【 2020 年度 授業概要】
科   目 電子工学実験実習 ( Laboratory Work in Electronic Engineering )
担当教員 戸崎 哲也 教授, 笠井 正三郎 教授, 藤本 健司 教授, 尾山 匡浩 准教授, 佐伯 崇 非常勤講師 【実務経験者担当科目】
対象学年等 電子工学科・4年・通年・必修・4単位 ( 学修単位I )
学習・教育
目標
A4-D1(10%), A4-D3(10%), A4-D4(20%), B1(10%), C1(10%), C2(10%), C4(20%), D1(10%)
授業の概要
と方針
電子工学実験実習1〜3年で習得した電子工学に関する基礎原理や測定技術,また,座学を通じて修得した知識を活用し,より高度な実験技術を修得する.前期は1クラスを10程度の班に分け,エンジニアリングデザイン能力を養うために,企業での実務経験教員がテーマを企画し,実務で必要な構想から実現まで一貫したグループワークを行う.後期は4班に分け,班単位で実験実習を行う.



1 【B1】 実験内容を適切に文章で表現できる.
2 【C1】 実験結果を解析し適切に図・表で表現できる.
3 【C2】 与えられた課題について解決方法を提示できる.
4 【C4】 グループで協調して実験実習に挑み,期限内に実験報告書を提出できる.
5 【D1】 機器の取り扱いに注意し,安全に実験に取り組むことが出来る.
6 【A4-D1】 簡単な電子回路の動作原理が理解できる.また,簡単な電子回路が設計できる.
7 【A4-D3】 PLL回路の動作原理を理解し,簡単なPLL回路を作ることができる.
8 【A4-D4】 原始プログラムが目的プログラムに変換される仕組みが理解できる.
9 【A4-D4】 各種サーバの仕組みを理解し,LANの構築を行うことができる.
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1 適切な文章表現で的確に実験報告書が作成できているかを実験報告書で評価する.
2 実験結果を解析し適切に図・表で表現できるかを実験報告書で評価する.
3 前期実験課題のプレゼンテーションにて評価する.
4 実験への取り組みと達成度,また,実験報告書が期限内に提出されているかどうかで評価する.
5 機器の取り扱いに注意し,安全に実験に取り組むことが出来るかどうか,実験への取り組みと達成度で評価する.
6 簡単な電子回路の動作原理が理解できているか,また,回路の設計が出来るかを実験の取り組みと達成度及び実験報告書で評価する.
7 アナログ,ディジタルのPLL用ICを用いて,簡単なPLL回路を理解し実現できるか,実験の取り組みと達成度および実験報告書で評価する.
8 小数命令セットを持つ仮想CPUのコンパイラを作成することにより,到達目標が達成できているか実験の取り組みと達成度および実験報告書で評価する.
9 各種サーバの仕組みを理解し,LANを構築できるか,実験の取り組みと達成度および実験報告書で評価する.
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成績は,実験報告書50% 各テーマごとの取り組みと達成度50% として評価する.前期と後期をそれぞれ50点ずつとし,100点満点で60点以上を合格とする.なお,前期に行われるプレゼンテーションに関しては,取り組みと達成度に含まれる.
テキスト 「電子工学科・第4学年実験実習シラバス(計画書)」:プリント
「電子工学科・第4学年実験実習指導書」:プリント
「電子工学科・安全の手引き」:プリント
参考書 「知的な科学・技術文章の書き方」:中島利勝,塚本真也(コロナ社)
「神戸高専安全マニュアル」:神戸高専編
関連科目 電子工学実験実習(本科5年),その他実験テーマの関連教科
履修上の
注意事項
実験報告書が1通でも未提出の場合,または提出期限に遅れた実験報告書が全提出報告書の1/3を超える場合は原則として不合格とする.なお,詳細は配布する実験計画書と第1週目のガイダンスで説明する.前期の実験において機器が完成していない学生については,夏季休業中の学習支援期間などを利用して行うこととする.

【授業計画( 電子工学実験実習 )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 ガイダンス,安全教育,前期実験テーマの概要説明
電子工学実験実習シラバス(実験実習計画書前期分)を配布し,実験の進め方,評価方法,レポートの作成・提出方法,班構成,実施日などの説明をする.また,当学年の安全に関する全般的な注意事項を説明する.その後,テーマの概要とテーマに関係する安全に対する注意事項の説明を行う.
2 基礎実験
PICマイコンによる車輪型ロボットの概要説明とアセンブラプログラミングの復習を行う.
3 基礎実験
ブレッドボードを用いた基礎実験を行う.
4 基礎実験
ブレッドボードを用いた基礎実験を行う.
5 エンジニアリングデザインについての説明および新規製作ロボットの構想デザイン
エンジニアリングデザインとは何かについて説明し,各班で与えられた仕様に対する要求の分析と実現方法の検討を行う.
6 新規製作ロボットの構想デザイン
与えられた仕様に対する要求の分析と実現方法の検討を行う.
7 部品選定・回路設計
システム構成の検討を検討し,部品の選定や回路設計を行う.またこの際にハードウェアの部門とソフトウェアの部門に班員を分け手分けして作業を行う.
8 部品発注・回路作成
7回目に選定した部品の発注を行う.また,ハードウェア部では次週に行うエッチングのために基板のレイアウトを行い,ソフトウェア部ではプログラムのチャート化などを行う.
9 エッチング及び製作
作成した回路図を基にエッチングを行う.エッチング終了後はハードウェア部,ソフトウェア部共に製作を行う.
10 製作
製作を行う.
11 製作
製作を行う.
12 製作
製作を行う.
13 実装・調整,プログラムのデバッグ
実装,調整,プログラムのデバッグ等を行う.
14 コンテスト
各班ごとに,製作したものについてプレゼンを行い,競技により優劣を競う.
15 まとめ
前期実験について,まとめを行う.
16 PLLの実験
アナログPLLの位相比較器の特性を調べる.
17 PLLの実験
アナログPLLのVCOの特性を調べるとともにPLLを実現し,その特性を知る.
18 PLLの実験
ディジタルPLLを実現し,その特性を調べる.
19 ネットワーク環境の構築
WWWサーバ,ftpサーバの構築
20 ネットワーク環境の構築
DNSサーバ,メールサーバの構築
21 ネットワーク環境の構築
小規模LANの構築
22 電子回路の設計(1)
発振回路に関する実験を行う
23 電子回路の設計(2)
増幅回路に関する実験を行う.
24 電子回路の設計(3)
フィルタ回路に関する実験を行う.
25 コンパイラ
コンパイラ1(字句解析)
26 コンパイラ
コンパイラ2(構文解析1)
27 コンパイラ
コンパイラ3(中間コードおよび目的コード変換)
28 特別実験1
各担当教官が特別に準備した実験を行ったり,企業から講師を招いて講演会を開催したり,工場見学や電子産業に関連した内容のビデオ鑑賞を行う.
29 特別実験2
各担当教官が特別に準備した実験を行ったり,企業から講師を招いて講演会を開催したり,工場見学や電子産業に関連した内容のビデオ鑑賞を行う.
30 まとめ
各大テーマごとに,実験とレポートの講評を行う.


中間試験および定期試験は実施しない.前期は10程度の班に分かれて,同時進行とする.後期は,4班に分かれて4つのテーマを3週ずつ回る. 第1班はA→B→C→D,第2班はB→C→D→A,第3班はC→D→A→B,第4班はD→A→B→Cと大テーマを巡回する.後期の第1週目に,安全教育を行う.