【 2020 年度 授業概要】
科   目 地盤防災工学 ( Geo-Disaster Prevention Engineering )
担当教員 鳥居 宣之 教授
対象学年等 都市工学専攻・1年・後期・選択・2単位
学習・
教育目標
A4-AS1(40%), A4-AS2(60%)
JABEE
基準1(1)
(d),(g)
授業の概要
と方針
 我が国は地震や豪雨を起因とする地盤災害により幾度となく被害を受けており,地盤災害から人命や財産を護ること(防災・減災)は,都市工学分野の重要な課題の1つである.本講義では,地盤災害の中でも特に斜面災害に着目し,豪雨や地震による斜面災害について過去の事例とそのメカニズムを概説するとともにその調査法(地盤災害リスクを回避するための知識としての地形の見方・考え方も含む)や安定性評価方法ならびに斜面災害対策について講義する.



1 【A4-AS2】 我が国における斜面災害の実態について習得する.
2 【A4-AS2】 豪雨ならびに地震を起因とする斜面崩壊の発生機構に関する知識を習得する.
3 【A4-AS2】 豪雨ならびに地震に対する斜面の安定性評価手法に関する知識を習得する.
4 【A4-AS1】 斜面災害の対策法(ハード対策とソフト対策)に関する知識を習得する.
5 【A4-AS1】 地盤災害と地形との関連性に関する知識ならびに地形判読(読図)手法などの地盤災害調査法を習得する.
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1 我が国における斜面災害の実態について理解できているかをレポート,プレゼンテーションならびに定期試験で評価する.
2 豪雨ならびに地震を起因とする斜面崩壊の発生機構について理解できているかをレポート,プレゼンテーションならびに定期試験で評価する.
3 豪雨ならびに地震に対する斜面の安定性評価手法について理解できているかをレポートならびに定期試験で評価する.
4 斜面災害の対策法(ハード対策とソフト対策)について理解できているかをレポート,プレゼンテーションならびに定期試験で評価する.
5 地盤災害リスクを回避するための知識としての地形の見方・考え方や斜面防災・減災のための調査法について理解できているかをレポート,プレゼンテーションならびに定期試験で評価する.
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成績は,試験70% レポート20% プレゼンテーション10% として評価する.レポートは,提出期限を厳守すること(提出遅れは,原則,評価対象としない).総合評価は100点満点で60点以上を合格とする.ただし,試験素点が60点未満の場合は,不合格とする.
テキスト 講義時に適宜配付する資料
参考書 「防災・環境・維持管理と地形地質」:地盤工学会(丸善)
「土砂災害から命を守る」:池谷浩(五月書房)
「地形工学入門」:今村遼平(鹿島出版会)
関連科目 本科の土質力学,防災工学および専攻科の都市防災学,地盤基礎工学
履修上の
注意事項
都市防災学,地盤基礎工学を履修していることが望ましい.出席回数2/3以上の者に対してのみ,成績を評価する.

【授業計画( 地盤防災工学 )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 オリエンテーション,我が国における斜面災害の実態
本講義の授業計画について説明する.我が国における斜面災害の実態について学習する.
2 近年の豪雨により発生した斜面災害
近年の豪雨により発生した斜面災害の特徴,発生機構について学習する.
3 近年の地震により発生した斜面災害
近年の地震により発生した斜面災害の特徴,発生機構について学習する.
4 斜面防災・減災のための調査法
斜面防災・減災のための調査法について学習する.
5 建設技術者のための地形判読(1)
地形工学の基本的な考え方ならびに各地形がもつ工学的問題について学習する.
6 建設技術者のための地形判読(2)
地形判読(読図)手法について学習し,地形判読(読図)に関する演習を行う.
7 建設技術者のための地形判読(3)
前回に引き続いて,地形判読(読図)に関する演習を行う.
8 斜面の安定性評価手法(1)
豪雨時の斜面の安定性評価手法(斜面安定解析)について学習する.
9 斜面の安定性評価手法(2)
豪雨時の斜面の安定性評価手法(斜面変形解析)について学習する.
10 斜面の安定性評価手法(3)
地震時の斜面の安定性評価手法(震度法ならびにニューマーク法)について学習する.
11 斜面の安定性評価手法(4)
地震時の斜面安定性評価手法(動的応答解析手法)について学習する.
12 斜面災害対策(1)
斜面災害のハード対策について学習する.
13 斜面災害対策(2)
斜面災害のソフト対策について学習する.
14 斜面災害対策(3)
前回に引き続いて,斜面災害のソフト対策について学習する.
15 プレゼンテーション&グループディスカッション
今後の斜面災害に備えた国づくり,都市づくりの方策にして,各自のプレゼンテーションとグループ討議を行う.


本科目の修得には,30 時間の授業の受講と 60 時間の自己学習が必要である. 後期定期試験を実施する.