【 2023 年度 授業概要】
科   目 分離工学 ( Separation Engineering )
担当教員 小島 達弘 准教授
対象学年等 応用化学専攻・2年・後期・選択・2単位【講義】
学習・教育
目標
A4-AC4(100%)
授業の概要
と方針
化学工学単位操作の基礎である平衡理論と物質移動論について理解を深めるとともに,その応用である蒸留,吸収,抽出の各装置設計について解説と演習を行う.作図による多段階分離プロセスの理論と設計について教授する.



1 【A4-AC4】 気液平衡関係の表示法とその計算法を理解する.
2 【A4-AC4】 充填塔および段塔を用いた吸収操作について理解する.
3 【A4-AC4】 2成分蒸留におけるMcCabe-Thiele法とPonchon-Savarit法を理解する.
4 【A4-AC4】 液液平衡関係の表示法を理解する.
5 【A4-AC4】 抽出計算法を各種図解法で解くことができる.
6  
7  
8  
9  
10  












1 気液平衡関係の表示法とその計算法を理解できているかレポート,中間試験,定期試験で評価する.
2 充填塔および段塔を用いた吸収操作について理解できているかレポート,中間試験で評価する.
3 2成分蒸留におけるMcCabe-Thiele法とPonchon-Savarit法を図解法で実施できるかレポート,定期試験で評価する.
4 液液平衡関係の表示法を3角線図で表現できるかレポート,定期試験で評価する.
5 抽出計算法を各種図解法で解くことができるかレポート,定期試験で評価する.
6  
7  
8  
9  
10  




成績は,試験85% レポート15% として評価する.100点満点で60点以上を合格とする.
テキスト 初回講義または講義の一週間前毎にテキストを配布する.
参考書 「Mass Transfer Fundamentals and Applications」:A. L. Hines, R. N. Maddox (Prentice Hall)
「化学工学概論」:大竹伝雄 (丸善)
関連科目 化学工学I,化学工学II,化学工学量論,プロセス設計,移動現象論
履修上の
注意事項
化学工学単位操作の基礎的知識を前提としている.移動現象論の修得済が望ましい.

【授業計画( 分離工学 )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 Phase Equilibrium (1)
平衡関係の熱力学的条件の理解と炭化水素混合物の気液平衡計算についての理解.
2 Phase Equilibrium (2)
非理想系の気液平衡計算,とくに部分不溶解系についての理解と計算法の習得.
3 Phase Equilibrium (3)
単蒸留,フラッシュ蒸留の計算と3週間の演習.
4 Phase Equilibrium (4)
上記3週間の演習とレポート提出.
5 Absorption (1)
吸収の物質収支と操作線の理解および理論段数のグラフ解法の習得.
6 Absorption (2)
同上.
7 Absorption (3)
最少溶媒速度の概念の理解と多溶質系への応用.
8 中間試験
上記7週間の講義,演習内容について中間試験を実施する.
9 Binary Distillation (1)
中間試験の解説を行う.連続式精留塔の物質収支と平衡段についての理解.
10 Binary Distillation (2)
McCabe-Thiele法による理論段数の作図解の演習.
11 Binary Distillation (3)
エンタルピー線図を用いたPonchon-Savarit法による段数計算と演習.
12 Binary Distillation (4)
上記3週間の演習とレポート提出.
13 Liquid-Liquid Extraction (1)
液液平衡関係の表示法の理解と単抽出の図解法の習得.
14 Liquid-Liquid Extraction (2)
多回抽出と向流多段抽出の図解法の習得.
15 Liquid-Liquid Extraction (3)
各種抽出装置の理解と抽出の図解法の演習.


後期中間試験および後期定期試験を実施する. 本科目の修得には,30 時間の授業の受講と 60 時間の事前・事後自己学習が必要である.事前に教科書の該当箇所を読んで,わかる部分とわからない部分をはっきりさせておく.事後には教科書と授業ノートで復習し,教科書の例題や章末問題を解く.