【 2023 年度 授業概要】
科   目 電気機器U ( Electrical Machinery II )
担当教員 加藤 真嗣 准教授
対象学年等 電気工学科・4年・後期・必修・2単位【講義】 ( 学修単位III )
学習・教育
目標
A4-E4(100%)
授業の概要
と方針
機械エネルギーを電気エネルギーに変換する誘導機・同期機の動作原理や構造を説明し,特性・運転方法・速度制御法などを理解する.



1 【A4-E4】 三相および単相誘導電動機の動作原理を理解し説明できる.また,等価回路による特性計算や速度制御法の説明ができる.
2 【A4-E4】 同期機の動作原理を理解し説明できる.また,電機子反作用の影響や並行運転方法が説明できる.
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1 三相および単相誘導機の動作原理,一相当りの等価回路を用いた特性計算,比例推移などの速度制御法が理解できているか,後期中間試験およびレポートにより60%以上正解を合格として評価する.
2 同期機の動作原理,電機子反作用の影響,並行運転する際の注意点を理解できているか,後期定期試験およびレポートにより60%以上正解を合格として評価する.
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成績は,試験70% レポート30% として評価する.なお,試験成績は後期中間試験と後期定期試験の平均点とする.総合成績(試験とレポート)100点満点で60点以上を合格とする.レポートとは,講義復習課題のことである.
テキスト OHM大学テキスト「電気機器学」:白井康之[編著](オーム社)
参考書 「エレクトリックマシーン&パワーエレクトロニクス [第2版]」:エレクトリックマシーン&パワーエレクトロニクス編集委員会著(森北出版)
「電気機器学」:難波江彰ほか著(電気学会)
「実用電気機器学」:森安正司著(森北出版)
「電気機械工学」:天野寛徳,常広譲著(電気学会)
関連科目 電気回路I(2年),電気回路II(3年),電気回路III(4年),電気磁気学I(3年),電気磁気学II(4年),電気機器I(4年)
履修上の
注意事項
レポートの提出期限は次回講義の前日17:00であり,提出期限以降に提出されたものは減点される.

【授業計画( 電気機器U )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 [5.1]回転電気機器[5.2]回転機のインダクタンス
回転機の構造および回転機のインダクタンスについて説明する.
2 [5.3]進行波磁界と回転磁界[5.4]対称三相巻線による回転磁界[5.5]同期速度
進行波磁界と回転磁界の違い,三相交流による回転磁界,回転磁界の速度である同期速度について説明する.
3 [5.6]起磁力分布および固定子巻線
[1]集中巻と分布巻[2]全節巻と短節巻[3]巻線係数[4]重ね巻・波巻について説明する.
4 [5.7]回転機の誘導起電力[5.8]回転機のトルクおよび演習問題の解説<1>
回転機の誘導起電力とトルクの導出過程について説明し,演習問題について解説する.
5 [8.1]誘導機の原理[8.2]誘導機の構造<1>
誘導機の回転原理と構造について説明する.
6 [8.2]誘導機の構造<2>[8.3]すべり
誘導機の起電力の導出およびすべりについて説明する.
7 [8.4]誘導機の等価回路<1>
[1]定常特性[2]無負荷運転特性[3]負荷運転特性について説明する.
8 [8.4]誘導機の等価回路<2>
[4]等価回路[5]簡易等価回路について説明する.
9 [8.5]等価回路定数の決定および演習問題の解説
[1]抵抗測定[2]無負荷試験[3]拘束試験の各試験方法について説明し,演習問題について解説する.
10 [9.1]誘導電動機の特性<1>
[1]特性計算式[2]電力の変換[3]速度特性について説明する.
11 [9.1]誘導電動機の特性<2>[9.2]円線図
[4]出力特性[5]比例推移および円線図について説明する.
12 [9.3]始動[9.4]誘導機の動作領域と速度特性[9.5]誘導機の速度制御
[1]巻線形誘導電動機の始動[2]かご形誘導電動機の始動,すべりに対する誘導機の動作,および速度制御法について説明する.
13 [9.6]単相誘導電動機
単相交流で駆動する単相誘導電動機について説明する.
14 1回目から13回目までの復習と演習問題の解説<2>
1回目から13回目まで学習した内容ついて復習するとともに,演習問題について解説する.
15 後期中間試験
1回目から14回目の内容について記述試験を実施する.
16 後期中間試験の答案返却および[6.1]同期機の基本構造<1>
後期中間試験の答案返却および解説し,[1]回転子と固定子[2]回転界磁形と回転電機子形[3]界磁回転子について説明する.
17 [6.1]同期機の基本構造<2>[6.2]同期機の等価回路とフェーザ図<1>
[6.1]の[4]電機子固定子[5]励磁方式,[6.2]の[1]漏れ磁束[2]電機子等価回路について説明する.
18 [6.2]同期機の等価回路とフェーザ図<2>
[3]同期発電機と同期電動機[4]回転速度と周波数[5]電機子反作用について説明する.
19 [6.3]フェーザ図と等価回路
同期機のフェーザ図および等価回路について説明する.
20 [6.4]突極機の基本式とフェーザ図
突極機の基本式およびフェーザ図について説明する.
21 演習問題の解説<3>
演習問題について解説する.
22 [7.1]同期発電機の特性<1>
[1]無負荷飽和特性曲線[2]短絡特性曲線[3]負荷飽和特性曲線[4]外部特性曲線について説明する.
23 [7.1]同期発電機の特性<2>
[5]同期インピーダンスと短絡比[6]出力特性[7]電圧変動率について説明する.
24 [7.2]同期電動機の特性<1>
[1]電動機トルク[2]同期電動機のV曲線について説明する.
25 [7.2]同期電動機の特性<2>
[3]乱調[4]始動と速度制御について説明する.
26 [7.3]損失と効率
同期機における損失と効率について説明する.
27 演習問題の解説<4>
演習問題について解説する.
28 演習問題の解説<5>
演習問題について解説する.
29 第三種電気主任技術者の過去問題演習
第三種電気主任技術者試験に出題された誘導機・同期機の問題について演習する.
30 16回目から29回目までの復習
16回目から29回目まで学習した内容ついて復習する


後期中間試験および後期定期試験を実施する. 本科目の修得には,60 時間の授業の受講と 30 時間の事前・事後の自己学習が必要である.なお,試験単体の平均点が例年と比べて著しく低い場合は,60点満点の再試験を実施する場合がある.