【 2017 年度 授業概要】
科   目 電子工学実験実習 ( Laboratory Work in Electronic Engineering )
担当教員 若林 茂 教授,小矢 美晴 准教授,藤本 健司 准教授,尾山 匡浩 准教授, 佐伯 崇 非常勤講師
対象学年等 電子工学科・3年・通年・必修・4単位 ( 学修単位I )
学習・教育
目標
A4-D1(40%), B1(20%), C4(20%), D1(20%)
授業の概要
と方針
電子工学に関する基礎事項および現象を座学と関連させて実験実習し,座学の理解を深めるとともに,創造性教育の基礎となる製作実習にも力を入れる.また,報告書の書き方,期限内での報告書の提出を身につける.1クラスを4班に分け,班単位で実験実習を行う.4班並列に異なる実験実習を行うため,各班で実施する実験実習テーマの週は異なるが,1年間で行う実験実習のテーマは同じである.



1 【C4】 グループで協調して実験実習に挑み,期限内に実験報告書を提出できる.
2 【B1】 実験結果を適切に表す図・表が書ける.
3 【D1】 機器の取り扱いに注意し,安全に実験に取り組むことができる.
4 【A4-D1】 8ビットCPUの簡単なアセンブリ言語プログラムが書け,ハンドアセンブルできる.
5 【A4-D1】 トランジスタを使用した代表的な増幅回路の特性について理解できる.
6 【A4-D1】 シーケンス制御を通じて,電子回路の基礎および各部品につて理解できる.
7 【A4-D1】 カウンタ回路の製作を通じて,電子回路の基礎および各部品につて理解できる.
8 【A4-D1】 PICを用いた簡単な装置を作製できる.
9 【A4-D1】 オペアンプを用いた基本回路の特性を測定でき,その意味を理解できる.
10 【A4-D1】 創造実験(LEGO)












1 各テーマ毎の実験への取り組み・達成度・報告書の提出状況で評価する.
2 各テーマごとの報告書の内容で評価する.
3 安全に実験が行われているか,各テーマへの実験の取組みで評価する.
4 「マイクロコンピュータの基礎実験」への取組み・達成度および報告書の内容で評価する.
5 「トランジスタ増幅回路の実験」への取組み・達成度および報告書の内容で評価する.
6 「シーケンス制御」への取組み・達成度および報告書の内容で評価する.
7 「カウンタ回路の製作」への取組み・達成度および報告書の内容で評価する.
8 「PIC(ワンチップ・マイコン)の実験」への取組み・達成度および報告書の内容で評価する.
9 「演算増幅器(オペアンプ)の実験」」への取組み・達成度および報告書の内容で評価する.
10 検討中のため,後日表記します.




成績は,実験実習への取り組みと達成度50点および報告書(レポート)の内容と提出状況50点で総合的に評価する.1通でも未提出レポートがあるとき,原則として年間総合評価は不可となる.詳細は第1週目のガイダンスで説明する.100点満点で60点以上を合格とする.
テキスト 「電子工学科・第3学年実験実習シラバス(計画書)」:プリント
「電子工学科・第3学年実験実習指導書」:プリント
「電子工学科・安全の手引き」:プリント
参考書 「知的な科学・技術文章の書き方」:中島利勝・塚本真也共著(コロナ社)
関連科目 電子工学実験実習(1年・2年),その他実験テーマの関連科目
履修上の
注意事項
実験実習計画書に記載の実験前の準備を行って実験に臨むこと.

