【 2018 年度 授業概要】
科   目 電気数学I ( Electrical Mathematics I )
担当教員 津吉 彰 教授
対象学年等 電気工学科・2年・後期・必修・1単位 ( 学修単位I )
学習・教育
目標
A1(50%), A4-E1(50%)
授業の概要
と方針
電気工学科2,3年生で学習する専門科目において,特に重要で必要とされるであろう数学の基礎力と計算力をつけ,専門科目との関連を理解することを目的とする.具体的には,三角関数,複素数,微分・積分に重点をおき,演習を中心とした講義を行なう.電気工学特有の表現や問題にも触れ,電気工学において数学がどのような物理的意味を持つかを理解する.



1 【A1】 加法定理を利用して,三角関数に関する定理や公式を導出できる.
2 【A4-E1】 三角関数の定理や公式を用いて,交流回路で生じる現象を三角関数で表現でき,諸問題を解くことができる.
3 【A1】 オイラーの公式,複素数の四則演算など複素数の基本を習得する.
4 【A4-E1】 交流回路で生じる諸問題を,複素数を用いて表現でき,解くことができる.
5 【A1】 微分,積分を理解し,電気回路における最大最小条件の計算,および交流回路における平均値・実効値の計算ができる.
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1 加法定理を利用して,三角関数に関する定理や公式を正しく導出できることをレポート,小テストおよび後期中間試験,後期定期試験で評価する.
2 交流回路に生ずる現象を三角関数で表現でき解くことができるかをレポートおよびレポートおよび後期中間試験,後期定期試験で評価する.
3 オイラーの公式,複素数の四則演算などが理解しているかをレポート,小テストおよび後期中間試験,後期定期試験で評価する.
4 交流回路に生ずる諸問題を複素数で表現でき,これを解くことができるかをレポートおよび後期定期試験で評価する.
5 電気回路における最大最小条件の計算と,交流回路における平均値・実効値の計算ができることをレポートおよび後期定期試験で評価する.
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成績は,試験70% レポート20% 小テスト10% として評価する.なお,試験成績は後期中間試験と後期定期試験の平均点とする.100点満点で60点以上を合格とする.試験については再試験の受験を認める場合がある.ただし,レポートの提出を受験の条件とする.
テキスト 「電気電子数学入門」:森武昭,奥村万規子,武尾英哉(森北出版株式会社)
参考書 「現代 基礎電気数学」:卯本 重郎 著 (オーム社)
「基礎数学I」:安藤 豊,松田 信行 共著 (東京電機大学出版局)
関連科目 数学,電気回路I,II
履修上の
注意事項
電気工学において必要な数学的知識を修得することを目的としているため,積極的に理解するように努力すること.自分の力で暗記すべき項目はしっかりと暗記し,計算すべき項目はしっかりと計算していくという心構えが必要である.

【授業計画( 電気数学I )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 直流と交流の違い
直流と交流の違いについて説明し,電気分野で三角関数と複素数の重要性を認識できるようにする.
2 三角関数 (1)
角度の表現方法,三角関数の定義および三角関数の基本公式について説明する.
3 三角関数 (2)
加法定理を利用して,様々な公式を導出できるようにする.
4 三角関数 (4)
三角関数を用いて,簡単な交流回路の計算を行う.その結果をグラフに描けるようにする.
5 三角関数 (5)
三角関数を用いて,複雑な交流回路の計算を行う.その結果をグラフに描けるようにする.
6 複素数 (1)
複素数の表現法(直交座標表示,極座標表示)とオイラーの公式について説明する.
7 複素数 (2)
複素数の四則演算について説明する.
8 中間試験
1週目〜7週目までの内容について,中間試験を行う.
9 中間試験の解答および解説
中間試験の解答および解説を行い,注意すべき点等を指摘する.
10 複素数 (3)
第4週目に学んだ簡単な交流回路の計算を複素数を用いて解けるようにする.
11 複素数 (4)
第5週目に学んだ簡単な交流回路の計算を複素数を用いて解けるようにする.
12 微分 (1)
微分の物理的な意味を理解し,関数の極限,微分係数および導関数の計算を行う.
13 微分 (2)
微分を用いて,電気回路における最大値・最小値を求める問題が解けるようにする.
14 積分 (1)
積分の物理的な意味を理解し,基本的な計算を行う.
15 積分 (2)
交流波形の平均値および実効値の計算できるようにする.


後期中間試験および後期定期試験を実施する.後期定期試験60%以上の評価で合格とする場合がある.