【 2021 年度 授業概要】
科   目 コンピュータグラフィクス ( Computer Graphics )
担当教員 戸崎 哲也 教授
対象学年等 電気電子工学専攻・1年・後期・選択・2単位【講義】
学習・教育
目標
A3(30%), A4-AE4(70%)
授業の概要
と方針
最近のコンピュータの発達により,様々な分野でコンピュータ画像処理の技術が高まっている.本科目では,マルチメディアやコンピュータビジョンで必要とされる画像処理の基礎及びコンピュータグラフィクスの基礎について講義を行う.また,各種物理法則のシミュレーションやオリジナルなCG作品を制作することを目的とする.



1 【A4-AE4】 コンピュータ画像処理の基礎を理解できる.
2 【A4-AE4】 CGの基本である3次元幾何変換が理解できる.
3 【A3】 アニメーションやテクスチャマッピングのようなCG技法を理解できる.
4 【A3】 物理法則をCGのAPIであるOpenGLを用いてシミュレーションすることができる.
5 【A4-AE4】 オリジナリティーのあるCG作品を制作することができる.
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1 ディジタル画像の扱い方,階調変換,各種画像変換フィルタについて理解できているか定期試験で評価する.
2 3次元の平行移動,拡大縮小,回転移動を行う幾何変換やCGの基礎を理解できているか定期試験で評価する.
3 陰影処理,隠面処理,アニメーション,テクスチャマッピング等の代表的なCGの技法をプログラミングにおいて実現できるかを定期試験および課題で評価する.
4 放物運動や自由落下運動のような簡単な物理法則をCGの技術を用いてシミュレーションできるかを定期試験および課題を通して評価する.
5 オリジナリティーのあるCG作品を制作し,それをうまく発表できるかどうかをプレゼンテーションおよび自由課題で評価する.
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成績は,試験70% プレゼンテーション10% 課題10% 自由課題10% として評価する.100点満点で60点以上を合格とする.
テキスト 「OpenGLによる3次元CGプログラミング」:林武文,加藤清敬共著(コロナ社)
プリント
参考書 「Computer Graphics 技術編CG標準テキストブック」:(CG-ARTS協会)
「コンピュータ画像処理入門」:田村秀行(日本工業技術センター)
「コンピュータグラフィクス理論と実践」:James D Doley et,al., 佐藤義雄監修(オーム社)
関連科目 【電子工学科】プログラミングI,プログラミングII,ソフトウェア工学,【電気工学科】情報処理I,情報処理II
履修上の
注意事項
演習では,C言語によるプログラミングを行うので,基本的なC言語のプログラミング手法を身に付けておく必要がある.

【授業計画( コンピュータグラフィクス )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 イントロダクション
本講義の進め方,CG,画像処理の歴史,産業応用について講義する.
2 画像処理の基礎1
ディジタル画像の取り扱い方,ディジタル画像の種類,階調画像,カラー画像,疑似階調画像について講義する.
3 画像処理の基礎2
階調変換,1次微分フィルタ,2次微分フィルタ,鮮影化フィルタ,平滑化フィルタについて講義する.
4 2次元CG
逐次的なディジタル直線の生成の仕方,円や正弦波等の曲線の生成の仕方,ベジエ曲線やB-spline曲線を用いたパラメトリックな曲線表示について講義する.
5 3次元CG
ワールド座標系,平行移動・拡大縮小・回転移動からなるアフィン変換についての講義を行い,グラフィクス要素の基礎変換についての理解を深める.
6 隠面処理とレンダリング
歴史的な背景を基に,隠面処理の種類を講義する.また,これに基づいた各種レンダリング手法についても理解を深める.
7 各種技法
CGでよく使用される技法であるアニメーションやテクスチャマッピング等について講義する.また,その他の技法についても理解を深める.
8 計算機演習1
CGの代表的なAPIであるOpenGLを用いたC言語プログラミングの方法と,基礎的な描画方法について学ぶ.
9 計算機演習2
多角形要素を用いた図形の描画,3次元空間の取扱い,隠面処理についての理解を深める.
10 計算機演習3
ダブルバッファを用いたアニメーションの仕組みを知る.
11 計算機演習4
簡単な物理法則をシミュレートするプログラミングを行う.
12 計算機演習5
テクスチャマッピングを行うプログラミングを行う.また,実際にティーポットにテクスチャを張り付ける.
13 計算機演習6
各自オリジナルなCG作品の制作を行う.
14 計算機演習7
各自オリジナルなCG作品の制作を行う.
15 作品発表会
オリジナリティー,工夫した点,苦労した点,課題等の観点から,各自の作品をプレゼンテーション形式で発表する.


本科目の修得には,30 時間の授業の受講と 60 時間の事前・事後自己学習が必要である. 後期定期試験を実施する.