【 2020 年度 授業概要】
科   目 応用数学U ( Applied Mathematics II )
担当教員 横山 卓司 教授
対象学年等 応用化学科・4年・後期・必修・2単位 ( 学修単位I )
学習・教育
目標
A1(100%)
授業の概要
と方針
ベクトル解析および線形代数の基本的な概念を理解し, 道具として使えるようになることを目標とする.話が抽象的になりすぎないよう具体例を豊富に扱い, 多くの計算を実際に行うことを重視する.頭の中に, 計算の背景にある数学的世界のイメージが描けるようになることを目標とする.



1 【A1】 線形写像の概念, 線形写像と行列の関係を理解する.
2 【A1】 固有値・固有ベクトルについて理解し, 行列の対角化が行える.対称行列を直交行列で対角化できる.2次形式の標準化が行える.
3 【A1】 スカラー場・ベクトル場の概念を理解する.勾配,発散,回転の概念を理解する.
4 【A1】 線積分,面積分の概念を理解し,その計算ができる.発散定理,ストークスの定理の概要を理解する.
5  
6  
7  
8  
9  
10  












1 中間試験・定期試験で評価する.
2 中間試験・定期試験で評価する.
3 中間試験・定期試験で評価する.
4 中間試験・定期試験で評価する.
5  
6  
7  
8  
9  
10  




成績は,試験100% として評価する.100点満点で60点以上を合格とする.再試験を実施することがある.
テキスト 「演習 線形代数 改訂版」:村上 正康・野澤 宗平・稲葉 尚志 共著(培風館)
「基礎解析学コース ベクトル解析」:矢野 健太郎・石原 繁 共著(裳華房)
参考書 「入門 線形代数」:三宅 敏恒 著(培風館)
「教養の線形代数 四訂版」 :村上 正康 他 著 (培風館)
「線形代数」:長谷川浩司 著(日本評論社)
「新版 線形代数」:岡本和夫 著 (実教出版)
「キーポイント ベクトル解析」:高木隆司 著(岩波書店)
関連科目 2年数学I, 数学II,3年数学I,4年応用物理
履修上の
注意事項
・参考書に挙げた書籍は全部買い揃える必要はない.必要に応じて図書館等で参照することが望ましい.・ジョルダン標準形については,軽めに扱う.

【授業計画( 応用数学U )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 線形写像の像と核
線形写像の像と核を定義し, それらの次元が線型写像の表現行列の階数と関係があることを理解する.
2 固有値,固有ベクトル,固有多項式と固有空間
線形変換の固有値, 固有ベクトル, 固有空間の定義を理解する.行列の固有多項式を利用して, 線形変換の固有値, 固有空間を求める.
3 行列の対角化(1)
行列が対角化できるための必要十分条件を理解し, 与えられた行列を対角化する.
4 行列の対角化(2)
行列の対角化に関する問題演習を行う.
5 直交変換
直交変換の定義と, 直交行列との関係を理解する.
6 対称行列の対角化
対称行列を直交行列により対角化する.
7 2次形式
2次形式が行列を用いて表現できることを理解する.
8 2次形式の標準形
対称行列の対角化の応用として, 2次形式の標準形を計算する.
9 平面2次曲線の分類
2次形式の標準形の応用として, 平面2次曲線の分類を行う.
10 演習
固有値・固有ベクトル, 対称行列の対角化とその応用についてまとめの問題演習を行う.
11 演習
これまでの総まとめを行う.演習も実施する.
12 ジョルダン標準形1
ジョルダン標準形について概要を理解する.
13 ジョルダン標準形1
ジョルダン標準形について概要を理解する.
14 ベクトル解析の概要(1)
ベクトル解析はどのような数学かを理解する.ベクトルの演算(内積)が計算できる.
15 中間試験
中間試験を実施する.
16 試験返却・ベクトル解析の概要(2)
ベクトルの演算(外積)が計算できる.
17 ベクトルの微分
ベクトルの演算(微分)が計算できる.
18 ベクトルの積分
ベクトルの演算(積分)が計算できる.
19 スカラー場と勾配, 勾配の性質
スカラー場とその勾配を理解する.方向微分係数や等位面を定義し, 勾配との関連を理解する.
20 発散
ベクトル場とその発散を理解する.ラプラシアンを定義する.
21 回転
ベクトル場の回転を理解する.
22 空間曲線
曲線の表示, 弧長, 接ベクトルなどを理解する.
23 線積分
曲線に沿ってのスカラー場とベクトル場の線積分を定義する.
24 曲面
2パラメータを使用した曲面の表示について理解する. 法単位ベクトル, ベクトル面要素などを理解する.
25 面積分
曲面に沿ってのスカラー場やベクトル場の面積分を定義する.
26 ガウスの発散定理
発散定理について理解する.
27 ストークスの定理
ストークスの定理について理解する.
28 演習1
線積分,面積分についての演習を行う.
29 演習2
ベクトル解析についての総合的な演習を行う.
30 返却・ベクトル解析概観
定期試験の答案を返却し,解答を解説する.


後期中間試験および後期定期試験を実施する.再試験を実施することがある.