科 目 | 計算機工学 ( Computer Architecture ) | |||
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担当教員 | [前期] 佐藤 徹哉 教授, [後期] 中村 佳敬 准教授 | |||
対象学年等 | 電気工学科・3年・通年・必修・2単位【講義】 ( 学修単位I ) | |||
学習・教育 目標 |
A4-E3(100%) | |||
授業の概要 と方針 |
マイクロコンピュータ技術とデータサイエンスの2部に分け,1部をマイクロコンピュータ基礎, 2部をデータサイエンス応用基礎として学ぶ.マイクロコンピュータは各種製品で広く使われているが,メカトロニクスの頭脳でもあるので,メカトロニクスの応用を念頭において学ぶ.データサイエンスを実践ための,応用基礎的知識と技術を習得する. | |||
到 達 目 標 |
1 | 【A4-E3】 ビットの意味,2進数コード,特に文字,整数型数値,実数型数値のコードを説明できる.整数型数値,実数型数値のコードで簡単な計算ができる. | 2 | 【A4-E3】 マイクロコンピュータのハードウエア,ソフトウエア構成を説明できる.簡単なインタフェースを構成できる. | 3 | 【A4-E3】 マイクロプロセッサが処理できる基本命令を説明できる. | 4 | 【A4-E3】 マイクロプロセッサの行うプログラム処理の方法を説明できる. | 5 | 【A4-E3】 アセンブリ言語でサブプログラム,および割り込みプログラムを書く場合の基本的な約束事が説明できる. | 6 | 【A4-E3】 データサイエンスを実現するための手段としてのアルゴリズムやデータ表現の考え方が説明できる. | 7 | 【A4-E3】 データサイエンスの歴史から多岐に渡る技術種類や応用分野,更には研究や社会の現場において実際にデータサイエンスを活用する際の構築から運用までの一連の流れを説明できる. | 8 | 9 | 10 |
評 価 方 法 と 基 準 |
到 達 目 標 毎 |
1 | ビットの意味,各種2進数コードを説明できることと,数値コードで簡単な計算ができることを前期中間試験・後期中間試験で60%以上正解を合格として評価する. | |
2 | マイクロコンピュータのハードウエア,ソフトウエア構成を説明できることを前期中間試験とレポートで60%以上正解を合格として評価する. | |||
3 | マイクロプロセッサが処理できる基本命令を説明できることを前期中間試験で60%以上正解を合格として評価する. | |||
4 | マイクロプロセッサの行うプログラム処理の方法を説明できることを前期定期試験で60%以上正解を合格として評価する. | |||
5 | アセンブリ言語でサブプログラム,および割り込みプログラムを書く場合の基本的な約束事が説明できることを前期定期試験で60%以上正解を合格として評価する. | |||
6 | データサイエンスを実現するための手段としてのアルゴリズムやデータ表現の考え方が説明できることを後期中間試験・レポートで60%以上正解を合格として評価する. | |||
7 | データサイエンスの歴史から多岐に渡る技術種類や応用分野,更には研究や社会の現場において実際にデータサイエンスを活用する際の構築から運用までの一連の流れを説明できることをレポートで評価する. | |||
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総 合 評 価 |
成績は,前期中間試験20%, 前期定期試験20%,前期レポート10%, 後期中間試験20%, 後期レポート30%として評価する.試験成績60点とレポート評価40点の100点満点で60点以上を合格とする. | |||
テキスト | 「新編 マイクロコンピュータ技術入門」:松田忠重・佐藤徹哉共著(コロナ社) 配布プリント |
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参考書 | 「マイクロコンピュータ技術入門」:松田忠重著(コロナ社) 「イラストで読むマイクロプロセッサ入門」:グレッド・ワイアント,タッカー・ハーマーストロンム共著(インプレス社) 「H8マイコン完全マニュアル」: 藤沢幸穂著(オーム社) 「PICマイコン活用ハンドブック」 :トランジスタ技術編集部(CQ出版社) |
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関連科目 | 情報基礎,ディジタル電子回路,情報処理,電子回路II | |||
履修上の 注意事項 |
電卓で2進数表示の方法程度は知っていてほしい.計算機におけるハードウエア,ソフトウエア開発の基礎の一部であるのでよく理解して学んでほしい.本科目は数理・データサイエンス・AI教育プログラム(応用基礎レベル)を意識して実施する. |
週 | 上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など) |
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1 | ビット・コード化 |
デジタルデータを計算機で使用する応用例について学ぶ.また,計算機内部で扱う2進数の位取り,情報の測り方を学ぶ. | |
2 | マイクロコンピュータの基本構成と処理方式 |
マイクロコンピュータのハードウエア基本構成装置(MPU,メモリ,IOインタフェース,バス),ソフトウエア基本構成(プログラム,データ又はOS,アプリケーション)を学ぶ. | |
