【 2019 年度 授業概要】
科   目 数値計算法 ( Numerical Computation )
担当教員 朝倉 義裕 准教授
対象学年等 機械工学科・5年C組・前期・選択・2単位 ( 学修単位II )
学習・教育
目標
A3(100%)
授業の概要
と方針
工学的な問題解決のための数値演算アルゴリズムを講義すると共に,その理解を深めるためにアプリケーションソフトによる問題解法およびプログラムの作成の演習を行う.



1 【A3】 関数近似のアルゴリズムが理解できる.
2 【A3】 連立方程式の解法のアルゴリズムが理解できる.
3 【A3】 数値微分,数値積分について理解し,ソフトウェアを作成できる.
4 【A3】 微分方程式の解法のアルゴリズムが理解できる.
5 【A3】 アプリケーションソフトを用いて多項式の根を計算できる.
6 【A3】 アプリケーションソフトを用いてデータを関数近似できる.
7 【A3】 プログラミング言語を用いて連立方程式の解法のプログラムを作成できる.
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1 最小2乗近似のアルゴリズムが理解できているか試験又はレポートにより評価する.
2 ガウスの消去法およびガウス・ザイデルのアルゴリズムが理解できているか試験又はレポートにより評価する.
3 数値微分,数値積分の考え方とその計算方法について試験またはレポートにより評価する.
4 オイラー法のアルゴリズムを理解できているか試験及びレポートにより評価する.
5 表計算ソフトで多項式の根を計算できるかレポートにより評価する.
6 表計算ソフトで任意に与えたデータを関数近似できるかレポートにより評価する.
7 連立方程式の解法を課題として,計算アルゴリズムを実際のプログラムで表現できるかレポートにより評価する.
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成績は,試験40% レポート30% 小テスト30% として評価する.成績は中間試験40%小テスト30%レポート30%の割合で評価する.100点満点中60点以上を合格とする.
テキスト ノート,プリント及びwebテキスト
5年「情報処理」で指定されたC言語のテキスト:「新版明解C言語入門編」:柴田望洋(ソフトバンクパブリッシング)
参考書 「数値計算の常識」 : 伊里正夫・藤野和建築著 (共立出版)
「入門数値計算」:加川幸雄,霜山竜一(朝倉書店)
「新版明解C言語入門編」:柴田望洋(ソフトバンクパブリッシング)
「数値解析基礎」:安田仁彦(コロナ社)
関連科目 情報処理(2年),電気電子工学(3年),情報工学(4年),情報処理(5年),機械工学実験(5年)
履修上の
注意事項
関数電卓が使えることを前提とする.表計算ソフトの基本的な使用法を確認しておくこと.C言語がある程度使用できること.演習課題の完成には演習室の放課後開放を活用すること.受講人数に応じて講義内容を変更することがある.

【授業計画( 数値計算法 )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 数値計算ソフトウェア
数値計算を行うためのソフトウェアの考え方と計算誤差について概説する.
2 プログラミング言語復習とアルゴリズム基礎
基本的なアルゴリズムについて説明する.プログラミング言語を用いたコーディングの復習を行う.
3 繰り返しによる方程式の解
2分法を例にコンピュータによる数値計算法の基礎を解説する.
4 方程式の根(ニュートン法)
ニュートン法を解説する.
5 関数近似
最小2乗法による関数近似について考え方とソフトウェアで実現する方法について解説する.
6 連立方程式の解法(直接法)
ガウスの消去法とガウスジョルダンの消去法について,計算機で処理する手法を解説する.
7 連立方程式の解法(間接法)
ガウス・ザイデルの方法を解説する.
8 中間試験
1〜7週目までの範囲で中間試験を行う.
9 微分方程式の解法(オイラー法)
微分方程式とオイラー法の概要を説明する.中間試験の解説を行う.
10 数値微分・数値積分
数値微分と数値積分について,演習を通じて理解する.
11 小テスト
10,10回目までの範囲で小テストを行う.
12 関数近似と連立方程式の解法(アプリケーションソフトを用いた演習2)
表計算ソフトで最小2乗近似を用いてデータを近似する.ガウスザイデルの方法を用いて連立方程式を解く.
13 連立方程式の解法(プログラム言語を用いた演習)(1)
Fortran(又はC)言語を用いて与えられた連立方程式の解を求めるプログラムを作成する.多元連立一次方程式を汎用的に解けるプログラムに改良し,理解を深める.
14 連立方程式の解法(プログラム言語を用いた演習)
13回目と同じ.
15 総合的な演習
総合的な演習を行う.


本科目の修得には,30 時間の授業の受講と 60 時間の自己学習が必要である. 前期中間試験を実施する.定期試験相当の小テストを1回実施する.状況に応じて再試験を実施する場合がある.