【 2023 年度 授業概要】
科   目 電子工学実験実習 ( Laboratory Work in Electronic Engineering )
担当教員 橋本 好幸 教授, 尾山 匡浩 准教授
対象学年等 電子工学科・1年・通年・必修・2単位【実験実習】 ( 学修単位I )
学習・教育
目標
A3(10%), A4-D1(30%), B1(20%), C4(20%), D1(20%)
授業の概要
と方針
前期:電子工学で必要となる基本的な測定機器の取り扱い方法を実際に利用しながら学ぶ.また,実験報告書の書き方を身に付けるとともに,提出期限を守ることの大切さを理解する.後期:マイコンを通して,様々な電子部品に触れるとともにその扱い方について理解する.また,プログラミングの基礎について学ぶとともに,マイコンを利用した自由な作品製作を通じて想像力と問題解決力を養う.



1 【A4-D1】 テスタ,マルチメータ,ファンクションジェネレータおよびオシロスコープの使い方が理解できる.
2 【D1】 機器の取り扱いに注意し,安全に実験に取り組むことができる.
3 【B1】 様式が整った実験報告書(レポート)が作成できる.
4 【C4】 グループで協調して実験実習に挑み,期限内に実験報告書(レポート)を提出できる.
5 【A3】 ワープロソフト・表計算ソフト・グラフ描画ソフト・ドローソフトの使い方がわかる.
6 【A4-D1】 マイコンの基本的な扱い方について理解する.
7 【A4-D1】 簡単なプログラムが作成できる.
8  
9  
10  












1 電子工学実験で多く使用する重要な機器の取り扱い方を理解できているかを確認試験,取り組みと達成度,およびレポートの内容により評価する.
2 安全を意識した機器の取り扱いができるかを確認試験,取り組みと達成度,およびレポートの内容により評価する.
3 実験実習のレポートで評価する.
4 実験実習の取り組みと達成度,および実験実習のレポート提出状況により評価する.
5 実験実習の取り組みと達成度,およびレポートの内容により評価する.
6 実験実習の取り組みと達成度,およびレポートの内容により評価する.
7 実験実習の取り組みと達成度,およびレポートの内容により評価する.
8  
9  
10  




成績は,レポート40% 取り組みおよび達成度40% 確認試験20% として評価する.レポートは実験に関する報告書,取り組みおよび達成度は実験の遂行状況,課題の完成度等で評価する.確認試験は前期に実施する実験機器の取り扱い等に関する筆記試験と実技試験で評価する.100点満点で60点以上を合格とする.
テキスト 「絵ときでわかる電気電子計測」:熊谷文宏著 (オーム社)
「知的な科学・技術文章の書き方」:中島利勝,塚本真也共著 (コロナ社)
参考書 「神戸高専安全マニュアル」:神戸高専編
「改訂新版 図解でわかる はじめての電気回路」: 大熊康弘著(技術評論社)(電子工学序論の教科書)
「改訂新版 テスタとディジタル・マルチメータの使い方」:金沢敏保・藤原章雄共著(CQ出版社)
「知っておきたい 計測器の基本」:坂巻佳壽美・大内繁男共著(オーム社)
関連科目 電子工学序論,情報基礎
履修上の
注意事項
実験実習では,いろいろな測定器,工具を使用するので,必要に応じて「神戸高専安全マニュアル」を見ること. 実験実習では,電子工学序論で習ったことを実際に実験で確認したり,情報基礎で習ったこととも関連しているので,両科目との関連性も意識すること.理解度に応じて長期休暇中の学力強化期間を利用して補習を行うこともある.

