せん断を受けるRC梁の鉄筋ゲージ貼付と組立てを行う.
15 材料実験6:鉄筋コンクリ−ト梁の作製と載荷試験(2)
曲げ・せん断を受けるRC梁のコンクリート打設を行う.
16 材料実験7:鉄筋コンクリ−ト梁の作製と載荷試験(3)
RC梁の曲げせん断載荷試験を行い,梁の破壊形式や耐力等を検討する.
17 材料実験8:鉄筋コンクリート梁の試験結果のまとめ
RC梁の試験結果を整理し,考察する.
18 構造実験1:部材断面の性質
断面の形状が変形に与える影響について理解する.また,相反定理も併せて学習する.
19 構造実験2:梁の曲げ応力試験
梁内部に作用する曲げ応力の分布を把握する.
20 構造実験3:はりの曲げ振動特性
梁の曲げ振動実験を行って,変位・ひずみの時刻歴応答を測定する.振動波形から,振動数,固有周期,減衰定数を求めて,実験値と理論値を比較する.
21 構造実験4:静定ばりの影響線
単純ばりに移動荷重を作用させて,支点反力および曲げモーメントを計測する.さらに,理論値と実験値を比較する.
22 構造実験に関する実験演習(1)
構造実験に関する実験演習を行う.
23 構造実験に関する実験演習(2)
構造実験に関する実験演習を行う.
24 構造実験に関する実験演習(3)
構造実験に関する実験演習を行う.
25 土質実験に関する実験演習(4)
土質実験に関する実験演習を行う.
26 土質実験に関する実験演習(5)
土質実験に関する実験演習を行う.
27 材料実験に関する実験演習(6)
材料実験に関する実験演習を行う.
28 材料実験に関する実験演習(7)
材料実験に関する実験演習を行う.
29 プレゼンテーション:(1)
プレゼンテーションファイルの作成方法の説明ならびにプレゼンテーションファイルの作成を行う.
30 プレゼンテーション:(2)
各自に与えられた実験課題に関するプレゼンテーションを行う.


中間試験および定期試験は実施しない.