【 2021 年度 授業概要】
科   目 電気機器U ( Electrical Machinery II )
担当教員 加藤 真嗣 准教授
対象学年等 電気工学科・4年・後期・必修・2単位【講義】 ( 学修単位III )
学習・教育
目標
A4-E4(100%)
授業の概要
と方針
機械エネルギーを電気エネルギーに変換する誘導機・同期機の動作原理や構造を説明し,特性・運転方法・速度制御法などを理解する.



1 【A4-E4】 三相及び単相誘導電動機の動作原理を理解し説明できる.ま た,等価回路による特性計算や速度制御法の説明ができる.
2 【A4-E4】 同期機の動作原理を理解し説明できる.また,電機子反作用 の影響や並行運転方法が説明できる.
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1 三相及び単相誘導機の動作原理,一相当りの等価回路を用いた特性計算 ,比例推移などの速度制御法が理解できているか,後期中間試験およびレポートで60%以上正解を合格として評価する.
2 同期機の動作原理,電機子反作用の影響,並行運転する際の注意点を理解できているか,後期定期試験およびレポートで60%以上正解を合格として評価する.
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成績は,試験80% レポート20% として評価する.なお,試験成績は中間試験と定期試験の平均点とする.100点満点で60点以上を合格とする.レポートとは,演習問題の課題,授業中に渡された課題,および板書を書き写したノートの提出を指す.
テキスト OHM大学テキスト「電気機器学」:白井康之[編著](オーム社)
参考書 「電気機器学」:難波江彰ほか著(電気学会)
「実用電気機器学」:森安正司著(森北出版)
「電気機械工学」:天野寛徳,常広譲著(電気学会)
「エレクトリックマシーン&パワーエレクトロニクス [第2版]」:エレクトリックマシーン&パワーエレクトロニクス編集委員会著(森北出版)
関連科目 電気磁気学I(3年),電気回路I(2年),電気回路II(3年),電気機器I(4年)
履修上の
注意事項
電気機器は電気磁気学のうちの磁気分野と電気回路に特に関連が深いので,よく理解しておくこと.電気機器IIは電気機器Iの内容を引き続いて行うので,学んだことを理解し修得しておくこと.

【授業計画( 電気機器U )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 [5.1]回転電気機器および[5.2]回転機のインダクタンス
回転機の構造および回転機のインダクタンスについて説明する.
2 [5.3]進行波磁界と回転磁界,[5.4]対称三相巻線による回転磁界,および[5.5]同期速度
進行波磁界と回転磁界の違い,三相交流による回転磁界,回転磁界の速度である同期速度について説明する.
3 [5.6]起磁力分布および固定子巻線
[1]集中巻と分布巻,[2]全節巻と短節巻,[3]巻線係数,[4]重ね巻・波巻について説明する.
4 [5.7]回転機の誘導起電力,[5.8]回転機のトルク,および演習問題
回転機の誘導起電力とトルクの導出過程について説明し,演習問題について解説する.したがい,事前に演習問題を解いておくこと.
5 [8.1]誘導機の原理および[8.2]誘導機の構造
誘導機の回転原理と構造について説明する.
6 [8.2]誘導機の構造および[8.3]すべり
誘導機の起電力の導出およびすべりについて説明する.
7 [8.4]誘導機の等価回路
[1]定常特性,[2]無負荷運転特性,および[3]負荷運転特性について説明する.
8 [8.4]誘導機の等価回路
[4]等価回路と[5]簡易等価回路について説明する.
9 [8.5]等価回路定数の決定および第8章の演習問題
[1]抵抗測定,[2]無負荷試験,[3]拘束試験の各試験方法について説明し,演習問題について解説する.したがい,事前に演習問題を解いておくこと.
10 [9.1]誘導電動機の特性
[1]特性計算式,[2]電力の変換,および[3]速度特性について説明する.
11 [9.1]誘導電動機の特性および[9.2]円線図
[4]出力特性,[5]比例推移および円線図について説明する.
12 [9.3]始動,[9.4]誘導機の動作領域と速度特性,および[9.5]誘導機の速度制御
[1]巻線形誘導電動機の始動,[2]かご形誘導電動機の始動,すべりに対する誘導機の動作,および速度制御法について説明する.
13 [9.6]単相誘導電動機
単相交流で駆動する単相誘導電動機について説明する.
14 第9章の演習問題
演習問題について解説する.したがい,事前に演習問題を解いておくこと.
15 中間試験
1回目から14回目の内容について,中間試験を実施する.
16 中間試験の答案返却と[6.1]同期機の基本構造
中間試験の答案返却し,回転原理,[1]回転子と固定子,[2]回転界磁形と回転電機子形,[3]界磁回転子について説明する.
17 [6.1]同期機の基本構造および[6.2]同期機の等価回路とフェーザ図
[6.1]の[4]電機子固定子,[5]励磁方式,[6.2]の[1]漏れ磁束,および[2]電機子等価回路について説明する.
18 [6.2]同期機の等価回路とフェーザ図
[3]同期発電機と同期電動機,[4]回転速度と周波数,および[5]電機子反作用について説明する.
19 [6.3]フェーザ図と等価回路
同期機のフェーザ図および等価回路について説明する.
20 [6.4]突極機の基本式とフェーザ図
突極機の基本式およびフェーザ図について説明する.
21 第6章の演習問題
演習問題について解説する.したがい,事前に演習問題を解いておくこと.
22 [7.1]同期発電機の特性
[1]無負荷飽和特性曲線,[2]短絡特性曲線,[3]負荷飽和特性曲線,および[4]外部特性曲線について説明する.
23 [7.1]同期発電機の特性
[5]同期インピーダンスと短絡比,[6]出力特性,および[7]電圧変動率について説明する.
24 [7.2]同期電動機の特性
[1]電動機トルク,[2]同期電動機のV曲線について説明する.
25 [7.2]同期電動機の特性
[3]乱調,[4]始動と速度制御について説明する.
26 [7.3]損失と効率
同期機における損失と効率について説明する.
27 第7章の演習問題の解説<1>
演習問題の[1]-[3]について解説する.したがい,事前に演習問題を解いておくこと.
28 第7章の演習問題の解説<2>
演習問題の[4],[5]について解説する.したがい,事前に演習問題を解いておくこと.
29 第三種電気主任技術者の過去問題演習<1>
第三種電気主任技術者試験に出題された誘導機の問題について演習する.
30 第三種電気主任技術者の過去問題演習<2>
第三種電気主任技術者試験に出題された同期機の問題について演習する.


本科目の修得には,60 時間の授業の受講と 30 時間の事前・事後の自己学習が必要である. 後期中間試験および後期定期試験を実施する.なお,試験単体の平均点が例年と比べて著しく低い場合は,60点満点の再試験を実施する場合がある.