3 | MPUのハードウエア |
MPUハードウエア構成要素(MPU内部構成要素と各種バス)の機能を学ぶ. | |
4 | MPUの命令セットとハードウエア |
MPUはどのような命令セットを持っているかを学ぶ. | |
5 | 汎用レジスタ |
MPUはどのような分類のレジスタを持っているか説明し,その中の汎用レジスタを説明する. | |
6 | 専用レジスタ1 |
専用レジスタとしてステータスレジスタ,プログラムカウンタ,スタックポインタ,インデックスレジスタがあるが,ここでは始めの2つの機能を簡単な命令を使って学ぶ. | |
7 | 専用レジスタ2 |
専用レジスタとしてステータスレジスタ,プログラムカウンタ,スタックポインタ,インデックスレジスタがあるが,ここではスタックポインタの機能を簡単な命令を使って学ぶ. | |
8 | 中間試験 |
前期中間試験を実施する. | |
9 | 中間試験確認とスタック |
スタック方式:後入れ先出し方式を学ぶ.スタックはサブプログラム,割り込みプログラムにおいてなくてはならないメモリであることを学ぶ. | |
10 | PICのファイル・レジスタ |
PICのファイル・レジスタ(内蔵メモリ,IO)などのハードウエア構成を説明する. | |
11 | アセンブラ言語 |
アセンブラ言語と他のコンピュータ言語の関係,アセンブラ言語とマシン語との関係,アセンブラ言語の構文を学ぶ. | |
12 | 命令セットの構成 |
アセンブラ言語の命令部の構成を学ぶ.PICの命令セット(オペコードの種類1(データ転送),2(演算などデータ加工),3(分岐やコール),4(MPU制御)を学ぶ. | |
13 | 命令セットの構成と疑似命令1 |
疑似命令の文法(ラベル,オペコード,オペランド,コメント)を学ぶ.PICのデータ転送命令の文法(ラベル,オペコード,オペランド,コメント)を学ぶ. | |
14 | 命令セットの構成と疑似命令2 |
PICの演算などデータ加工命令,分岐命令の文法(ラベル,オペコード,オペランド,コメント)を学ぶ. | |
15 | プログラム構成 |
アセンブラ言語によるプログラム構成(メイン,サブ,割り込みプログラム)を学ぶ.アセンブラ言語によるメインとサブプログラムの書き方の基本を学ぶ.アセンブラ言語による割り込みプログラムの書き方の基本を学ぶ. | |
16 | 2進数による数値表現 |
2進数による数値表現として整数と浮動小数点数(実数形)の数値表現を学ぶ.整数形と実数形の特徴と注意点を学ぶ. | |
17 | サンプリング定理と量子化誤差 |
音声・画像データなど,アナログ情報をデジタル化(標本化)する場合の基本定理を学ぶ.AD変換する場合,それによって避けられない誤差があることを学ぶ. | |
18 | AD変換 |
物理現象を電圧値で表し,それをディジタルコードにする方法を学ぶ.AD変換の基本的な特性の一つである分解能を学ぶ. | |
19 | AI応用基礎:アルゴリズム全般 |
プログラムの構造をフローチャートで説明できる. | |
20 | AI応用基礎:整列のアルゴリズム |
手順の理解をソートアルゴリズムを例に,アルゴリズムの実例を学習する. | |
21 | AI応用基礎:計算量の評価 |
アルゴリズムの速度について,オーダーの概念を学習する. | |
22 | AI応用基礎:演習 |
これまでの内容について演習を行う. | |
23 | 中間試験 |
16週目から22週目までが試験範囲. | |
24 | AI応用基礎:ビッグデータとデータエンジニアリング |
ICT(情報通信技術)の進展,ビッグデータの収集と蓄積,クラウドサービス,ビッグデータ活用事例,もしくは新たに解析してみたい現象について調査する.(実際にデータ解析していれば,高評価とする.) | |
25 | AI応用基礎:データ駆動型社会とデータサイエンス |
データ駆動型社会,Society 5.0について学ぶ,データサイエンス活用事例 (仮説検証,知識発見,原因究明,計画策定,判断支援,活動代替など)について紹介する. | |
26 | AI応用基礎:データ分析の進め方,仮説検証サイクル |
分析目的を適切に設定することを説明する.様々なデータ分析手法 (回帰,分類,クラスタリングなど)や可視化手法(比較,構成,分布,変化など)を理解し,実際にデータ分析に使用するデータの収集,加工,分割/統合の方法の概念を学ぶ. | |
27 | AI応用基礎:AIの歴史と応?分野について. |
AIの歴史,推論,探索,トイプロブレム,エキスパートシステム・汎用AI/特化型AI(強いAI/弱いAI)について復習し,AI倫理,AIの社会的受容性・プライバシー保護,個人情報の取り扱いについて,学習する. | |
28 | AI応用基礎:機械学習の基礎と展望 |
実世界で進む機械学習の応用と発展(需要予測,異常検知,商品推薦など),機械学習,教師あり学習,教師なし学習,強化学習について,学習する. | |
29 | AI応用基礎:深層学習の基礎と展望 |
実世界で進む深層学習の応用と革新(画像認識,自然言語処理,音声生成など)・ニューラルネットワークの原理について,学習する. | |
30 | AI応用基礎:AI構築方法 |
AIの構築方法について演習を行う. | |
備 考 |
前期中間試験,前期定期試験および後期中間試験を実施する. AI応用基礎に関してはレポート評価を主とする.後期実施内容については,夏季休業期間など振替により実施する可能性もある. |