【 2017 年度 授業概要】
科   目 画像処理 ( Image Processing )
担当教員 尾山 匡浩 准教授
対象学年等 電子工学科・5年・前期・選択・2単位 ( 学修単位II )
学習・教育
目標
A4-D4(100%)
授業の概要
と方針
高度情報化時代の進展とともに,画像処理技術は産業や医療,その他多くの分野で急速に発展している.本講義では,2次元ディジタル信号処理としての観点からディジタル画像を処理,解析及び理解する技術について講義する.



1 【A4-D4】 ディジタル信号処理の2次元拡張としてディジタル画像処理を捉えることができる.また,各種画像について理解することができる.
2 【A4-D4】 画質改善のためのコントラスト変換,平滑化やエッジ強調のための各種空間フィルタについて理解できる.
3 【A4-D4】 2値化画像処理の内容を理解できる.
4 【A4-D4】 画像認識のためのパターン認識処理の内容を理解できる.
5 【A4-D4】 直交変換であるフーリエ変換について理解できる.
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1 ディジタル画像処理の本質を理解出来ているかを中間試験,定期試験,レポートで評価する.
2 コントラスト変換や空間フィルタの内容を理解出来ているかを演習課題,レポート,中間試験,定期試験で評価する.
3 2値化画像処理の内容を理解できているかを演習課題,レポート,中間試験,定期試験で評価する.
4 各種パターン認識手法について理解できているかを演習課題,レポート,定期試験で評価する.
5 画像解析のためのディジタルフーリエ変換が理解できているかを演習課題,レポート,定期試験で評価する.
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成績は,試験70% レポート10% 演習課題20% として評価する.試験点は,中間試験と定期試験の平均で評価する.総合評価100点満点で60点以上を合格とする.
テキスト 「ディジタル画像処理」:酒井幸市(コロナ社)
配布プリント
参考書 「新C言語入門シニア編」:林晴比古(ソフトバンク)
「ディジタル画像処理」:CG-ARTS協会
「X-Window Ver.II プログラミング」:木下凌一・林秀幸(日刊工業新聞社)
「画像処理アルゴリズム」:斎藤恒雄(近代科学社)
「C言語で学ぶ実践画像処理」:井上誠喜他(オーム社)
関連科目 プログラミングI,プログラミングII,ソフトウェア工学
履修上の
注意事項
C言語による画像処理プログラムを作成する.このため,D2「プログラミングI」,D3「プログラミングII」の内容を十分復習しておくことが必要である.

【授業計画( 画像処理 )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 イントロダクション,ディジタル画像処理,画像表示プログラムの解説
本講義のイントロダクションを行う.また,ディジタル画像処理の基礎を講義する.さらに,画像表示用サンプルプログラムを提示し,その説明を行う.(総合情報センターにて)
2 濃度変換,コントラスト変換
濃度変換の必要性について講義する.また,非線型濃度変換,ヒストグラムを用いた濃度変換等についても講義する.(教室にて)
3 空間フィルタ(1)
空間フィルタの基本的な概念と平滑化のための平滑化フィルタについて講義する.(教室にて)
4 空間フィルタ(2)
エッジ強調のための1次及び2次微分フィルタ,これを用いた画像鮮鋭化フィルタ,画像の特徴抽出フィルタ等について講義する.(教室にて)
5 コントラスト変換,各種空間フィルタに関する演習
コントラスト変換や各種空間フィルタに関する演習を行う.(総合情報センターにて)
6 二値化画像処理(1)
閾値処理,閾値決定処理,近傍,孤立点除去や穴埋めのための膨張・収縮処理,ラベリング処理ついて講義する.(教室にて)
7 二値化画像処理(2)
画像の細線化,チェインコード,境界線追跡等について講義する.(教室にて)
8 中間試験
第1週〜第7週の内容の中間試験を行う.(教室にて)
9 二値化画像処理に関する演習
二値化画像処理に関する演習を行う.(総合情報センターにて)
10 パターン認識(1)
パターン認識処理の概要について学び,画像における特徴量に関して例を挙げて説明する.(教室にて)
11 パターン認識(2)
パターン認識の代表的な手法として,テンプレートマッチングが挙げられる.このテンプレートマッチングと,画像間の距離を求める手法について講義する.(教室にて)
12 パターン認識に関する演習
パターン認識に関する画像間距離を求める演習を行う.(総合情報センターにて)
13 直交変換
直交変換としてディジタルフーリエ変換を説明する.また,空間周波数についても講義する.(教室にて)
14 生体情報としての医用画像
生体情報を画像化する機器としてCTやPET,MRIが挙げられる.これらの撮影原理について紹介する.(教室にて)
15 フーリエ変換に関する演習
フーリエ変換に関する演習を行う.(総合情報センターにて)


本科目の修得には,30 時間の授業の受講と 60 時間の自己学習が必要である. 前期中間試験および前期定期試験を実施する.