【 2022 年度 授業概要】
科   目 経済学II ( Economics II )
担当教員 巽 一樹 助教
対象学年等 全学科・5年・後期・選択・1単位【講義】 ( 学修単位I )
学習・教育
目標
C3(80%), D2(20%)
授業の概要
と方針
経済学は「ミクロ経済学」と「マクロ経済学」の2つの分野に分けられる.本科目では「マクロ経済学」の基礎的な理論について解説する.「マクロ経済学」は一国の全体的な経済活動を対象として,国民所得,物価水準,失業率などについて研究する学問である.「マクロ経済学」の理解を通じて,技術者として活躍するための社会に対する見方・考え方を養成する.



1 【C3】 マクロ財政金融政策の効果について理解する.
2 【C3】 物価水準の変化や失業の発生について理解する.
3 【C3】 為替レートの変動とそのマクロ的影響について理解する.
4 【C3】 経済成長の要因について理解する.
5 【D2】 マクロ経済活動の規則的変動と資産価格の変動について理解する.
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1 マクロ経済政策の効果の理解度を定期試験により評価する.
2 物価水準の変化や失業の発生の理解度を定期試験により評価する.
3 為替レートの変動の影響に対する理解度を定期試験により評価する.
4 経済成長の要因の理解度を定期試験により評価する.
5 マクロ経済活動の規則的変動と資産価格の変動の理解度を定期試験により評価する.
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成績は,試験100% として評価する.100点満点で60点以上を合格とする.
テキスト 「入門マクロ経済学」:井堀利宏 (新世社)
参考書 「マクロ経済学演習」:井堀利宏(新世社)
「平成経済 衰退の本質」:金子勝(岩波新書)
「希望格差社会」:山田昌弘(筑摩書房)
「2030年 世界はこう変わる」:米国国家情報会議(講談社)
「大前研一 新経済原論」:大前研一(東洋経済)
関連科目 政治経済(3年),経済学I(5年)
履修上の
注意事項
なし

【授業計画( 経済学II )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 講義ガイダンス
講義の進め方,成績評価の方法について説明する.
2 マクロ経済学とは
マクロ経済学がどのように成り立っているのか,どのような経済対象を分析するのか説明する.
3 国民経済計算とGDP
国民経済計算を解説し,マクロ経済学の代表的な概念である国民総生産(GDP)について説明する.
4 乗数モデル
ケインズ・モデルの最も基本的な考え方である有効需要の原理を45度線の乗数モデルを用いて説明する.
5 ISーLM分析
財市場の均衡に加え,貨幣市場の均衡を考慮した,ISーLMモデルを説明する.
6 財政金融政策
マクロ財政金融政策の効果を,ISーLMモデルの枠組みの中で,分析する.
7 失業とインフレーション
労働市場を考慮し,賃金率の変化や価格水準の変化の問題を分析する.
8 開放経済
開放経済における国民所得の決定メカニズムを考察し,為替レートの変化がもたらすマクロ的影響について分析する.
9 経済成長モデル
経済成長の標準的な理論的枠組みを提示しているハロッド・ドーマーの成長理論とソローの新古典派成長理論を説明する.
10 経済成長と貯蓄,投資
貯蓄・投資の決定メカニズムを理論的に整理し,経済成長を支える要因について考える
11 内生的成長モデル
各国間での長期に及ぶ成長率の格差を理論的に説明する内生的成長モデルの基本的な特徴を解説する.
12 マクロ・ダイナミックス
景気循環に関する代表的なマクロ理論を整理する.また,資産価格の変動に関する議論についても紹介する.
13 中立命題とマクロ政策の有効性
マクロ政策の有効性について,世代間再分配政策と政府支出政策を中心に説明する.
14 マクロ経済政策と政策当局
マクロ経済政策当局の行動原理に焦点を当てて.マクロ経済政策がそれによってどのように影響をされるのかを検討する.
15 まとめ
全講義の総括を行う.


後期定期試験を実施する.