【 2017 年度 授業概要】
科   目 電気機器I ( Electrical Machinery I )
担当教員 加藤 真嗣 准教授
対象学年等 電気工学科・4年・前期・必修・1単位 ( 学修単位III )
学習・教育
目標
A4-E4(100%)
授業の概要
と方針
電気機器を学ぶためには,電気磁気学の知識が必要不可欠である.まず始めに,電気磁気学を復習する.そして発電機や電動機の回転機械系の現象を理解するために,その系の過渡現象やトルクについて説明する.次に,電気機器のうちの静止器であり電圧を昇降させることができる変圧器について説明し,動作原理や特性などを理解する.



1 【A4-E4】 電気機器の動作原理を説明するために必要な電気,磁気および回転機械系の計算問題を解ける.また,電気機器の特性の表現する方法を修得する.
2 【A4-E4】 変圧器の動作原理を理解し説明できる.また,等価回路による特性計算やベクトル図が作図できる.
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1 フレミングの左手及び右手の法則,ファラデーの電磁誘導の法則などを理解できているか,また,各電気機器の特性を適切に表現できるか,レポートおよび前期中間試験で60%以上正解を合格として評価する.
2 変圧器の動作原理,等価回路による特性計算,負荷を接続した場合のベクトル図が作図できるか,レポートおよび前期定期試験で60%以上正解を合格として評価する.
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成績は,試験85% レポート15% として評価する.なお,試験成績は前期中間試験と前期定期試験の平均点とする.100点満点で60点以上を合格とする.
テキスト 「エレクトリックマシーン&パワーエレクトロニクス [第2版]」:エレクトリックマシーン&パワーエレクトロニクス編集委員会著(森北出版)
参考書 「電気機器学」:難波江彰ほか著(電気学会)
「実用電気機器学」:森安正司著(森北出版)
「電気機械工学」:天野寛徳,常広譲著(電気学会)
関連科目 電気磁気学I(3年),電気回路I(2年),電気回路II(3年)
履修上の
注意事項
電気機器は電気磁気学のうちの磁気分野と電気回路に特に関連が深いので,よく理解しておくこと.電気機器IIおよびIIIでは電気機器Iの知識が必要となるため,4年で学んだことを理解し修得しておくこと.

【授業計画( 電気機器I )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 電気機器の分類と構成要素
電気機器には回転機と静止器があり,それらの分類と構成要素について説明する.
2 電磁現象の法則と概要
電気機器は電磁現象を利用しているので,必要な電磁現象を復習する.
3 回転機械系の方程式と特性の表記方法
回転機のトルクと電気機器の特性を表記する方法について説明する.
4 演習
電気機器の基礎分野の問題を演習することにより,さらに理解を深める.
5 理想変圧器
電気機器の静止器である変圧器の理想的な場合の動作原理について説明する.
6 変圧器の構造
変圧器の鉄心および巻線の構造と冷却方法について説明する.
7 実際の変圧器と等価回路
実際の変圧器とその等価回路について説明する.
8 中間試験
中間試験を実施する.
9 中間試験の解答と復習
中間試験の問題について解答・解説を行う.さらに,中間試験範囲を復習する.
10 変圧器の特性
変圧器の特性の算定法と変圧器回路の定数測定法について説明する.
11 変圧器の結線
変圧器の極性と三相結線の種類について説明する.
12 変圧器の並行運転
変圧器を2台以上並行運転する場合の方法について説明する.
13 特殊変圧器
単巻変圧器と計測用変成器について説明する.
14 演習
変圧器の問題を演習することにより,さらに理解を深める.
15 2種類の磁界
交番磁界と回転磁界について説明する.


本科目の修得には,30 時間の授業の受講と 15 時間の自己学習が必要である. 前期中間試験および前期定期試験を実施する.