【 2020 年度 授業概要】
科   目 パワーエレクトロニクス ( Power Electronics )
担当教員 茂木 進一 教授, 道平 雅一 教授, 南 政孝 准教授 【実務経験者担当科目】
対象学年等 電気工学科・5年・前期・必修・1単位 ( 学修単位I )
学習・教育
目標
A4-E4(100%)
授業の概要
と方針
最新の電力用半導体デバイスとそれを用いた電力変換装置の基本回路について講義する.各種電力変換装置の動作や応用例について理解を深めるとともに,パワーエレクトロニクス技術が身近な技術であるということを理解する.なお,本講義は担当教員の企業におけるパワーエレクトロニクスシステムの開発経験を踏まえて教授します.



1 【A4-E4】 各種パワーエレクトロニクス回路の動作原理とその特徴を理解するとともに,電力,平均電圧,周波数スペクトル等の諸量の算出ができ,定量的に評価できる.
2 【A4-E4】 パワーエレクトロニクス機器を利用する際のメリット,デメリットを把握するとともに,どのような対策等が必要か,どのような適用が最適か,などを説明できる.
3 【A4-E4】 課題,資料の整理ができ,自らその特徴などを見いだすことができる.
4  
5  
6  
7  
8  
9  
10  












1 整流回路,チョッパ回路に関する算出は,中間試験で評価する.インバータについて定期試験で評価する.
2 電力用半導体デバイスについては中間試験で評価し,パワーエレクトロニクス機器については定期試験で評価する.
3 レポートにより評価する.具体的には,電力用半導体デバイスの特徴と適用範囲についてと単相,三相方形波インバータの出力電圧波形に含まれる高調波についてまとめる.
4  
5  
6  
7  
8  
9  
10  




成績は,試験85% レポート15% として評価する.中間,定期試験の2回の平均の85%(85点)とレポート15点の合計100点満点で60点以上を合格とする.
テキスト 「パワーエレクトロニクス」:平紗多賀夫著 (共立出版)
参考書 「パワーエレクトロニクス」:正田英介監修・楠本一幸編(アルテ21/オーム社)
関連科目 制御工学,半導体工学,電力工学,電気回路I,II,III
履修上の
注意事項
4年までの電気回路,応用数学(フーリエ解析)など過去に修得した知識を必要とする箇所もあるため,それらの確認を各自で行なっていること.

【授業計画( パワーエレクトロニクス )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 パワーエレクトロニクスの概要
パワーエレクトロニクス技術の重要性と現状,課題について理解する.
2 電力用半導体デバイス
パワーエレクトロニクス機器に用いられている様々な電力用半導体デバイスについて説明する.
3 DC/DCコンバータ(1)
パワエレにおいてスイッチング動作が必要となる理由について解説する.また,降圧形DC/DCコンバータについて説明する.
4 DC/DCコンバータ(2)
昇圧形DC/DCコンバータ,昇降圧形DC/DCコンバータについて説明する.
5 DC/DCコンバータ(3)
回路シミュレータによりDC/DCコンバータの解析を行う(演習).
6 整流回路(1)
整流器に関連する規格などを概説する.単相のキャパシタインプット形整流器とチョークインプット形整流器について説明する.パッシブ素子のみで高力率な整流動作を行う回路の一例(KOBE Rectifier)を紹介する.
7 整流回路(2)
回路シミュレータにより整流器のの解析を行う(演習).
8 整流回路(3)
三相チョークインプット形整流器の動作について説明する.
9 変調とは?インバータ(1)
各種変調手法の紹介を行う.また,インバータの用途,種類,制御方法,汎用インバータの構成などを概説する.
10 インバータ(2)
単相電圧形ハーフブリッジインバータ,単相電圧形フルブリッジインバータについて説明する.
11 中間試験
第1回〜第8回について中間試験で到達度を評価する.
12 中間試験の返却・解説,インバータ(3)
中間試験の返却・解説を行い,重要事項を整理する.三相電圧形インバータの動作について説明する.
13 インバータ(4)
三相電圧形インバータに適用される各種PWM法について紹介する.
14 総合演習
全範囲についての演習を行う.
15 定期試験返却・解説と将来のパワーエレクトロニクスについて議論する
定期試験の返却・解説を行い,重要事項を整理する.そして,これまでに解説してきたパワーエレクトロニクス技術を踏まえて将来のパワーエレクトロニクスについて議論する.


前期中間試験および前期定期試験を実施する.