【 2021 年度 授業概要】
科   目 熱力学T ( Thermodynamics I )
担当教員 三宅 修吾 教授 【実務経験者担当科目】
対象学年等 機械工学科・4年R組・通年・必修・2単位【講義】 ( 学修単位III )
学習・教育
目標
A4-M2(100%)
授業の概要
と方針
機械系技術者の基礎科目として熱力学の基本事項を学習し,演習を通じて各種熱機関のエネルギー変換について理解を深め,知識を活用する能力を高める.本講義は,担当教員の実務経験を踏まえて,熱力学の基礎と実務について教授する.



1 【A4-M2】 熱力学第一法則及びエンタルピについて理解できる.
2 【A4-M2】 理想気体の状態変化における仕事・熱量について理解できる.
3 【A4-M2】 熱力学第二法則及びエントロピについて理解できる.
4 【A4-M2】 蒸気の状態変化における仕事・熱量などを求める事ができる.
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1 熱力学第一法則及びエンタルピの理解度をレポート及び前期中間試験で評価する.
2 理想気体の状態変化における仕事・熱量の理解度を,レポート及び前期定期試験で評価する.
3 熱力学第二法則及びエントロピの理解度を,レポート及び後期中間試験で評価する.
4 蒸気の状態変化における仕事・熱量に関する理解度を,レポート及び後期定期試験で評価する.
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成績は,試験85% レポート15% として評価する.100点満点で60点以上を合格とする.なお,試験成績は中間試験と定期試験の平均点とする.
テキスト 例題でわかる工業熱力学,平田哲夫・田中誠・熊野寛之共著(森北出版)
参考書 [新板]熱力学,高城敏美編(大阪大学出版会)
JSMEテキストシリーズ 熱力学(日本機械学会)
関連科目 物理(2年),熱力学II(5年)
履修上の
注意事項
物理で講義される熱関連分野について理解しておくこと.

【授業計画( 熱力学T )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 熱力学とは
熱力学について概説するとともに,授業で取り扱う物理量・単位・記号について学習する
2 熱の伝わり方
熱力学で関連する物質中および物質間での熱の伝わり方について学習する.
3 熱力学第一法則(1)
熱と仕事の関係について学習する.
4 熱力学第一法則(2)
閉じた系の仕事と熱力学第一法則について学習する.
5 熱力学第一法則(3)
開いた系の仕事と熱力学第一法則について学習する.
6 熱力学第一法則(4)
エンタルピの定義について学習する.
7 演習1
上記1-5回までの演習を行う.
8 演習2
上記6回の演習を行う.
9 演習問題の解答・解説,熱力学第一法則のまとめ
演習問題の解答を通して,熱力学第一法則の理解を深める.
10 理想気体(1)
理想気体の状態方程式を学習し,理想気体の性質を理解する.
11 理想気体(2)
理想気体の等温・等圧・等容変化について学習する.
12 理想気体(3)
理想気体の断熱変化およびポリトロープ変化について学習する.
13 理想気体(4)
理想気体の混合物における状態変化について学習する.
14 演習
上記10-13回までの演習を行う.
15 理想気体のまとめ
理想気体について理解を深める.
16 熱力学第二法則(1)
熱力学第二法則の基本的な考え方とカルノーサイクルについて学習し,熱効率を理解する.
17 熱力学第二法則(2)
エントロピの基本的な考え方を学習する.
18 熱力学第二法則(3)
理想気体のエントロピについて学習する.
19 熱力学第二法則(4)
不可逆変化のエントロピについて学習する.
20 有効エネルギー(1)
最大仕事と有効エネルギーおよび無効エネルギーの考え方について理解する.
21 有効エネルギー(2)
自由エネルギーおよび有効エネルギー損失の考え方について理解する
22 演習
上記16-21回までの演習を行う.
23 後期中間試験
熱力学第二法則および有効エネルギーの理解度を評価する.
24 中間試験の解答・解説,熱力学第二法則および有効エネルギーのまとめ
後期中間試験の解答を通じて,熱力学第二法則および有効エネルギーについて理解を深める.
25 蒸気
蒸気の基本的性質を学習し,蒸気表・蒸気線図の使い方を理解する.
26 ガスサイクル(1)
ピストンエンジンのサイクルについて学習する.
27 ガスサイクル(2)
タービンエンジンのサイクルについて学習する.
28 蒸気サイクル
蒸気サイクルの基本について学習する.
29 演習
上記25-28回までの演習を行う.
30 年間総まとめ
年間で学習した内容の総まとめを行う.


本科目の修得には,60 時間の授業の受講と 30 時間の事前・事後の自己学習が必要である. 前期,後期ともに中間試験および定期試験を実施する.