【授業計画( 電子工学実験実習 )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 ガイダンスおよび実験テーマの概要説明
電子工学実験実習シラバス(実験実習計画書)を配布し,全般的な説明(評価方法,レポートの作成・提出・提出先,欠席の扱い,班構成,実施日など)を行なった後,各テーマ毎に内容の説明を行なう.また,「電子工学科・安全の手引き」をもとに安全教育を行う.
2 マイクロコンピュータの基礎実験(1) 転送命令を使ったプログラミング
実験用システムMTK8510について学習した後,MTK8510の操作を理解する.次に転送命令について学習し,これらを用いた簡単なプログラムを作成する.(演習問題1)
3 マイクロコンピュータの基礎実験(2) 加減算・比較分岐命令を使ったプログラミング
加減算・比較分岐命令について学習し,これらを用いた簡単なプログラムを作成する.(練習問題2,3)
4 マイクロコンピュータの基礎実験(3) サブルーチン
サブルーチン,その他の命令について学習し,これらを用いた簡単なプログラムを作成する.(練習問題4,総合問題)
5 トランジスタ増幅回路の実験(1) エミッタ接地増幅回路の実験
エミッタ接地増幅回路における直線性,周波数特性,および入出力インピーダンス特性を測定し,その回路を理解する.
6 トランジスタ増幅回路の実験(2) 負帰還増幅回路の測定
小信号増幅器として,直列結合2段増幅器を組み,帰還率と増幅率およびその周波数特性の関係を調べ,帰還増幅回路を理解する.
7 トランジスタ増幅回路の実験(3) 差動増幅回路の測定
自己平衡型の直流増幅器である差動増幅回路の測定を行い,その動作原理,および特性を理解する.
8 シーケンス制御(1)ラダー図入力によるシーケンス制御の基礎
シーケンス制御の設計に用いられるラダー図を理解し,シミュレーションプログラム「連枝」を用いて,簡単なシーケンスプログラムを作成・動作確認を行い,シーケンス制御の考え方を身につける.
9 シーケンス制御(2)ディスクリート素子によるシーケンス制御回路の実現
シーケンス制御の実装として,リレー,スイッチ,タイマ,カウンタなどの素子を用いてる.これらの素子を用いて実際にシーケンス制御回路を実現し,シーケンス制御および各素子の理解を深める.
10 シーケンス制御(3)PLCを用いたシーケンス制御の応用
PLCと呼ばれるシーケンス制御用のコントローラを用いたシーケンス制御回路の設計手法を学び,その応用として,実際のメカをもつターゲットに対して,目的の動作となるようにハードとソフトを構成し,シーケンス制御システムの構築方法を身につける.
11 カウンター回路の製作(1) 配線パターンの製作
カウンター回路のプリント基板作成に必要な配線パターンを,PCを用いて作成する方法を習得する.
12 カウンター回路の製作(2) プリント基板の製作
プリント基板の作成方法を習得する.
13 カウンター回路の製作(2) カウンター回路の組立て
プリント基板に部品をはんだ付けし,カウンター回路を完成させる.カウンター回路の動作を確認すると同時に,その動作原理を習得する.
14 実験とレポートの講評および実験報告書(レポート)の指導
実験とレポートの講評をHR教室で行なった後,各班毎実験室に移動し,提出されたレポートについて,各実験担当者が個別に指導する.
15 工場見学,ビデオ鑑賞
適宜,工場見学,ビデオ鑑賞を実施する.
16 実験テーマの概要説明
後期の最初の授業時間に,各実験テーマについて,各担当者がHR教室で実験テーマの概要を説明する.
17 演算増幅器(オペアンプ)の実験(1) 帰還増幅回路(反転増幅回路,非反転増幅回路)
オペアンプの基本回路である反転増幅回路,非反転増幅回路の入出力特性を測定し,オペアンプの基本的な働きを理解する.
18 演算増幅器(オペアンプ) の実験(2) 線形演算回路(加算回路,減算回路)
オペアンプを用いた加算回路,減算回路の入出力特性を測定し,その働きを理解する.
19 演算増幅器(オペアンプ) の実験(3) 周波数特性とスルーレート
オペアンプの周波数特性,スルーレートを測定し,周波数,振幅による入出力特性の変化を理解する.
20 PIC(ワンチップ・マイコン)の実験(1)プログラム開発
PIC(ワンチップ・マイコン)のプログラム開発および実装方法について実習を行い,マイコン組み込み機器の開発方法並びにワンチップ・マイコンの機能について学習する.
21 PIC(ワンチップ・マイコン)の実験(2)回路の製作
ワンチップ・マイコン(PIC16F84)を用いたテスト回路をブレッドボード上に製作し,ワンチップ・マイコンの実装技術および機能を学習する.与えられたsampleプログラムを変更し,テスト回路の動作が変化することを確かめる.
22 PIC(ワンチップ・マイコン)の実験(3)簡易信号発生器の製作
PIC16F84にラダ−抵抗を用いたDA変換器を接続して簡易信号発生器を製作することにより,ワンチップ・マイコンの機能およびDA変換器について学習する.
23 創造実験(LEGO)1
検討中のため,後日お知らせします.
24 創造実験(LEGO)2
検討中のため,後日お知らせします.
25 創造実験(LEGO)3
検討中のため,後日お知らせします.
26 創造実験(LEGO)4
検討中のため,後日お知らせします.
27 創造実験(LEGO)5
検討中のため,後日お知らせします.
28 創造実験(LEGO)6
検討中のため,後日お知らせします.
29 実験とレポートの講評および実験報告書(レポート)の指導
実験とレポートの講評をHR教室で行なった後,各班毎実験室に移動し,提出されたレポートについて,各実験担当者が個別に指導する.
30 工場見学,ビデオ学習
適宜,工場見学,ビデオ学習を実施する.


中間試験および定期試験は実施しない.授業計画に記載の実験テーマは4班の中の1班に対しての計画であり,他の班は前期と後期毎に3週単位で異なったテーマを実施し,前期と後期毎に全員同じ実験実習を行う.