【授業計画( 電子工学実験実習 )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 ガイダンス
担当者の紹介を行い,この教科の役割について説明する.また,機器の取り扱い,実際の作業などで気をつけないといけないことについて,「神戸高専安全マニュアル」を用いて説明する.
2 各種電子素子に関する講義
抵抗,コンデンサ,コイル,ダイオードの概要と簡単な動作について理解する.
3 直流回路およびその測定に関する講義
アナログテスタおよびデジタルテスタを用いた電圧,電流,抵抗値等の測定方法について理解する.
4 アナログテスタの実験
アナログテスタを用いて抵抗値の測定および直流回路の電圧・電流の測定実験を行い,アナログテスタの使用方法について理解する.
5 デジタルテスタの実験
デジタルテスタを用いて抵抗値,静電容量および直流回路の電圧・電流の測定実験を行い,アナログテスタの使用方法について理解する.
6 交流回路,交流の発生およびその測定に関する講義
交流波形について理解し,アナログテスタ,デジタルテスタおよびオシロスコープによる交流の測定について学習する,また,ファンクションジェネレータによる交流信号の生成について学習する.
7 デジタルオシロスコープの実験
ファンクションジェネレータで発生させた交流波形をデジタルオシロスコープで測定する実験を行い,デジタルオシロスコープの基本的な使い方について学習する.
8 実験報告書(レポート)に関する講義
実験報告書の役割,書き方について学ぶ.
9 測定実験(1)
抵抗とダイオードの電圧・電流特性を理解するとともに,実験機器の使用方法を習得する.
10 測定実験(2)
波形変換回路(クリッパ回路,クランプ回路)を構成し,その入出力波形をデジタルオシロスコープで観測することで,波形変換回路の動作を理解する.また,デジタルオシロスコープで2つの波形を同時に測定する方法について理解する.
11 確認試験(筆記試験および実技試験)
抵抗およびコンデンサの値,アナログテスタの値などが正確に読めるかを筆記試験で確認する.また,ファンクションジェネレータおよびデジタルオシロスコープの使用方法が理解できているかを実技試験で確認する.
12 ワープロ
実験レポートの雛形作成を通してワープロソフトの基本操作を身につける.
13 表計算とグラフ
表計算の基本操作を身につけて表やグラフを作成する.また,実際に測定データを入力して計算を行ったりグラフ表示する方法を身につける.
14 ドローソフト
ドローソフトの使い方を学び,簡単な回路図を描く方法を身に付ける.
15 前期実験の総括
前期実験の総括を行う.
16 後期実験実習の説明,はんだ付けに関する講義
後期実験実習の予定を説明する.また,マイコン基板製作に関しての安全教育やはんだ付け講習を行う.
17 マイコン実験基板製作(1)
マイコン実験基板の製作を行う.
18 マイコン実験基板製作(2)
マイコン実験基板の製作を行う.
19 マイコンに関する基礎実験(1)
マイコンの基礎や使い方について,実験を通して学ぶ.
20 マイコンに関する基礎実験(2)
マイコンの基礎や使い方について,実験を通して学ぶ.
21 マイコンとセンサ(1)
マイコンと各種センサを用いた実験を行う.
22 マイコンとセンサ(2)
マイコンと各種センサを用いた実験を行う.
23 プログラミング実習(1)
マイコンとセンサを組み合わせたプログラミングについて実験を行う.
24 プログラミング実習(2)
マイコンとセンサを組み合わせたプログラミングについて実験を行う.
25 自由課題製作(1)
これまでに学んだ知識や技術を活かして,マイコンを利用した自由課題に取り組む.
26 自由課題製作(2)
これまでに学んだ知識や技術を活かして,マイコンを利用した自由課題に取り組む.
27 自由課題製作(3)
これまでに学んだ知識や技術を活かして,マイコンを利用した自由課題に取り組む.
28 自由課題製作(4)
これまでに学んだ知識や技術を活かして,マイコンを利用した自由課題に取り組む.
29 プレゼンテーション
各自で製作した作品について発表する.
30 後期実験の総括
後期の実験,プレゼンテーションについてのまとめを行う.


中間試験および定期試験は実施しない. なお,9週目から11週目と12週目から14週目はクラスを2つの班に分けて,3週ずつの入れ替わりで実施する.